新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状と、感染したときの対応
概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2(サーズ・コブ・ツー)というウイルスが体の中に入ることで起こる感染症です。ウイルスは、話したり、せきをしたり、歌ったりするときに口や鼻から出る細かい飛まつ(しぶき)や、空気中をただようとても小さな粒と一緒に、人から人へ広がります。症状は、かぜに近い軽いものから、息が苦しくなる重いものまで、本当にさまざまです。人によって症状の出方が大きく違うのが特徴で、何の症状も出ない人も少なくありません。
重要な事実
- 感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は、およそ2〜7日程度が多いとされています。
- 症状のない人からもウイルスが広がることがあります。
- 多くの人は数日から1〜2週間ほどで回復しますが、息苦しさが強い場合は早めの受診が必要です。
- 高齢の方や、糖尿病・心臓病・呼吸器の病気などがある方は重症化しやすいため、より注意が必要です。
COVID-19は、世界中で広く見られる感染症です。日本でも何度かの流行(波)を経て、いまでは季節を問わず発生し、かぜやインフルエンザと並ぶ身近な感染症のひとつになっています。とはいえ、流行の状況は時期によって変わるため、最新の情報は厚生労働省やお住まいの自治体の情報で確認すると安心です。
年齢を問わず、どなたでも感染する可能性があります。子どもは症状が軽いことが多い一方、高齢の方や、糖尿病・心臓病・慢性の呼吸器の病気・腎臓の病気・肥満・免疫の力が弱まっている方などは、重症化しやすいことが知られています。妊娠中の方も、かかりつけの医療機関に相談しながら過ごすことが大切です。
症状
- 息が苦しい、呼吸が速く浅い、話すのがつらい
- 胸が痛い、胸が強く締めつけられる感じがする
- 唇や顔色が青白い・紫色に見える
- 意識がぼんやりしている、返事がおかしい、呼びかけに反応しにくい
- けいれんが起きた
- 顔やのどが腫れて、飲みこみや呼吸がしにくい
- ⚠38度以上の熱が続いている、または熱が下がったのに再び上がってきた
- ⚠水分が飲めない、尿がほとんど出ない(脱水のサイン)
- ⚠症状が急に悪くなってきたと感じる
- ⚠高齢の方、基礎疾患のある方、妊娠中の方で発熱や息苦しさがある
- ⚠子どものぐったりした様子、水分が取れない、おしっこが半日以上出ない
一般的な症状
- 発熱(微熱のこともあります)
- せき(乾いたせきが多い)
- のどの痛み
- 鼻水・鼻づまり
- 体のだるさ・疲れやすさ
- 筋肉痛・関節痛
- 味やにおいを感じにくくなる(味覚・嗅覚の異常)
- のどや胸の違和感
- 下痢・吐き気・おなかの痛み
- 息苦しさ、息が浅い感じ
子供の症状
- 多くの場合は軽く、かぜのような症状で済むことが多いです
- 発熱、せき、鼻水、のどの痛み
- 下痢やおう吐、おなかの痛み
- だるさ、食欲がない、元気がない
- まれに、発熱が続いたあとに体調が大きく悪くなる状態(小児多系統炎症性症候群:MIS-C)が報告されています。高熱が続く、ぐったりしている、息が苦しそうなどのときは、すぐに医療機関に相談してください。
高齢者の症状
- 熱がはっきり出ないことがあり、気づきにくいことがあります
- 元気がない、食欲が落ちた、なんとなく様子がおかしい
- 息苦しさ、動いたときの息切れ
- 意識がぼんやりする、話がかみ合わない(せん妄:一時的な混乱)
- 転びやすくなる、立てない
- 持病(心臓病や糖尿病など)が急に悪くなる
原因
主な原因
- 感染した人の飛まつ(せき・くしゃみ・会話で出るしぶき)を吸いこむこと
- 空気中をただよう小さな粒(エアロゾル)を吸いこむこと。特に換気の悪い密閉された場所で起こりやすいとされます
- ウイルスがついた手で口・鼻・目を触ること(接触感染)
リスク要因
- 高齢であること
- 糖尿病、心臓病、慢性の呼吸器の病気、腎臓の病気、肥満、免疫の力が弱まる病気や治療を受けていること
- 妊娠中であること
- 換気の悪い場所での大人数での集まりや、近い距離での会話
- ワクチン接種を受けていないこと
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しさがある、動くと息が切れる
- 高熱が続く、または症状が急に悪化している
- 水分が飲めない、尿が出ない
- 高齢の方や基礎疾患のある方の発熱
- 子どものぐったりした様子や、水分が取れない状態
定期受診を予約すべき場合:
- 発熱やせき、のどの痛みなどのかぜのような症状があり、検査を受けたい
- 症状は軽いが、重症化のリスクが高い持病がある
- 症状が長引いている(10日以上続くなど)
- 味覚・嗅覚の異常が続いている
- 療養中の過ごし方や、仕事・学校への復帰のタイミングについて相談したい
診断
まずは症状や、周りの方の感染状況、これまでの行動について問診を受けます。そのうえで、鼻やのどの奥を棉棒(めんぼう)で軽くぬぐって検体をとり、ウイルスがいるかどうかを調べる検査を行います。検査は、医療機関や、自治体が設置する検査場所で受けられます。検査を受けられる場所や対象は時期によって変わるため、お住まいの自治体の案内や、かかりつけ医に確認するとスムーズです。
行われる可能性のある検査
- 抗原検査(ウイルスのたんぱく質を調べる、比較的短時間で結果が出る検査)
- PCR検査(ウイルスの遺伝子を増やして調べる、精度が高い検査)
- 必要に応じて、血液検査や胸部の画像検査(息苦しさが強い場合など)
- 酸素の量を測る器械(パルスオキシメーター)による確認
診察で予想されること
検査結果は、抗原検査では15〜30分ほど、PCR検査では半日から1日ほどで分かることが多いです。検査の前後は、人と会うのを控えて自宅で過ごすようにしましょう。結果が分かるまでに症状が悪化することもあるため、息苦しさが出たら結果を待たずに医療機関に連絡してください。
治療
治療の中心は、体が自分でウイルスと戦う力を支えることです。多くの方は、安静、水分補給、必要に応じて熱や痛みをやわらげるケアで回復します。重症化のリスクが高い方や、症状が重い方には、医師の判断で追加の治療が検討されます。
自宅でのセルフケア
- しっかり休み、睡眠を十分にとる
- こまめに水分をとる(お茶、スープ、経口補水液など)
- 食べやすいものを、少量ずつでも口にする
- 体温を測り、症状の変化をメモしておく
- 部屋をこまめに換気し、加湿を心がける
- 人との接触を減らし、外出や人の多い場所を避ける
- 家族と過ごす場合は、手洗い・マスク・タオルの共用を避けるなどの工夫をする
医療治療
医療機関では、症状の重さや重症化のリスクに応じて治療の方針が決まります。軽い症状であれば、解熱や痛みをやわらげるお薬が医師の判断で使われることがあります。重症化のリスクが高い方や症状が重い方には、ウイルスの増え方を抑えるお薬や、炎症をしずめる治療などが検討されます。どの治療が適切かは、持病や年齢、症状の経過によって変わるため、必ず医師の判断に従ってください。自分で判断してお薬を買ったり、人からもらったりすることは避けましょう。
手術が検討される場合
COVID-19そのものに対して手術が必要になることは、通常ありません。ただし、感染中に別の病気が見つかった場合や、持病の治療が必要な場合は、この限りではありません。
この病気と共に生きる
療養中は、無理をせず「横になっているだけで大丈夫」と思って過ごしてください。体温と症状を簡単に記録しておくと、受診のときに役立ちます。回復してきたら、少しずつ日常の活動に戻していきますが、疲れやすい時期が続くこともあるので、体の声を聞きながらゆっくり進めましょう。周りの人に頼れることは、遠慮なく頼ることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい睡眠をとり、体を休める時間を確保する
- こまめな換気と、適度な湿度を保つ
- 手洗い・手指の消毒を習慣にする
- 人が多い場所や換気の悪い場所は、必要な場面では避ける
- 回復後も、急に激しい運動をせず、少しずつ体を動かす
- 禁煙を考えてみる(呼吸の健康に役立ちます)
食事と運動
食事は、食べられるときに、食べられるものを少量ずつで構いません。おかゆ、うどん、スープ、果物、卵や豆腐など、のどごしがよく消化にやさしいものを選ぶとよいでしょう。水分はのどが渇いていなくてもこまめにとりましょう。運動は、熱が下がり体調が戻ってきてから、散歩など軽いものから少しずつ再開します。息苦しさや動悸が出たらすぐにやめて休んでください。
精神的健康と心の健康
感染すると、不安、孤独、罪悪感、いらいら、眠りにくさを感じることがあります。これは特別なことではなく、誰にでも起こりうることです。ニュースを長時間見続けず、信頼できる情報を決まった時間だけ確認するようにすると、気持ちが楽になることがあります。つらい気持ちが続くときは、一人で抱えず、かかりつけ医や地域の相談窓口、専門の相談先に話してみてください。気持ちがとてもつらくて自分を傷つけたいと考えたときは、すぐに医療機関や緊急の相談窓口に連絡してください。
予防
完全に防ぐことは難しい感染症ですが、工夫によって感染のリスクを下げることはできます。換気、手洗い、体調が悪いときの外出控え、場面に応じたマスクの使用などが基本です。流行の状況に合わせて、無理のない範囲で続けられる方法を選びましょう。
ワクチン
COVID-19のワクチンが国内外で使われています。重症化を防ぐ効果が報告されており、年齢や持病、流行の状況に応じて接種の対象や時期が決められています。接種を希望する場合や、副反応が心配な場合は、かかりつけ医やお住まいの自治体の案内、薬剤師に相談してください。
検診プログラム
症状がない方が定期的に検査を受ける「スクリーニング検査」は、状況に応じて行われてきました。現在の対象や考え方は時期によって変わるため、最新の情報は厚生労働省やお住まいの自治体の案内で確認してください。症状があるときは、自己判断で検査キットを使う前に、まず医療機関や相談窓口に相談することをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 息苦しさが進み、酸素が足りなくなる状態(肺炎など)
- 入院が必要になるほどの重症化
- 回復後も、疲れやすさ・息切れ・集中しにくさなどが続く状態(いわゆる後遺症)
- 心臓や脳の血管の合併症(比較的まれですが、報告されています)
- 持病(糖尿病や心臓病など)の悪化
長期的な見通し
多くの方は、数日から1〜2週間ほどで回復し、その後は通常の生活に戻っていきます。症状が長引く方もいますが、時間とともに少しずつ良くなっていくことが多いと報告されています。重症化のリスクが高い方も、早めに医療機関に相談し、周りのサポートを受けながら過ごすことで、安心して療養を進められます。不安なことがあれば、いつでもかかりつけ医に相談してください。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックを名指しする指針はありません
このページには、このトピックそのものを名指しする健康ガイドラインや臨床の章は引用されていません。このページは一般的な教育と情報のみを目的としています。診断、治療計画、個人への医学的助言ではありません。ご自身の医師に確認し、その指示に従ってください。症状が重い、突然である、または心配な場合は速やかに受診し、緊急時は地域の緊急番号に電話してください。Ruqelo LLC は、この情報に基づく判断から生じる医学上または法律上の結果について責任を負いません。
最終更新: 2026年10月22日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.