クレードルキャップ(赤ちゃんの頭皮のふけ・かさつき)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
クレードルキャップは、赤ちゃんの頭皮に黄色っぽいかさぶたやふけのようなものができる、とてもありふれた状態です。皮脂の分泌が影響して起こりますが、伝染性はなく、多くの場合、自然に治ります。
重要な事実
- 乳児にごく一般的に見られる、心配いらない状態です。
- かゆみや痛みをほとんど伴いません。
- 多くの場合、生後6か月から1歳までにきれいになります。
とても一般的です。多くの赤ちゃんが生後1~3か月の間に一度は経験すると言われています。
主に生後1~3か月の赤ちゃんにみられますが、もう少し大きくなるまで続くこともあります。大人や思春期の方では、似た状態が「皮脂漏性皮膚炎」として現れることがあります。
症状
- 赤ちゃんがぐったりして意識がぼんやりしている。
- 呼吸が苦しそう、息をしていない。
- けいれんが止まらない。
- ⚠頭皮が赤く腫れたり、触れるととても痛がったり熱を持ったりする。
- ⚠かさぶたの下から膿や汁が出ている。
- ⚠頭皮をかきむしって出血が止まらない。
一般的な症状
- 頭皮に黄色っぽい、脂っぽいかさぶたができる。
- 白っぽいふけのようにボロボロと剥がれることがある。
- かさぶたの下の皮膚が少し赤くなることがあるが、かゆみはほとんどない。
子供の症状
- 頭皮全体に厚いかさぶたがびっしりとつく場合がある。
- 耳のまわり、まゆげ、まぶた、首のしわにも広がることがある。
- かさぶたを無理に剥がすと、その下の皮膚が赤くなったり、じくじくしたりすることがある。
高齢者の症状
- 皮脂漏性皮膚炎では、頭皮のふけに加えて、顔の脇や胸、背中に赤みや脂っぽい鱗屑(うろこ状のかさつき)がみられることがある。
- ストレスや疲れで症状が悪化することがある。
- 乳児のクレードルキャップとは異なり、繰り返しやすい傾向がある。
原因
主な原因
- 皮脂腺で作られる脂(皮脂)が多く分泌され、古い角質と混ざって鱗屑やかさぶたになったものと考えられています。
- 皮膚に常在するマラセチアという真菌(カビの一種)が関与するという説があります。
- ホルモンの影響で皮脂の分泌が一時的に増えることが関係していると考えられています。
リスク要因
- 乳児の場合、特別な理由がなくても発症するため、これといった危険因子はありません。
- 大人の場合、ストレスや疲労、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れが症状を悪化させることがあります。
- 肌が脂っぽい人や、脂漏性皮膚炎の家族がいる人にみられやすい傾向があります。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 感染を疑う症状(赤み・腫れ・膿・熱)がある。
- 家庭でのケア中に出血や強い痛みが続く。
定期受診を予約すべき場合:
- 数週間の家庭ケアで改善しない、または悪化する。
- 頭皮以外にも赤みやかさぶたが広がる。
- 大人でフケやかゆみが繰り返す、または治らない。
診断
診断は主に見た目で行います。医師は頭皮の状態、かさぶたの見え方、痛みやかゆみの有無、年齢や経過を確認します。特別な検査は通常必要ありません。
行われる可能性のある検査
- 視診(見た目での診察)だけが一般的です。
- まれに、他の皮膚疾患や感染を疑う場合には、皮膚の一部をこすり取って顕微鏡で観察する検査を行うことがあります。
- 細菌感染を起こしている場合は、皮膚の培養検査が行われることもあります。
診察で予想されること
診察では、いつから症状があるか、どんなケアを行っているか、子どもの場合には授乳や生活の様子についても尋ねられます。必要な場合は、ケアの具体的な方法を教えてもらえます。
治療
治療の基本は、頭皮を清潔に保ち、皮膚をこすらずにやさしくケアすることです。たいていの場合は、このようなスキンケアだけで自然に改善します。
自宅でのセルフケア
- 毎日の入浴時に、湯で頭皮をやさしく洗い、指の腹や柔らかいブラシで軽くマッサージする。
- 石鹸やベビーシャンプーは、泡をやさしくのせるように使い、しっかり洗い流す。
- かさぶたを指や爪で剥がさない。傷つくと感染のリスクがあります。
- どうしてもかさぶたが厚いときは、医師や薬剤師の指示に従って、保湿剤やオイルでふやかしてから、柔らかいブラシでそっと落とす。
- 頭皮を清潔なタオルで軽く押さえて乾かし、こすらない。
医療治療
場合によっては、医師がクリームや軟膏(抗真菌薬や抗炎症作用のある成分を含む)を処方することがあります。市販の薬を使う場合も、薬剤師に相談してください。乳児の場合は、薬を使わずにスキンケアだけで経過をみるのが一般的です。どの薬を使うかは、医師が状態に合わせて決めます。
この病気と共に生きる
赤ちゃんの頭皮のケアを習慣にしましょう。毎日の入浴でやさしく洗うこと、かさぶたを無理に取らないこと、保湿を心がけることが大切です。大人の場合も、頭皮を清潔に保ち、かゆみが強いときは引っかく代わりに冷たいタオルで冷やすなどの工夫をしてみてください。
生活習慣のアドバイス
- 赤ちゃんの爪を短く切り、ひっかき傷を防ぐ。
- 帽子を長時間かぶせず、汗をかいたらすぐに拭く。
- 部屋の温度と湿度を快適に保ち、乾燥や蒸れを防ぐ。
- 大人の場合は、ストレスをためない、睡眠をしっかりとることも大切です。
食事と運動
特別な食事や運動は必要ありません。普段からバランスの良い食事を心がけていれば十分です。赤ちゃんは母乳やミルクで栄養を取れていれば問題ありません。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんの頭皮のかさつきを見ると、親としては心配になるかもしれません。しかし、これはごくありふれた一時的な状態で、治療やケアで改善します。大人の場合も、見た目が気になってストレスを感じるかもしれませんが、皮膚科で相談することで気持ちが軽くなることがあります。
予防
完全に予防することは難しいですが、日頃から頭皮を清潔に保ち、保湿を心がけると、かさぶたが厚くなりにくくなります。大人では、定期的な洗髪と適切なスキンケアが予防や悪化防止に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 多くの場合は自然に治るため、特に問題はありません。
- 強くこすったり剥がしたりすると、傷から細菌感染を起こして悪化することがあります。
- 大人の場合、放置すると慢性的に繰り返しやすくなることがあります。
長期的な見通し
クレードルキャップは怖い病気ではありません。正しいケアを続ければ、数か月のうちにきれいになっていきます。気になることや不安なことがあれば、医療機関で相談してください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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