子どもの下痢(急性下痢症)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
下痢とは、普段よりゆるい便が、何回も出る状態です。多くの場合はウイルスや細菌がおなかに入って起こりますが、多くの子どもの下痢は数日で自然に良くなります。
重要な事実
- 下痢で一番気をつけたいのは、水分が体から出ていく「脱水」です。
- ウイルスや細菌による感染性の下痢が大部分を占めます。
- 子どもに下痢止め薬を自己判断で使わないでください。
- こまめな手洗いで感染を減らせます。
はい、非常にありふれた症状です。子どもは1年に数回、下痢になることがあります。
特に5歳以下の乳幼児に多く見られますが、小学生から思春期の子どもでもかかります。
症状
- 呼びかけに反応しない・意識がもうろうとしている
- けいれんを起こしている
- ぐったりして息苦しそう
- 便に大量の血が混じっている
- 尿がほぼ出ていない
- ⚠水分を取れない、または吐き出してしまう
- ⚠おしっこが半日以上出ない
- ⚠便に血が少し混じる
- ⚠高熱が続く
- ⚠下痢が1週間以上続く
- ⚠生後3か月未満で下痢がある
一般的な症状
- 普段よりゆるい便が続く
- 排便の回数が増える
- おなかがゴロゴロする・痛む
- 吐き気やおう吐
子供の症状
- ぐったりして元気がない
- おしっこの量がいつもより少ない
- 泣いても涙が出ない
- 口の中や唇が乾く
- 皮膚の弾力が弱い(つまんですぐ戻らない)
- 便に血が混じる
高齢者の症状
- 高齢者では脱水になりやすく、めまいやふらつきを起こすことがあります。
- 高齢者がお世話をしている場合、子どもと同じ空間では感染に注意が必要です。
原因
主な原因
- ウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルスなど)
- 細菌感染(サルモネラ菌、病原性大腸菌など)
- 食べすぎ・飲みすぎ・冷たいものの取りすぎ
- 食物アレルギー
- 薬の副作用
- ストレス
リスク要因
- 乳幼児で免疫力がまだ十分でないこと
- 保育園や幼稚園などの集団生活
- 十分に手洗いができない環境
- 旅行先での食事や飲み水の違い
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 水分がほとんど取れない
- おしっこが少なく、唇や口の中が乾いている
- 便に血が混じっている
- 高熱がある
- ぐったりして元気がない
- 生後3か月未満は、下痢が軽くても早めに受診を
定期受診を予約すべき場合:
- 下痢はあるが、元気があり水分も取れている場合は、まず自宅で様子を見て、数日続くようであれば受診を
- 何回ももどす、おなかの痛みが強いなどの相談
診断
医師が、お子さんの様子や症状を聞き、おなかを診て脱水がないか確認します。必要に応じて便の検査をすることもあります。
行われる可能性のある検査
- 便検査(細菌やウイルスを調べる)
- 血液検査(脱水や炎症の程度を調べる)
- 腹部エコー(おなかの中の様子を見る)
診察で予想されること
診察では、下痢の回数や便の様子、水分が取れているか、おしっこの量などを詳しく聞かれます。無理に検査はせず、お子さんの負担を減らすように進められます。
治療
下痢の治療で最も大切なのは、水分と塩分を補って脱水を防ぐことです。おなかを休めながら、消化の良いものを少しずつ取るようにします。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分を取る(経口補水液や薄めたスープなどを少量ずつ)
- おかゆ、うどん、バナナなど消化の良いものを少しずつ
- おしりをぬるま湯で洗ったり、おむつをこまめに替えて清潔に保つ
- 下痢止めの薬は、医師の指示があるまで使わない
- タオルや食器は家族と分ける
医療治療
水分が取れない、ぐったりしているなどの脱水が強い場合は、病院で点滴をして水分や電解質(塩分など)を補います。感染症が原因と判断される場合も、下痢止め薬は使わず、体から病原体を出すのを助ける方針を取ることがあります。使う薬は必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
下痢の原因で手術が必要になることは、ほとんどありません。
この病気と共に生きる
下痢の間は、家でゆっくり休ませ、水分をこまめに与えましょう。下痢が治ってからも、数日間は便にウイルスが出ることがあるので、手洗いを徹底してください。
生活習慣のアドバイス
- 家族みんなで手洗いを徹底する
- おむつは密閉してすぐに捨てる
- トイレやおむつ交換の後は、周りを消毒する
- 下痢が治ってからも、しばらくは生ものを避けるなど注意する
食事と運動
水分補給を第一に考え、食事はおかゆ、白身の魚、うどんなど消化の良いものを少量から始めます。運動はせず、おなかを冷やさないようにして安静にしましょう。
精神的健康と心の健康
子どもの下痢が続くと、保護者の方は心配になると思います。そんなときは一人で抱え込まず、かかりつけ医や地域の相談窓口に話を聞いてもらいましょう。
予防
完全に防ぐことはできませんが、手洗いの徹底と環境の消毒、予防接種によって感染のリスクを大きく減らせます。厚生労働省も、手洗いや衛生管理をすすめています。
ワクチン
ロタウイルスによる下痢には、乳児期に予防接種(定期接種)が受けられます。詳しくは母子健康手帳やかかりつけ医に確認してください。
検診プログラム
下痢を防ぐための特別な定期検診はありませんが、日頃から衛生管理と規則正しい生活を心がけましょう。
合併症
治療しない場合
- 脱水症(体内の水分が不足する状態)
- 電解質(塩分など)のバランスが崩れる
- 体力や栄養が不足して回復が遅れる
長期的な見通し
ほとんどの子どもの下痢は、数日から1週間程度で自然に回復します。適切に水分補給をして、心配な症状があれば早めに医療機関に相談すれば、安心して乗り越えられます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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