エンテロウイルス感染症
概要
エンテロウイルスは、主に腸で増えるウイルスの仲間です。夏から秋にかけて、子どもを中心に流行し、手足口病やヘルパンギーナ、かぜのような症状を起こします。多くの場合は数日から1週間ほどで自然に良くなります。
重要な事実
- 主に子どもに多い感染症ですが、大人もかかります。
- 手洗いなどで感染の広がりを減らせます。
- ほとんどの人は自然に回復しますが、まれに重症化することがあります。
とてもよくある感染症です。特に夏から秋に、乳幼児から小学生の間で流行します。
主に子どもがかかりますが、大人もかかります。免疫が弱い人や高齢者は重症化に注意が必要です。
症状
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応が弱い
- けいれん
- 呼吸が苦しそう、唇が青い
- 頭痛がひどく、首が硬い
- 水分が取れず尿がほとんど出ない、泣いても涙が出ない
- ぐったりして反応が弱い
- ⚠38℃以上の熱が続く
- ⚠嘔吐が続いて水分が取れない
- ⚠口の中の痛みで水分が取れない
- ⚠症状が急に悪くなる
- ⚠乳児で母乳やミルクを飲まない
一般的な症状
- のどの痛み
- 口の中の水疱や潰瘍
- 手のひら・足の裏・口の周りの発疹
- 食欲低下
- 嘔吐や下痢
子供の症状
- 機嫌が悪い、泣き止まない
- よだれが多い(口の中が痛いため)
- 飲みたがらない、食べたがらない
- 手足や口の発疹
- ぐったりしている
高齢者の症状
- 発熱、のどの痛み、だるさ
- 免疫力が弱いと肺炎や髄膜炎など重症化することがある
- 脱水に注意が必要
原因
主な原因
- エンテロウイルスに感染した人の便や唾液、鼻水との接触
- 手に付いたウイルスが口に入る(経口感染)
- 咳やくしゃみの飛沫
リスク要因
- 保育園・幼稚園・学校などの集団生活
- 手洗いが不十分
- 免疫が弱い
- 夏から秋の流行期
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 38℃以上の熱が続く
- 嘔吐が続いて水分が取れない
- 口内炎で水分が取れない
- 症状が急に悪くなる
- 乳児で母乳やミルクを飲まない
- ぐったりしている
定期受診を予約すべき場合:
- 熱が3日以上続く
- 皮疹が広がる、膿んでいる
- 元気がない
- 心配なとき
診断
症状と流行の状況から診断します。手足口病やヘルパンギーナは、特徴的な皮疹や口内炎でわかることが多いです。
行われる可能性のある検査
- ウイルスの遺伝子を調べるPCR検査(咽頭ぬぐい液、便、髄液)
- 血液検査
- 髄液検査(重症や髄膜炎を疑うとき)
診察で予想されること
多くの場合、診察だけで十分です。検査は重症や診断に迷うときに行います。
治療
エンテロウイルスに直接効く薬はありません。症状を和らげる治療が中心です。
自宅でのセルフケア
- 水分をこまめに取る
- 安静にして休む
- 食べやすい柔らかいものを食べる
- 手洗いをしっかりする
- タオルやコップを共有しない
- 解熱鎮痛薬を使うときは医師や薬剤師に相談する
医療治療
脱水が強いときは点滴、呼吸が苦しいときは酸素、髄膜炎など重症なら入院して経過を見ます。抗菌薬はウイルスには効きません。
手術が検討される場合
手術で治す病気ではありません。
この病気と共に生きる
熱が下がり、水分が取れて元気になるまで自宅で休みます。登園・登校の再開は医師や学校の指示に従いましょう。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いをこまめにする
- 咳エチケットを守る
- タオルやコップの共有を避ける
- おむつ交換後の手洗いを徹底する
食事と運動
水分をこまめに取り、食べやすい柔らかいものを選びましょう。回復するまで激しい運動は控えてください。
精神的健康と心の健康
子どもの看病で保護者が疲れやすいです。不安やストレスを感じたら、一人で抱え込まないでください。
予防
完全には防げませんが、手洗いと消毒で感染の広がりを減らせます。
ワクチン
日本ではポリオ(小児まひ)のワクチンは定期接種に含まれています。手足口病やヘルパンギーナなど他のエンテロウイルスには、一般的なワクチンはありません。
検診プログラム
通常のスクリーニング検査はありません。
合併症
治療しない場合
- 無菌性髄膜炎(脳と脊髄を包む膜の炎症)
- 心筋炎(まれ)
長期的な見通し
ほとんどの人は1〜2週間で完全に回復します。重症化はまれですが、早めに医療機関に相談すると安心です。
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最終更新: 2026年10月23日
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