目の検査(視力検査・目の健康チェック)
概要
目の検査は、ものの見え方(視力)や目の健康状態を調べる検査です。学校や職場の健康診断、市区町村の健診などで受けることが多く、痛みはほとんどありません。視力だけでなく、目の圧力(眼圧)、目の奥の網膜や血管(眼底)、見える範囲(視野)なども一緒に調べることがあり、自覚症状がなくても目の病気が見つかるきっかけになります。
重要な事実
- 目の検査は「視力が出るか」だけでなく、目の病気のサインがないかを調べる大切な機会です。
- 緑内障や糖尿病による目の変化などは、初期には自覚症状がないことが多く、検査で初めて見つかることがあります。
- 日本では、幼児健診・学校健診・職場健診・特定健診など、年齢に応じた受診の機会が用意されています。
とてもよくある検査です。多くの人は子どものころから学校健診で受け、大人になっても職場健診や自治体の健診で定期的に受ける機会があります。眼科で受ける詳しい検査も、日常的に行われています。
すべての年齢の人が対象です。特に関係が深いのは、就学前・学童期の子ども(弱視や近視の早期発見)、40歳以上の大人(緑内障・白内障・加齢黄斑変性など)、糖尿病や高血圧のある人、強い近視の人、目に関する家族歴のある人、長時間パソコンやスマートフォンを使う人です。
症状
- 急に片方の目が見えなくなった、または視野の一部が急に欠けた
- 目を強く打った、物が刺さった、化学薬品が目に入った(すぐに水で洗いながら119番へ)
- 目の激しい痛みに、頭痛・吐き気・嘔吐を伴う
- 光がチカチカして、視野にカーテンがかかったように暗くなる(網膜剥離のサインのことがあります)
- ⚠急に飛蚊症(目の前に糸くずのようなものが見えること)が増えた、光が走って見える
- ⚠けがのあとや手術のあとに、見え方の変化が続く
- ⚠コンタクトレンズをつけたまま目の痛みや強い充血がある
- ⚠目が赤く腫れて痛み、目やにが多い
一般的な症状
- 文字や遠くのものが見えにくい、かすむ
- 目が疲れやすい、しょぼしょぼする
- まぶしく感じる、光がにじむ
- 片方の目だけ見え方が違う
- 目を細めると見えやすい
- 頭痛や肩こりが目の疲れと一緒に起きる
子供の症状
- 黒板の文字が見えにくいと言う、席を前にしてもらう
- 目を細める、顔を近づけて本を読む、テレビに近づく
- 頭を傾けたり、片目を隠したりして見る
- 目の位置がずれているように見える、視線が合いにくい
- ボール遊びで取りこぼしが多い、ぶつかりやすい
- 集中が続かない、読むのが苦手そうに見える(見えにくさが原因のことがあります)
高齢者の症状
- 新聞やスマートフォンの文字が見えにくくなった
- 夜の運転が不安、まぶしくて見えにくい
- 視野が狭くなった、端のものが見えにくい
- 目の乾きや違和感が続く
- 眼鏡を作り直してもすっきりしない
原因
主な原因
- 近視・遠視・乱視などの屈折異常(ピントが合いにくい状態)
- 老視(加齢によるピント調節の低下)
- 白内障(レンズの役割をする水晶体がにごる病気)
- 緑内障(目の神経が傷つき、視野が狭くなる病気)
- 加齢黄斑変性(網膜の中心が傷つく病気)
- 糖尿病網膜症、高血圧による目の変化
- ドライアイや眼精疲労(目を使いすぎることによる疲れ)
- 斜視・弱視・不同視(左右の見え方の差)など、子どもの目の発達に関わる状態
リスク要因
- 年齢(40歳以上で目の病気のリスクが上がります)
- 目の病気の家族歴
- 糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病
- 強い近視
- 長時間の画面使用や、近い距離での作業が多い生活
- 紫外線への長期間の曝露、喫煙
- 目のけがや手術の経験
- ステロイド薬の長期使用(医師の管理が必要です)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急な視力低下や視野の欠けがあるとき
- 目の強い痛み、頭痛・吐き気を伴うとき
- 目の外傷、薬品が入ったとき
- 飛蚊症が急に増えた、光が走って見えるとき
定期受診を予約すべき場合:
- 見えにくさや疲れが2週間以上続くとき
- 眼鏡やコンタクトの度が合わなくなったと感じるとき
- 学校健診や職場健診で「要精査」「要受診」の判定があったとき
- 糖尿病と診断されている(自覚症状がなくても定期的な眼科受診が勧められます)
- 40歳を過ぎて眼科を受診したことがないとき
診断
まず問診で、見え方の困りごと、生活習慣、目の病気の家族歴、使っている薬などを確認します。そのうえで、視力検査を中心に、必要に応じて目の健康状態を調べる検査を行います。学校健診などで「要精査」と言われた場合は、眼科で詳しい検査を受けることで、見えにくさの理由がはっきりします。
行われる可能性のある検査
- 視力検査(ランドルト環というCの字の切れ目を答える検査)
- 矯正視力検査(眼鏡の度を変えて、どこまで見えるか調べる検査)
- 眼圧検査(目の硬さ=圧を測る検査。緑内障の手がかりになります)
- 眼底検査(目の奥の網膜や血管を写真やレンズで見る検査)
- 細隙灯顕微鏡検査(スリット光で目の表面から奥まで観察する検査)
- 視野検査(見える範囲を調べる検査)
- OCT検査(網膜の断面を画像で見る検査)
- 色覚検査、両眼視機能検査、調節検査など(必要に応じて)
- 学校健診の一次検査(家庭や学校で行う簡単な視力チェック)
診察で予想されること
検査は10〜30分ほどで終わることが多く、ほとんど痛みはありません。眼底検査の前に、瞳を広げる目薬を使うことがあり、その日は数時間、まぶしさやピントのぼやけが残ります。その日は車の運転を避け、サングラスがあると便利です。コンタクトレンズは検査の前に外すよう案内されることがあるので、眼鏡を持参すると安心です。結果はその場で説明されることが多く、必要なら眼鏡の処方や再検査の予定を相談します。
治療
目の検査は「診断のための検査」であり、それ自体が治療ではありません。検査の結果に合わせて、眼鏡やコンタクトレンズでの矯正、生活の工夫、目薬などの治療、定期的な経過観察、必要なら手術といった対応を、医師と相談して決めていきます。異常が見つからない場合も、定期的に検査を続けることが目の健康を守ります。
自宅でのセルフケア
- 画面を見るときは30分ごとに休憩し、遠くを20秒ほど見る
- 画面と目の距離を40センチ以上離し、明るさを調整する
- 目をこすらず、乾燥が気になるときは部屋の湿度を保つ
- 外では帽子やサングラスで紫外線を避ける
- 禁煙を心がけ、血圧や血糖値を管理する
- 検査で瞳を広げる目薬を使った日は、車の運転を避ける
- 眼鏡やコンタクトの度数が合っているか、定期的に見直す
医療治療
見つかった状態に応じて、医師が目薬や飲み薬、レーザー治療などを用いることがあります。治療の内容や通院の間隔は、病気の種類と進行具合によって変わるため、医師の説明をよく聞き、わからないことは遠慮なく質問しましょう。薬の名前や使い方については、必ず医師・薬剤師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
白内障、網膜剥離、一部の緑内障、斜視などでは手術が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、進行の程度、生活への影響、全身の健康状態をふまえて医師と相談して決めます。急に決めることは少なく、検査を重ねながら方針を立てていくのが一般的です。
この病気と共に生きる
見え方に合わせて、文字の大きさを変える、照明を明るくする、眼鏡を使うなど、生活の中で工夫することが大切です。見えにくさは疲れや集中力にも影響するため、無理をせず休むことも大切です。運転や仕事に不安があるときは、早めに眼科やかかりつけ医に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 画面や読書の時間を区切って休憩を入れる
- 定期的に目の検査を受ける習慣をつくる
- 睡眠を十分にとり、目の疲れをためない
- 目の乾きが気になるときは、部屋の湿度や風の当たり方を見直す
- 糖尿病や高血圧がある人は、治療を続けて数値を管理する
食事と運動
緑黄色野菜や果物など、バランスのよい食事は目の健康にも役立つとされています。血圧や血糖値の管理は、目の血管の健康を守るうえで大切です。ウォーキングなど無理のない範囲の運動を続けることも、生活習慣病の予防につながります。サプリメントに頼りすぎず、食事全体を整えることを心がけましょう。
精神的健康と心の健康
「見えにくい」と感じると、運転や仕事、家事への不安が出ることがあります。特に検査で異常を指摘されたときは、緊張や落ち込みを感じるのは自然なことです。ひとりで抱え込まず、家族や友人、医療者に話してみてください。気持ちがつらい日が続くときは、かかりつけ医や地域の相談窓口に相談することが助けになります。
予防
すべての目の病気を防ぐことはできませんが、定期的な検査で早く見つけて対処することはできます。生活面では、目を酷使しすぎないこと、紫外線を避けること、禁煙、血圧・血糖値の管理が、目の健康を守る助けになります。
検診プログラム
日本では、3歳児健診や就学時健診、学校での定期健康診断、職場健診、加入している健康保険による特定健診などで目の検査の機会があります。特定健診では、基準に当てはまる人に眼底検査が行われます。糖尿病のある人は、自覚症状がなくても眼科での定期検査が勧められています。通知が届いたら受診を検討してみましょう。
合併症
治療しない場合
- 緑内障は気づかないうちに進み、視野が少しずつ狭くなることがあります
- 糖尿病網膜症は進行すると視力に大きく影響することがあります
- 子どもの弱視や斜視は、治療の時期を逃すと見え方の発達に影響することがあります
- 見えにくいまま運転や階段の上り下りをして、けがや事故のリスクが上がることがあります
長期的な見通し
多くの目の病気は、早い段階で見つけて適切に対応すれば、進行をゆるやかにしたり、見え方を保ったりできます。検査を受けることは、不安を減らし、できることを増やす第一歩です。気になることがあれば、早めに医師に相談してください。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックを名指しする指針はありません
このページには、このトピックそのものを名指しする健康ガイドラインや臨床の章は引用されていません。このページは一般的な教育と情報のみを目的としています。診断、治療計画、個人への医学的助言ではありません。ご自身の医師に確認し、その指示に従ってください。症状が重い、突然である、または心配な場合は速やかに受診し、緊急時は地域の緊急番号に電話してください。Ruqelo LLC は、この情報に基づく判断から生じる医学上または法律上の結果について責任を負いません。
最終更新: 2026年10月23日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.