Genital herpes overview
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)というウイルスが原因で起こる感染症です。性器の周りや肛門、太ももなどに、水ぶくれや痛みを伴うただれができることがあります。多くは性行為でうつりますが、症状がまったくない人もいます。治療で症状を抑えることはできますが、ウイルスを体から完全に取り除くことはできません。
重要な事実
- 性器ヘルペスはとてもよくある性感染症です。
- 症状が出たり消えたりを繰り返すことがあります。
- 症状がなくてもウイルスをうつすことがあります。
- 適切な治療で症状の回数や重さを減らせます。
はい、性器ヘルペスは世界で最も多い性感染症のひとつで、日本でも多くの人が感染しています。ただし、症状がない人も多いため、実際の患者数は報告よりもかなり多いと考えられています。
性行為をするすべての年齢の人に起こる可能性があります。特に20代から30代の若い世代に多く見られますが、高齢者でも感染することがあります。免疫力が低下している人や、複数のパートナーがいる人はリスクが高くなります。
症状
- 意識がもうろうとしている
- 激しい頭痛や首のこわばりがある(髄膜炎の可能性)
- 尿がまったく出ない
- ⚠初めての症状で非常に痛みが強い
- ⚠高熱が続く(38.5度以上)
- ⚠水ぶくれが全身に広がっている
- ⚠妊娠中に症状が出た
一般的な症状
- 性器の周りや肛門、太ももなどに小さな水ぶくれやただれができる
- 水ぶくれが破れて痛みを伴う潰瘍(かいよう)になる
- かゆみやチクチクした感じ
- 排尿時の痛みや焼けるような感じ
- 最初の感染時には発熱、頭痛、全身のだるさなどの症状が出ることがある
子供の症状
- 子どもでは性器ヘルペスはまれですが、出産時に母親から感染することがあります。
- 新生児の感染は重症化することがあり、発熱、不機嫌、授乳困難、皮膚や口の周りの水ぶくれなどが見られます。
- 幼い子どもの性器ヘルペスは、性的虐待の可能性も含めて医療機関での診察が必要です。
高齢者の症状
- 高齢者でも症状は基本的に同じですが、免疫力の低下により症状が重くなったり長引いたりすることがあります。
- 帯状疱疹(たいじょうほうしん)と間違われることがあるため、正確な診断が重要です。
- 痛みが強く出ることが多く、日常生活に影響が出る場合があります。
原因
主な原因
- 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)の感染。多くの性器ヘルペスは2型によるが、近年は口唇ヘルペスを起こす1型による性器感染も増えている。
- 感染している人の性器や口、皮膚との直接の接触でうつる。
- 症状がないときでもウイルスを排出していることがあり、その時でも感染することがある。
リスク要因
- コンドームを使わない性行為
- 複数の性交渉相手がいる
- ほかに性感染症にかかっている
- 免疫力が低下している(例:HIV感染、ステロイド治療中、がん治療中など)
- 若い年齢(特に15~24歳)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 初めて性器に水ぶくれや痛みができた場合(特に妊娠中や免疫力が低下している場合)
- 症状が非常に重く、日常生活に支障がある
- 排尿時に激しい痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 再発を繰り返す場合(年に数回以上)
- 症状が軽い場合でも、診断や治療について相談したいとき
- パートナーが性器ヘルペスと診断された場合
診断
医師が性器やその周りの症状を見て、問診を行います。必要に応じて検査をしてウイルスの有無を確認します。
行われる可能性のある検査
- 水ぶくれやただれの液体を採取するウイルス検査(PCR検査や培養検査)
- 血液検査でウイルスに対する抗体を調べる(過去の感染の有無がわかる)
診察で予想されること
診察では症状の場所や状態を見せていただきます。女性の場合は内診(膣の中を診る)が必要なこともあります。検査は痛みを伴う場合もありますが、すぐに終わります。結果がわかるまでに数日かかることがあります。
治療
性器ヘルペスはウイルスを完全に除去する治療法はありませんが、薬を使って症状を抑え、再発を減らすことができます。治療には抗ウイルス薬(ウイルスの増殖を抑える薬)を使います。医師の指示に従って服用してください。
自宅でのセルフケア
- 水ぶくれやただれは清潔に保ち、触った後はしっかり手を洗う
- 痛みがあるときは冷たいタオルや保冷剤を当てると楽になることがある
- 通気性の良い下着を着用し、刺激を避ける
- 症状が出ている間は性行為を控える
- 市販の痛み止めを使う(ただし医師や薬剤師に相談してから)
- 十分な休息を取り、ストレスを減らす
医療治療
医師は症状の重さや回数に応じて、内服薬(飲み薬)や外用薬(塗り薬)を処方します。初めての感染の場合は通常、数日間の内服治療を行います。再発が多い場合は、毎日薬を飲む「抑制療法」が行われることもあります。薬の種類や量は医師が決めるので、自己判断で変更しないでください。
手術が検討される場合
性器ヘルペスに対する手術治療は基本的にはありません。ただし、まれに合併症に対する処置が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
性器ヘルペスは長く付き合っていく感染症です。再発を繰り返すこともありますが、適切な治療と生活習慣の改善で症状をうまくコントロールできます。自分自身を責めず、前向きに対処しましょう。
生活習慣のアドバイス
- ストレスをためない(ストレスは再発の大きな原因です)
- 十分な睡眠とバランスの良い食事を心がける
- 過度な飲酒や喫煙は控える
- 疲れを感じたら無理をせず休む
- パートナーと感染の可能性についてオープンに話し合う
食事と運動
特別な食事制限はありませんが、免疫力を高めるために栄養バランスの良い食事を心がけましょう。リジン(たんぱく質に含まれるアミノ酸)を多く含む食品(ヨーグルト、魚、鶏肉など)が役立つという報告もありますが、確定的ではありません。適度な運動はストレス軽減に役立ちます。
精神的健康と心の健康
性器ヘルペスの診断は、ショックや羞恥心、不安を感じる方が多いです。特に初めての診断時は、自分を責めたり、人間関係に悩んだりすることがあります。こうした気持ちは自然な反応です。必要ならカウンセラーや支援団体に相談しましょう。もし自殺を考えたり、強い絶望感がある場合は、すぐに医療機関や相談窓口(119番やこころの健康相談統一ダイヤルなど)に連絡してください。
予防
完全に防ぐことはできませんが、リスクを減らす方法はあります。コンドームを正しく使うことで感染のリスクを下げられます。ただし、コンドームで覆われていない部分の皮膚接触でも感染することがあるので、100%予防できるわけではありません。症状があるときは性行為を避けることが大切です。
ワクチン
現在、性器ヘルペスを予防するワクチンは日本では承認されていません。研究は進められていますが、まだ実用化には至っていません。
検診プログラム
症状がない人のための定期的なスクリーニング検査は一般的には推奨されていません。ただし、パートナーが性器ヘルペスと診断されている場合や、症状が気になる場合は医師に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 新生児への感染(出産時に感染すると重症になることがある)
- 髄膜炎(まれにウイルスが脳や脊髄に広がることがある)
- 他の性感染症(特にHIV)の感染リスクが高まる(ただれがあるとウイルスが入りやすくなる)
- 尿閉(排尿ができなくなることがある)
- 心理的なストレスやうつ状態が続く可能性
長期的な見通し
性器ヘルペスは適切な治療と生活管理で、多くの人が通常の生活を送ることができます。再発は時間とともに減っていくことが多く、症状も軽くなっていきます。治療法は進歩しており、今も研究が続けられています。希望を持って、医師と一緒に自分の状態に合った管理方法を見つけましょう。
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- 厚生労働省 性感染症に関する情報 ↗ · 日本
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月9日
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