メラノーマ(皮膚のがん)の支援とサポート
概要
メラノーマは、皮膚の色を作る細胞(メラノサイト)からできるがんで、悪性黒色腫とも呼ばれます。ほくろのように見えることがありますが、形や色が変わる、出血するなどの変化がみられることがあります。
重要な事実
- メラノーマは皮膚の色を作る細胞からできるがんです。
- 早期に見つけて手術すると、治癒が期待できることが多いです。
- 日焼けを避け、気になるほくろは皮膚科で相談することが大切です。
日本では皮膚がん全体の中では多くありませんが、誰にでも起こる可能性があり、早期発見が大切です。
年齢を問わず起こります。日焼けしやすい肌、ほくろが多い人、家族歴がある人、紫外線を多く浴びる人に多くみられます。日本人では手足の裏や爪の下にできることもあります。
症状
- 病変からの出血が大量で止まらない
- 意識がもうろうとする、倒れる、けいれんが起きる
- 息が苦しい、胸の痛みが強い
- ⚠ほくろが急に大きくなる、出血する、痛みが強い
- ⚠皮膚の傷やただれが2週間以上治らない
- ⚠首・わきの下・足の付け根のリンパ節が腫れて硬い、痛みが強い
一般的な症状
- 新しいほくろが出てきた、または既存のほくろの形・色・大きさが変わる
- ほくろの形が左右非対称、境目がぎざぎざ、色がまだらに見える
- 直径6mm以上(鉛筆の消しゴム程度)のほくろ
- かゆみ、痛み、出血、かさぶたが続く
- 爪の下の黒い線が広がる、手足の裏のほくろが変化する
子供の症状
- 小児ではまれですが、生まれつきの大きなほくろや新しいほくろの変化、爪の黒い線の変化があれば皮膚科に相談してください。
高齢者の症状
- 高齢者では日焼けした皮膚の変化や、爪・足裏の病変にも注意が必要です。持病や服薬がある場合は治療前に医療者へ相談してください。
原因
主な原因
- 皮膚の色素細胞の遺伝子が傷つき、異常な細胞が増えることで起こります。
- 紫外線(太陽の光に含まれる、肌を焼く力のある光)が主なリスクです。
- 日光の当たりにくい手足の裏や爪の下にもできることがあります。
リスク要因
- 紫外線(日光、日焼けマシン)を多く浴びる
- 日焼けした経験、特に子どもの頃の強い日焼け
- 色白で日焼けしやすい肌、そばかすが多い
- ほくろが多い、変わった形のほくろがある
- メラノーマの家族歴・本人歴がある
- 免疫が弱まる状態にある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- ほくろから急に出血する、急に大きくなる、強い痛みがある
- 皮膚の傷やただれが2週間以上治らない
- リンパ節が腫れて硬い、または急に痛み出す
定期受診を予約すべき場合:
- 新しいほくろができた、ほくろの形・色・大きさが変わった
- 爪の黒い線が広がった、手足の裏のほくろが変化した
- かゆみや痛みが続く、かさぶたが繰り返す
診断
皮膚科医が皮膚を詳しく観察し、必要に応じて組織を少し取って調べる検査(生検)を行います。広がりを確認するため、リンパ節や画像の検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 皮膚の観察(ダーモスコピーという拡大鏡を使うことがあります)
- 生検(組織検査)
- リンパ節の超音波検査
- CT・MRI・PETなどの画像検査(必要に応じて)
- 血液検査(全身状態の確認)
診察で予想されること
検査結果が出るまで数日から数週間かかることがあります。検査の内容や結果の見通しについて、医師にわかりやすく説明してもらいましょう。不安なことは遠慮なく質問してください。
治療
治療は、病期(どれくらい広がっているか)と病変の場所によって決まります。早期は手術が中心で、進行した場合は複数の治療を組み合わせることがあります。治療方針は主治医とよく相談して決めましょう。
自宅でのセルフケア
- 日焼け止め、帽子、長袖、日陰を上手に使って紫外線を避ける
- 手術後の傷は指示に従って清潔に保つ
- 診察の予定を守り、気になる変化をメモして伝える
- 月に1回ほど、全身のほくろを自分で確認する
- 睡眠と休息を十分にとる
医療治療
手術のほか、免疫の力を利用する治療、がん細胞の特徴を狙う治療、放射線療法、化学療法などを、病期や体の状態に合わせて組み合わせます。新しい治療の臨床試験が選択肢になる場合もあります。具体的な治療法は主治医と相談してください。
手術が検討される場合
早期で皮膚に限局している場合は、病変と周囲の安全な範囲を切除する手術が一般的です。リンパ節への広がりが疑われる場合は、リンパ節の検査や切除を検討します。手術の範囲は病変の厚さや場所によって変わります。
この病気と共に生きる
通院と自己検診を習慣にしましょう。治療中は疲れやすいので、予定を調整しながら無理のない生活を心がけてください。疑問や不安はメモしておき、診察のときに聞くとよいでしょう。
生活習慣のアドバイス
- 日焼け止めを毎日使い、帽子や日陰を活用する
- ほくろの自己チェックを月1回行う
- 禁煙を心がける(全身の健康のため)
- 睡眠とストレス管理を大切にする
- 治療中は感染予防のため手洗いをしっかり行う
食事と運動
バランスのよい食事と十分な水分をとりましょう。治療中は無理をせず、散歩など軽い運動から始めるとよいです。運動の制限がある場合は主治医に確認してください。
精神的健康と心の健康
診断直後は不安、怒り、悲しみを感じるのが自然です。家族やパートナーも支援が必要なことがあります。つらい気持ちが続く、眠れない、希望が持てないときは、医疗者やがん相談支援センターに相談してください。命を絶ちたい気持ちがある場合は、一人で抱えず119番に連絡するか、地域の救急・相談窓口を利用してください。
予防
すべてを防ぐことはできませんが、紫外線対策と早期発見でリスクを下げることができます。厚生労働省も紫外線対策を呼びかけています。
ワクチン
メラノーマを防ぐワクチンは現在ありません。
検診プログラム
日本ではメラノーマに対する全国一律の検診は行われていません。気になるほくろや皮膚の変化があれば、皮膚科で相談してください。
合併症
治療しない場合
- リンパ節や内臓(肺・肝臓・脳など)へ広がることがある
- 出血、ただれ、感染を起こすことがある
- 痛みや不安で日常生活がつらくなることがある
長期的な見通し
早期のメラノーマは手術で治ることが多いです。進行した場合も治療の選択肢は増えています。経過には個人差があるため、主治医と相談しながら支援を受けましょう。
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最終更新: 2026年10月24日
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