A型肝炎(Aがたかんえん)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
A型肝炎は、ウイルスが肝臓に炎症を起こす感染症です。主に、ウイルスで汚れた食べ物や水を口にすることでうつります。多くは自然に治りますが、まれに重症になることもあります。
重要な事実
- 感染しても症状が出ないこともあります。
- 手洗いと食品の加熱で予防できます。
- 一度かかると、もうかからない免疫ができます。
日本では、上下水道や衛生状態がよくなったため、昔に比べ患者数は大きく減りました。しかし、海外の一部の地域では今も流行があり、旅行者が感染することがあります。
誰でもかかる可能性がありますが、衛生状態のよくない地域への旅行者、生の貝類を食べる人、感染者と同居または介護する人はリスクが高くなります。
症状
- 意識がもうろうとして、呼びかけに反応しない
- けいれんが起きる
- 血を吐く、または黒い便が出る
- これらの症状があったら、ためらわずに119番に電話してください。
- ⚠白目や皮膚が黄色い
- ⚠尿がコーラのように濃い
- ⚠吐き気や嘔吐が続いて、水も飲めない
- ⚠高熱が続く
- ⚠強いだるさで動けない
- ⚠このような症状は、すぐに医療機関の受診が必要です。
一般的な症状
- 体がだるい、疲れやすい
- 食欲がなくなる
- 吐き気や嘔吐
- 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
- 尿の色がコーラのように濃くなる
原因
主な原因
- A型肝炎ウイルスに感染した人の便で汚染された水や食べ物を口にすることで感染します。
- ウイルスが付いた生の貝類(特にカキなど)を十分に加熱しないで食べると感染することがあります。
- 感染者との濃厚な接触(性的な接触や介護のときの接触など)でうつることもあります。
リスク要因
- 衛生状態のよくない国や地域への海外旅行
- 生のカキやアサリなど、二枚貝を食べる習慣
- A型肝炎の感染者と一緒に住んでいる
- 手洗いを十分にできない環境や集団生活
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 白目や皮膚が黄色くなった
- 尿の色が濃くなった
- 吐き気や嘔吐が続いて水分が取れない
- 高熱が続く
- 強いだるさで日常生活ができない
定期受診を予約すべき場合:
- 海外旅行から帰って数週間以内に体調が悪い
- A型肝炎の人と接触した
- 検診や検査で肝臓の数値が高いと言われた
診断
医師が、症状や旅行先、食事の内容を確認し、血液検査を行って診断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(A型肝炎ウイルスに対する抗体を調べる)
- 肝機能検査(AST・ALTなどの肝臓の炎症のしるしを調べる)
- 必要に応じて腹部エコーなどの画像検査
診察で予想されること
検査は採血が中心で、体に負担はほとんどありません。結果は数日でわかることが多く、そのあと治療や療養の進め方を医師が説明します。
治療
A型肝炎に特別な薬はありません。肝臓を休ませることがいちばんの治療です。軽症の多くは自宅で療養できますが、症状が重い場合は入院してけい管や点滴などの治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と安静をとる
- 水分をこまめに取る(特に吐き気や熱があるとき)
- アルコールは回復するまで控える
- 消化のよい食事を少しずつ食べる
- 手洗いを徹底して、家族に感染させない
医療治療
吐き気や脱水が強い場合は、点滴や吐き気を抑える薬が使われます。肝臓の炎症が強い場合は、肝臓のはたらきを助ける薬が処方されることもあります。どの薬を使うかは、医師が症状や検査結果に合わせて判断します。自己判断で薬を飲むのはやめましょう。
手術が検討される場合
A型肝炎に対して、手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
回復するまでの期間は人によって異なりますが、多くの場合は1〜3ヶ月ほどです。その間は、体を休めることを最優先にし、医師から指示があれば定期的に血液検査を受けましょう。回復した後は、普段の生活に戻れます。
生活習慣のアドバイス
- アルコールを控えて、肝臓を休ませる
- バランスのよい食事を心がける
- 強いだるさがあるうちは激しい運動をしない
- 家族や周囲の人にうつさないよう、石けんを使った手洗いを徹底する
食事と運動
肝臓に負担をかけないよう、脂肪の多い食事やアルコールは避け、野菜やたんぱく質を中心とした消化のよい食事をとりましょう。軽い散歩などは問題ありませんが、だるさが強いときは無理をせず、休養を優先してください。
精神的健康と心の健康
「いつ治るのだろう」という不安や、長引くだるさで気分が落ち込むこともあります。無理をせず、家族や友人に気持ちを話すことが大切です。不安が強い場合は、医師や保健師に相談しましょう。
予防
はい、予防できます。予防接種(ワクチン)と、手洗いや食品の加熱などの衛生管理が予防の基本です。特に海外旅行や生の貝類を食べる習慣がある人は、ワクチンを検討しましょう。
ワクチン
A型肝炎ワクチンは、健康な人でも接種できます。通常は数回に分けて接種し、長期間の予防効果が期待できます。接種回数や費用は医療機関によって異なりますので、かかりつけ医や旅行外来で相談しましょう。
検診プログラム
通常の健康診断にはA型肝炎の検査は含まれません。感染が心配な場合は、旅行歴や症状を医師に伝えて相談してください。
合併症
治療しない場合
- まれに、肝臓のはたらきが急速に低下する「劇症肝炎」を起こすことがあります。
- 高齢者や、元々肝臓に病気のある人は重症化しやすいため注意が必要です。
- 重症化すると、入院や長期間の休養が必要になることがあります。
長期的な見通し
A型肝炎は、多くの人が特別な治療をしなくても数週間から数ヶ月で治ります。慢性化することはほとんどなく、一度かかると免疫ができるので、もうかかることはありません。安心して医師の指示に従いましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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