新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を防ぐ・広げないために
概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2というウイルスが体に入ることで起こる感染症です。主に鼻やのどの粘膜から入り、発熱やせき、のどの痛みなどを引き起こします。多くの人は数日から1週間ほどで良くなりますが、人によっては肺炎など重い症状になることがあります。このページでは、感染しないための工夫と、自分が感染したときにまわりへ広げないための工夫を、わかりやすくまとめます。
重要な事実
- 感染しても症状が出ない人、軽いかぜ程度で終わる人が少なくありません。自分では気づかないうちに人へうつしてしまうことがあります。
- ウイルスは、会話やせきで出る細かい飛沫(しぶき)や、換気の悪い部屋にただようごく小さな粒子、ウイルスがついた手で目・鼻・口をさわることで広がります。
- 換気、手洗い、場面に応じたマスクの着用、体調が悪いときは外出や人との接触を控えることが、基本的な予防の柱です。
はい。2020年以降、世界中で広がり、日本でも多くの人が感染した経験があります。現在は季節を問わず流行の波が繰り返される、身近な感染症のひとつになっています。とはいえ、流行の状況は時期や地域で変わるため、最新の情報は厚生労働省やお住まいの自治体の案内で確認すると安心です。
年齢を問わず、誰でもかかります。とくに高齢の方、心臓・肺・腎臓の病気や糖尿病、肥満、免疫の働きが弱くなる病気や治療中の方、妊娠中の方は、重くなりやすいとされています。ただし若い人でも重くなることがあり、また自分は軽くても家族やまわりの人へ広げてしまう可能性があります。
症状
- 息が苦しい、呼吸が速い、話すのがつらい
- 唇や顔色が青白い、青紫色になっている
- 意識がもうろうとしている、返事がおかしい、呼びかけに反応しにくい
- 胸に強い痛みがある
- けいれんが起きた
- ろれつが回らない、体の片側が動きにくい(脳卒中の可能性)
- ⚠高い熱が続き、日に日に悪くなっている
- ⚠水分がとれない、尿が極端に少ない、口の中が乾くなど脱水のサインがある
- ⚠息苦しさが強くなってきている、横になると息が苦しい
- ⚠持病(心臓・肺・腎臓・糖尿病など)が急に悪くなった
- ⚠妊娠中で、熱や息苦しさがある
- ⚠症状が一度良くなったのに、急に悪化した
一般的な症状
- 発熱(微熱のこともある)
- せき、たん
- のどの痛み、鼻水、鼻づまり
- だるさ、疲れやすさ
- 頭痛、筋肉痛、関節の痛み
- においや味を感じにくくなる(かぜより特徴的なことがある)
- 食欲が落ちる、おなかの不調、下痢
- 息苦しさ(重くなってきたとき)
子供の症状
- 大人より軽く済むことが多い一方、はっきりした症状が出にくいこともあります
- 発熱、せき、鼻水、のどの痛み
- おなかの痛み、吐き気、下痢などおなかの症状が出ることがある
- ぐったりしている、元気がない、水分をとらないときは早めに相談を
- まれに、感染から数週間後に高熱や全身の炎症が続く状態(小児多系統炎症性症候群)が報告されています。続く熱や具合の悪さがあれば医療機関に相談してください
高齢者の症状
- 熱やせきが目立たず、元気がない、食欲がない、ぼんやりする、立ちくらみや転倒など、いつもと違う様子だけのことがあります
- 息切れや呼吸の速さは重くなっているサインのことがあるので、気づいたら早めに相談を
- 持病が悪化しやすいため、症状が軽く見えても油断せず、早めにかかりつけ医へ相談すると安心です
原因
主な原因
- 感染した人の会話・せき・くしゃみで出る飛沫(しぶき)を吸い込む
- 換気の悪い室内で、ごく小さな粒子(エアロゾル)がただよって吸い込まれる
- ウイルスがついた手で目・鼻・口の粘膜をさわる
- 症状のない人、症状が出る前の人からうつることがある
- 多くの人が集まり、大きな声を出し、換気が悪い場所は、広がりやすい
リスク要因
- 換気の不十分な室内、人との距離が近い、密に集まる場面
- マスクをせずに近距離で長時間話す
- 手洗いが不十分なまま顔をさわる
- 高齢であること
- 心臓・肺・腎臓の病気、糖尿病、肥満、免疫の働きが弱くなる病気や治療中
- ワクチンを接種していない、または時間が経って免疫が弱まっている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しさがある、呼吸が速い、動くと息が切れる
- 高熱が続く、症状が急に悪くなる
- 水分がとれない、脱水が心配
- 高齢の方や持病のある方で、いつもと違う様子がある
- 妊娠中で発熱やせきがある
- 上の「救急」に当てはまる症状があるときは、ためらわず119番へ
定期受診を予約すべき場合:
- 発熱やせきなど、かぜのような症状がある(まずは電話やオンラインでかかりつけ医や地域の相談窓口へ相談すると安心です)
- 検査を受けたい、感染したかどうか確認したい
- 症状は軽いが、重症化のリスクが高い持病がある
- 感染後にだるさや息苦しさ、においの異常などが長く続く
- 職場や学校、施設での対応について相談したい
診断
症状や、周りでの流行の状況、感染した人との接触の有無などを聞いたうえで、必要に応じて鼻やのどの粘膜をぬぐってウイルスの有無を調べる検査を行います。検査は医療機関のほか、地域によっては自治体の相談窓口の案内で受けられます。市販の検査キットを使う場合は、国の承認を受けた製品を、説明書どおりに使うことが大切です。
行われる可能性のある検査
- 抗原検査(短時間で結果が出る。早い時期は見逃すことがある)
- PCR検査(より精密。結果が出るまで時間がかかることがある)
- その他の遺伝子検査(医療機関の判断で行う)
- 重症度や合併症をみるための診察、必要に応じて血液検査や画像検査(レントゲン・CTなど)
- 若い人や症状が軽い場合は、検査をせずに症状に合わせた対応をとることもあります
診察で予想されること
検査の方法や費用、結果が出るまでの過ごし方は、医療機関や地域によって異なります。検査を受ける前に、電話やウェブで受付の流れを確認しておくとスムーズです。結果を待つ間は、人との接触を控えて自宅で過ごしましょう。陽性・陰性にかかわらず、症状が続くときは再度相談してください。
治療
多くの場合、安静と水分補給を中心に、症状に合わせた対応で良くなります。重症化のリスクが高い方や症状が強い方には、医師の判断でウイルスの増え方を抑える治療や、炎症を鎮める治療が検討されます。治療の適否は年齢・持病・症状の経過・妊娠の有無などで変わるため、自己判断で市販薬を組み合わせたりせず、まずは医療機関や薬剤師に相談してください。
自宅でのセルフケア
- よく休み、睡眠を十分にとる
- こまめに水分をとる(お茶やスープなど、飲みやすいものでよい)
- 食べられるものを、少しずつでよいので口にする
- 熱や痛みには、かかりつけ医や薬剤師に相談したうえで解熱鎮痛薬などを活用する
- 部屋を加湿し、換気をこまめに行う
- 家族と過ごすときは部屋を分ける、マスクを着ける、タオルや食器を共有しない
- 症状が良くなってきても、熱が下がってからしばらくは無理をしない
- 症状の経過をメモしておくと、相談のときに伝えやすい
医療治療
医療機関では、症状の重さや重症化のリスクに応じて、ウイルスの増殖を抑える治療、炎症を和らげる治療、酸素を補う治療などが検討されます。こうした治療は、開始が早いほうが効果が期待できるものもあり、対象となるかどうかは医師が判断します。抗菌薬(抗生物質)はウイルスには効かないため、細菌による合併症が疑われる場合に限って使われます。治療の内容や注意点は、必ず処方した医師・薬剤師の説明に従ってください。
この病気と共に生きる
感染したとき、あるいは感染が心配なときは、まず人との接触を減らすことが大切です。仕事や学校、介護や子育ての予定は、無理をせず調整しましょう。買い物は配達や家族への依頼を活用し、ごみ出しや共有スペースの使用は短時間で済ませると安心です。症状が良くなってきたら、少しずつ日常に戻していきます。
生活習慣のアドバイス
- 体調が悪いときは外出を控え、人と会う予定を延期する
- 部屋の換気をこまめに行い、加湿を心がける
- 手洗いを丁寧に行い、顔をさわる回数を減らす
- 人と会うときは、距離や換気、場面に応じたマスクの着用を意識する
- 十分な睡眠と、無理のない範囲の運動を続ける
- 禁煙を心がける(喫煙は呼吸器の病気のリスクを高めます)
- 流行の状況は、厚生労働省や自治体の情報でときどき確認する
食事と運動
特別な食事が必要なわけではありません。たんぱく質・野菜・水分をバランスよくとり、発熱時はとくに水分をこまめに補いましょう。回復してきたら、散歩など軽い運動から少しずつ再開し、息苦しさや強い疲れを感じたら無理をせず休んでください。アルコールは睡眠や回復を妨げることがあるため、回復するまでは控えめにすると安心です。
精神的健康と心の健康
感染すると、不安や孤独、人にうつしてしまったかもしれないという罪悪感、仕事や家計の心配を感じることがあります。それは自然な気持ちで、あなたの弱さではありません。感染した人やその家族への偏見や心ない言葉は、社会全体の負担を増やします。つらい気持ちが続くときは、一人で抱えずに、信頼できる人やかかりつけ医、自治体のこころの相談窓口に話してみてください。気持ちが追い詰められて自分を傷つけたい気持ちがわいたときは、ためらわず地域の緊急窓口や119番に連絡してください。
予防
はい。完全にゼロにすることは難しい感染症ですが、いくつかの工夫を組み合わせることで、かかるリスクも広げるリスクも大きく下げられます。流行の状況に応じて、無理のない範囲で続けることがコツです。
ワクチン
ワクチンは、感染そのものを完全に防ぐものではありませんが、重い症状や入院のリスクを下げることが報告されています。接種の時期や対象、回数の考え方は見直されることがあるため、最新の情報を厚生労働省や自治体のお知らせで確認し、かかりつけ医に相談して決めましょう。
検診プログラム
症状があるときは、出勤・登校・外出の前に検査や相談を検討しましょう。高齢の方や持病のある方、妊娠中の方は、症状が軽くても早めに相談することが重症化を防ぐ助けになります。
合併症
治療しない場合
- 肺炎が進み、酸素を補う治療が必要になることがある
- 血液が固まりやすくなる(血栓症)ことがある
- 心臓・脳・腎臓など、ほかの臓器に影響が出ることがある
- 集中治療が必要になるほど重くなる場合がある
- 感染後、だるさ・息苦しさ・においや味の異常・集中しにくさなどが長く続くことがある(罹患後症状)
長期的な見通し
多くの人は数日から1週間ほどで回復します。重くなるのは一部の方ですが、誰が重くなるかを事前に完全に見分けることはできません。だからこそ、体調が悪いときに無理をしないこと、早めに相談することが最大の備えになります。感染しても、適切な休息と必要な支援を受ければ、ほとんどの方が日常に戻っていけます。
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最終更新: 2026年10月24日
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