腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)とは?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
腹腔鏡手術とは、おなかに小さな穴を数か所あけ、細いカメラと器具を入れて、おなかの中を見たり手術したりする方法です。開腹手術よりも傷が小さく、体への負担が少ないと言われています。
重要な事実
- 傷が小さく、痛みや出血が少ないことが多い
- 入院期間が短く、社会復帰が早い場合が多い
- 診断(調べるため)と治療(治すため)の両方に使われます
日本では、多くの病気の診断や治療のために、広く行われている一般的な手術方法です。
おなかや骨盤の中の異常が疑われる人、または腹腔鏡で治療できる病気がある人に行われます。年齢や性別を問いません。
症状
- 腹腔鏡手術のあとに、突然の激しい腹痛や大量の出血、息苦しさ、意識がもうろうとする場合は、すぐに119番を呼んでください。
- 原因不明の急な激しい腹痛や、嘔吐、冷や汗、失神なども、すぐに救急車を呼ぶべき症状です。
- ⚠手術後、38.5度以上の発熱、傷の腫れや赤みがひどくなる、傷口から膿や異臭のする液が出る場合は、当日中に医療機関へ連絡してください。
- ⚠手術前の症状が悪化した場合も、同じ日に医師の診察を受けてください。
一般的な症状
- 原因不明の腹痛が続く
- 骨盤の痛みがある
- おなかにしこりを感じる
- 不正出血や月経の異常がある
- 不妊の原因を調べたい
子供の症状
- 子どもでは、虫垂炎(ちゅうすいえん)の疑いや、原因のはっきりしない腹痛の診断に使われることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、胆のうや腸の病気の手術に使われることがあります。持病があっても、術後の回復が比較的早い利点があります。
原因
主な原因
- 診断目的:原因不明の腹痛や骨盤の痛み、腫瘍の組織を取るために行う
- 治療目的:胆のう摘出、虫垂切除、ヘルニアの修復、子宮筋腫の摘出などを行う
- 手術の必要性は、画像検査や血液検査などをもとに医師が判断します
リスク要因
- 過去の腹部手術による癒着があると、手術が難しくなることがある
- 肥満や喫煙は、手術のリスクを高めることがあります
- 血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合、術前の調整が必要です
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 強い腹痛が続く、発熱がある、吐き気や嘔吐が止まらない場合は、すぐに医療機関を受診してください。
- 腹腔鏡手術後、異常な出血や激しい痛みがある場合も、遅れずに連絡を。
定期受診を予約すべき場合:
- 長く続く腹痛や違和感があり、安心したいときは、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
- 不妊や月経痛などで検査を希望する場合も、婦人科や専門外来を受診できます。
診断
腹腔鏡は、画像検査では分かりにくいおなかの中の状態を、直接カメラで見て調べる検査です。医師は症状や他の検査結果から、腹腔鏡が必要かどうかを総合的に判断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査
- 超音波(エコー)検査
- CT検査(コンピューター断層撮影)
- MRI検査(磁気共鳴画像)
診察で予想されること
腹腔鏡手術は通常、全身麻酔で行われます。おなかに小さな穴を開け、二酸化炭素ガスを入れておなかをふくらませ、カメラを挿入して観察します。組織を取る場合は、そのまま小さな器具を使って行います。手術後は創口の痛みがありますが、多くの場合数日で退院できます。
治療
腹腔鏡手術は、検査だけでなく、病気の治療としても行われます。開腹手術よりも体への負担が少なく、治りも早いことが特徴です。
自宅でのセルフケア
- 手術後は医師の指示に従い、安静を保ちましょう。
- 創口を清潔に保ち、感染に注意しましょう。
- 痛みや違和感がある場合は、無理をせず医療機関に相談しましょう。
医療治療
手術後に痛みがある場合は、医師や看護師が適切な対処法を説明します。必要に応じて薬を使用しますが、必ず医師の処方と指示に従ってください。
手術が検討される場合
腹腔鏡下手術が安全に行えない場合(強い癒着がある、進行したがんなど)は、開腹手術や他の方法が選ばれることもあります。医師がその人にとって最も安全な方法を判断します。
この病気と共に生きる
手術後は、傷が完全に治るまでは激しい運動や重い物を持つことを避けてください。仕事や運動に戻れる時期は、担当医に確認しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- 体重を健康的な範囲に保つ
- 無理のない範囲で体を動かす
食事と運動
手術後は消化にやさしい食事から始め、おなかの張りがおさまってきたら徐々に普通の食事に戻します。運動は医師の許可が出るまで控えましょう。
精神的健康と心の健康
手術への不安や、回復中のストレスを感じることは自然なことです。気持ちがつらいときは、ひとりで抱え込まずに家族や医療者に話してください。
予防
腹腔鏡手術そのものを予防することはできませんが、胆石症や虫垂炎など、手術が必要になる病気のリスクを減らすために、バランスの良い食事や適度な運動を心がけましょう。
合併症
治療しない場合
- 腹腔鏡手術が必要とされる病気(虫垂炎や胆のう炎など)を放置すると、重症化して命に関わることがあります。
- 子宮内膜症や子宮筋腫などの病気では、症状が悪化して妊娠しにくくなることもあります。
長期的な見通し
腹腔鏡手術は安全性が高い手術です。多くの人が順調に回復し、普段の生活に戻っています。術後の経過や回復具合に不安があれば、担当医に相談しながら進めていけば大丈夫です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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