LDH検査(乳酸脱水素酵素)ってどんな検査?
概要
LDH(乳酸脱水素酵素)は、体の多くの細胞の中にある酵素(たんぱく質の一種)です。細胞が傷ついたり壊れたりすると、細胞の中から血液中に出てきます。LDH検査は採血でこの量を測る検査で、値そのものが病気を決めるものではなく、体のどこかに細胞の傷みがないかを知る手がかりになります。
重要な事実
- LDHは肝臓、心臓、筋肉、血液の細胞、肺など、体の多くの場所にあります。
- 高い値は細胞が傷ついている可能性を示しますが、原因は一つではありません。
- 軽い異常は運動や採血の影響でも出ることがあり、再検査や他の検査で判断します。
LDH検査は健康診断や病気の検査でよく行われる一般的な血液検査です。異常値を指摘されることはありますが、それだけで重い病気と決まるわけではありません。
年齢を問わず行われます。小児では成人よりやや高めのことがあり、高齢者では加齢や持病の影響で高めに出ることがあります。
症状
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応が弱い
- 呼吸が苦しく、話すのが難しい
- 胸が強く痛む、冷や汗が出る
- けいれんが止まらない
- 大量の出血がある、顔色が青白くぐったりしている
- ⚠高い熱が続き、ぐったりしている
- ⚠皮膚や白目が黄色くなった(黄疸)
- ⚠強いだるさや息切れが急に出た
- ⚠尿が極端に少ない
- ⚠原因不明の体重減少や痛みが続く
一般的な症状
- LDH値の異常そのものでは、ほとんど症状はありません。
- 検査のきっかけになるのは、発熱、だるさ、息切れ、痛み、黄疸など、原因を調べるための症状です。
- 症状がなく、健康診断で見つかることもあります。
子供の症状
- 小児は成長に伴いLDHが成人より高めに出ることがあります。
- 発熱、食欲がない、元気がない、機嫌が悪いなどが受診のきっかけになります。
高齢者の症状
- 高齢者では持病や加齢の影響で高めに出ることがあります。
- だるさ、息切れ、むくみ、食欲低下などがきっかけになります。
原因
主な原因
- 肝臓、心臓、筋肉、血液の細胞、肺などの細胞が傷ついたり壊れたりすると、LDHは高くなることがあります。
- 激しい運動、飲酒、採血時の赤血球の壊れ方などでも高めに出ることがあります。
- 低い値はまれで、体質や測定の影響などが考えられます。
リスク要因
- 肝臓、心臓、筋肉、血液、肺などの病気がある
- 強い運動や飲酒の習慣がある
- 健康診断でこれまで異常を指摘されたことがある
- 発熱やだるさなど、体調の変化が続いている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 胸痛、呼吸困難、意識の変化がある
- 黄疸が急に出た、出血が止まらない
- 尿が極端に少ない、ぐったりしている
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断や他の検査でLDH高値を指摘された
- 軽いだるさ、微熱、筋肉痛が長く続く
- 理由がはっきりしない体調不良がある
診断
LDH検査は採血で行います。医師はLDHの値だけでなく、症状、診察、他の血液検査、尿検査、画像検査などを組み合わせて、異常の理由を考えます。必要なら再検査をして値の変化をみます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(LDHのほか、肝臓、腎臓、心臓、筋肉、血液の状態をみる項目)
- 必要に応じた画像検査(超音波、CT、MRIなど)
- 症状に応じた専門医の診察
診察で予想されること
採血は数分で終わります。結果が出るまでに数日かかることがあります。検査前の食事や運動について指示がある場合は、その指示に従ってください。
治療
LDH値を直接下げる治療ではなく、LDHが高い・低い理由を調べ、その原因に合わせた対応をします。異常が軽く、他の検査も問題なければ、くり返し確認して様子をみることがあります。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休養をとる
- 水分をこまめにとる
- 飲酒を控えめにする
- 検査前は激しい運動を避けるなど、医師の指示に従う
- 結果や症状の変化をメモしておく
医療治療
治療は原因となる病気によって変わります。医師は必要に応じて追加検査を行い、肝臓、心臓、血液、筋肉などの病気がわかれば、それぞれに適した治療や経過観察を提案します。LDH値そのものを下げる薬を自己判断で使うことはありません。
手術が検討される場合
LDH値そのもののために手術をすることはありません。原因となる病気に対して、医師が手術を含む治療が必要と判断する場合があります。
この病気と共に生きる
LDHの異常を指摘されたら、結果を保管し、次の受診予定を守ることが大切です。症状が出たり変わったりしたら、診察時に伝えてください。
生活習慣のアドバイス
- バランスのよい食事を心がける
- 無理のない範囲で体を動かす
- 睡眠を十分にとる
- 飲酒はほどほどにする
- 喫煙がある場合は禁煙を相談する
食事と運動
LDH値を下げるためだけの特別な食事はありません。主食・主菜・副菜をそろえた普通の食事を続け、運動は散歩など無理のないものから始めましょう。検査の直前は激しい運動を避けるよう指示されることがあります。
精神的健康と心の健康
検査結果が気になって不安になるのは自然なことです。一人で抱え込まず、医師や看護師に質問し、必要なら家族や信頼できる人に話しましょう。つらい気持ちが強いときは、地域の相談窓口や医療機関に相談してください。
予防
LDHの異常を完全に防ぐことはできませんが、肝臓や心臓などの健康を保つ生活を続け、持病がある場合は定期的に受診することで、変化に早く気づけることがあります。
ワクチン
LDH検査の異常を防ぐためのワクチンはありません。
検診プログラム
健康診断や職場の健診では血液検査の一部としてLDHが測られることがあります。結果に異常があれば、次の健診まで待たずに医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 原因となる肝臓、心臓、血液、筋肉などの病気を見逃すと、進行する可能性があります。
- 黄疸、貧血、息切れ、だるさなどが強くなることがあります。
- 異常が軽い場合でも、他の検査で原因を確認することが大切です。
長期的な見通し
LDHは体の変化を知るための手がかりで、多くの場合は原因を調べることで対応できます。1回の値だけで不安になりすぎず、医師と一緒に次の検査や生活の工夫を進めていきましょう。
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最終更新: 2026年10月24日
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