レミエール症候群(まれな首の感染症)
概要
レミエール症候群は、のどや口の中の細菌が首の深い部分に入り、炎症や血栓(血液の塊)を起こし、さらに血液の流れで全身に広がることがある感染症です。まれですが、早く見つけて治療しないと重くなることがあります。のどの痛みの多くはこの病気ではありませんが、高熱と首の腫れが続くときは早めに医療機関に相談してください。
重要な事実
- 主にのどの感染症のあとに起こることが多いまれな病気です。
- 高熱、首の腫れや痛み、飲み込みにくさが手がかりになります。
- 早期の受診と入院治療が大切で、疑わしいときはためらわず相談してください。
とてもまれです。のどの痛みや発熱のほとんどはレミエール症候群ではありません。
10代後半から30歳代に多いとされますが、子どもから高齢者まで誰にも起こりえます。
症状
- 息が苦しい、呼吸が速い
- 胸が強く痛む
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しにくい
- けいれんがある
- 顔色が青白い、ぐったりしている
- これらの症状があるときはすぐに119番に連絡してください
- ⚠高熱と首の腫れが急に悪化している
- ⚠片側の首に強い痛みや腫れがある
- ⚠水分が飲めない、尿が少ない
- ⚠症状がどんどん悪くなっている
- ⚠医療機関で当日の受診を相談してください
一般的な症状
- のどの痛みのあとに続く高熱や寒気
- 片側の首の腫れ、押すと痛む、首を動かしにくい
- 飲み込みにくさや声の出しにくさ
- 強いだるさ、食欲がない
- 息苦しさや胸の痛みが出ることもある
子供の症状
- 高い熱が続く
- 首の腫れや痛みで首を動かすのを嫌がる
- 機嫌が悪い、ぐったりしている
- 水分や食事をあまり取らない
- 吐いたり、元気がなくなったりする
高齢者の症状
- 熱が目立たないことがある
- 意識がぼんやりする、元気がない
- 強いだるさや脱水
- 首の腫れや痛みが目立たないこともある
- いつもと違う様子があれば早めに相談
原因
主な原因
- 口やのどにいる細菌の一種が、のどの感染症のあとに首の深い部分へ入ることがあります。
- 首の血管に炎症や血栓(血液の塊)ができ、菌が全身へ広がることがあります。
- すべてののどの痛みから起こるわけではなく、起こる人はまれです。
リスク要因
- 最近ののどの感染症
- 10代後半から若年成人
- 免疫力が低下する病気や状態
- 口の中の衛生状態がよくない
- 喫煙や栄養不足
- 強い疲労や睡眠不足
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱と首の腫れが同時にある
- 片側の首の痛みが強い
- 飲み込みにくく水分が取れない
- 息苦しさや胸の痛みがある
- 症状が急に悪化している
定期受診を予約すべき場合:
- のどの痛みが長引く
- 高熱が下がらない
- 首の腫れが気になる
- 市販薬や処方された薬を使ってもよくならない
- 不安が強いときも早めに相談してください
診断
症状と診察に加えて、血液検査や画像検査を組み合わせて調べます。必要に応じて血液培養(血液の中の菌を調べる検査)を行います。
行われる可能性のある検査
- 診察と症状の確認
- 血液検査
- 血液培養
- 首の超音波検査やCT検査
- 胸のレントゲンやCT検査
診察で予想されること
診察のあと、採血や画像検査を受けることがあります。血液培養の結果が出るまで数日かかることがあり、疑いが強いときは入院して治療を始めることがあります。
治療
レミエール症候群が疑われるときは、入院して抗菌薬(細菌をやっつける薬)の点滴などを行うことが多いです。水分や栄養を補い、痛みや発熱に合わせたケアも行います。
自宅でのセルフケア
- 医療機関の指示に従い、処方された薬を最後まで使う
- 休息と水分補給を十分にとる
- 発熱や首の腫れ、息苦しさの変化を記録する
- 具合が悪くなったら早めに医療機関へ連絡する
- 退院後も通院を続け、再発のサインに注意する
医療治療
抗菌薬による治療が中心で、重いときは入院して点滴で行うことがあります。水分や栄養の補給、痛みや発熱への対応も行います。首や肺に膿がたまった場合などは、専門医が排膿(膿を出す処置)や血栓への対応を検討することがあります。
手術が検討される場合
首や肺に膿がたまった場合など、抗菌薬だけでは十分でないときに処置が必要になることがあります。すべての人に手術が必要なわけではありません。
この病気と共に生きる
退院後も疲れやすさが続くことがあります。無理をせず、通院と服薬を続け、発熱や首の腫れが戻らないか注意してください。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いやうがいを心がける
- 歯みがきなど口の中の清潔を保つ
- 十分な睡眠と休息をとる
- バランスのよい食事をとる
- 喫煙を避ける
- 体調が悪いときは早めに医療機関へ相談する
食事と運動
回復期は水分と栄養をしっかりとり、無理のない範囲で徐々に体を動かします。息苦しさや強い疲れがあるときは運動を控え、医療機関に相談してください。
精神的健康と心の健康
入院や強い症状は不安やこわさにつながることがあります。気持ちの落ち込みや強い不安が続くときは、医療チームや地域の相談窓口に話してください。緊急時は119番に連絡してください。
予防
レミエール症候群を完全に防ぐ方法はありませんが、のどの感染症や口の中の病気を早めにケアすること、手洗いや口腔衛生を保つことが大切です。
ワクチン
レミエール症候群そのものを防ぐワクチンはありません。インフルエンザや肺炎など、定期接種や推奨されるワクチンについては医療機関に相談してください。
検診プログラム
レミエール症候群のための特定のスクリーニング検査はありません。
合併症
治療しない場合
- 菌が血液中に広がる血流感染症
- 肺に膿がたまる肺膿瘍や胸の感染
- 臓器の働きが悪くなる
- 血栓による合併症
- 非常にまれですが命に関わることがある
長期的な見通し
早期に治療すれば回復する方も多くいます。まれですが重い感染症なので、疑わしい症状があるときは早めに受診することが大切です。医療チームが治療と回復を支えます。
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最終更新: 2026年10月24日
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