動悸(どうき)と家族のくらし
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
動悸とは、心臓の拍動がいつもより強く感じられたり、飛ぶように感じたりする症状です。心臓の病気そのものではなく、体からのサインと考えられます。
重要な事実
- 動悸はとてもよくある症状で、多くの人が一生に一度は経験します。
- 多くの場合、心配のない一時的なものです。
- ただし、繰り返す場合や他の症状を伴う場合は、医師に相談することが大切です。
はい、動悸は外来でよく聞かれる症状で、特に20〜50代の働き盛りの方にも多く見られます。
年齢や性別を問わず誰にでも起こり得ますが、ストレスの多い生活を送っている方、不安を感じやすい方、心臓の病気がある方、貧血や甲状腺の病気がある方に見られることが多いです。
症状
- 動悸と同時に胸の痛み、強い圧迫感がある
- 激しい息苦しさや呼吸困難がある
- 意識がもうろうとする、または意識を失った
- 脈が極端に速くて不規則(1分間に140回以上など)
- 冷や汗、吐き気、顔色がひどく悪い
- ⚠動悸が頻繁に起こる(1週間以内に何度も)
- ⚠動悸が15分以上続く
- ⚠めまいや立ちくらみを伴う
- ⚠家族に心臓病や突然死の履歴がある
一般的な症状
- 心臓がドキドキする
- 脈がとぶ感じがする(スキップする)
- 胸がバタバタする
- 首や胸の鼓動が強く感じられる
- 脈が急に速くなる
子供の症状
- 遊んでいるときに急に疲れて座り込む
- 顔色が青白くなる
- 胸の痛みを訴える
- 動悸の最中に息苦しそうにしている
高齢者の症状
- めまいやふらつきを伴う
- 気を失いそうになる、または失神する
- 動悸に伴う胸の圧迫感
- 安静にしていても動悸が続く
原因
主な原因
- ストレスや不安、緊張
- カフェインの過剰摂取(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)
- 睡眠不足や疲れ
- 脱水症状
- 甲状腺の働きが活発すぎる甲状腺機能亢進症
- 不整脈(心房細動や期外収縮など)
- 更年期によるホルモンバランスの変化
リスク要因
- 慢性的なストレス
- 過度の飲酒や喫煙
- 高血圧や糖尿病
- 心臓病の家族歴
- 慢性的な睡眠不足
- カフェインを多くとる習慣
- 激しい運動後の急な休憩
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 動悸が繰り返し起こる
- 安静にしていても動悸がある
- めまい、立ちくらみ、失神を伴う
- 胸の痛みや強い息苦しさを伴う
- 脈が速くて不規則な状態が続く
定期受診を予約すべき場合:
- 動悸に気づいたが、すぐに消える場合
- 年一度の健康診断のついでに相談する
- 動悸のほかに体調の変化を感じる場合
診断
医師が問診で症状や生活習慣を詳しく聞き、心電図や血液検査、心臓の超音波検査などを行って原因を調べます。
行われる可能性のある検査
- 心電図(12誘導心電図)
- 24時間ホルター心電図(携帯型心電計を24時間身につける検査)
- 血液検査(貧血や甲状腺機能、心臓の負担を調べる)
- 心エコー検査(心臓の形や動きを超音波で見る)
診察で予想されること
まず診察室で脈を取り、心電図を記録します。動悸が頻繁に起きない場合は、24時間ホルター心電図を装着して、ふだんの心臓のリズムを記録することもあります。検査自体は痛みを伴わず、時間もそれほどかかりません。
治療
治療は動悸の原因によって異なります。はっきりした原因がない場合は、不安を減らし生活習慣を見直すだけで症状が改善することも多くあります。医師の指導のもと、自分に合った方法を見つけましょう。
自宅でのセルフケア
- カフェインを含む飲み物を控える
- アルコールやタバコを控える
- 十分な睡眠と休息をとる
- ストレスをためすぎない(深呼吸や短い休憩を取り入れる)
- こまめに水分を補給する
- 動悸の記録(いつ、どのくらい続いたか)をつける
医療治療
原因となる不整脈が見つかった場合、医師は脈を整えたり心臓の負担を減らす薬を検討します。薬は症状や体調に合わせて医師が選ぶため、市販薬などを自己判断で使用しないでください。必要に応じて、高周波で異常な電気信号の経路を焼いて治療するカテーテルアブレーションという処置が行われることもあります。
手術が検討される場合
動悸の多くは手術を必要としません。重症の不整脈で薬の効果が不十分な場合に、カテーテルアブレーションなどの処置が選択肢となることがあります。心臓外科手術が必要となるケースはまれです。
この病気と共に生きる
家族に動悸のことを話し、発作が起きたときのサインを共有しておくと安心です。家族が理解してくれることで、本人の不安がぐっと減ります。無理をせず、自分のペースで生活を整えましょう。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 暴飲暴食を避け、栄養バランスの良い食事を心がける
- タバコはやめ、受動喫煙も避ける
- 軽い運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- ストレス発散法(趣味、音楽、友人との会話など)を持つ
食事と運動
食事は、野菜や果物、魚などを中心に、塩分を控えめにすると心臓への負担が減ります。運動は、ウォーキングやゆったりとしたヨガなど軽い有酸素運動から始め、医師に相談しながら続けることが大切です。激しい運動は急に始めず、徐々に強度を上げましょう。
精神的健康と心の健康
動悸は「何か重い病気では」という不安を強くすることがあります。その不安がさらに動悸を引き起こすこともあります。症状が続くと気分が落ち込んだり、外出や家族行事を避けたくなることもあるかもしれません。そのようなときは、一人で抱え込まずに、家族や医療者に話すことが大切です。
予防
動悸のすべてを予防することはできませんが、規則正しい生活、適度な運動、ストレス管理、カフェインのとりすぎに注意することで、起こる回数を減らしたり、症状を軽くできる可能性があります。
ワクチン
動悸を直接予防するワクチンはありませんが、インフルエンザなど感染症が心臓に負担をかけることがあるため、感染症予防は間接的に心臓を守ることにつながります。
検診プログラム
健康診断の心電図検査や、普段の血圧測定を活用しましょう。気になる症状があれば、早めに医師に相談することが最善のスクリーニングになります。
合併症
治療しない場合
- 動悸自体は、ほとんどが危険ではありません。
- しかし、背景に心房細動などの不整脈があり、放置すると脳梗塞(血管が詰まることによる脳の障害)のリスクが高まることがあります。
- 強い動悸を繰り返して心臓に負担がかかると、心不全を引き起こす可能性もあります。
長期的な見通し
多くの場合、動悸は一過性で、適切な検査と管理を行えば心配なく日常生活や家庭生活を続けられます。原因がきちんと分かれば、その多くは治療や生活の見直しでうまく付き合っていけるものです。希望を持って、一歩ずつ進みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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