動悸と運動の安全な付き合い方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
動悸(どうき)とは、心臓がドキドキしたり、脈が速くなったり、時々飛ぶような感覚を感じることを言います。心臓の病気が原因でないことも多く、疲れやストレスなどで起こることもあります。運動をしているときに動悸を感じる人も、正しい知識があれば安心です。
重要な事実
- 動悸はよくある症状で、多くの場合、命にかかわるものではありません。
- 運動中の動悸は、軽すぎず強すぎない運動を選び、体調を見ながら行うことが大切です。
- 原因を調べるには、心電図や血液検査などがあります。受診前に症状をメモしておくと良いでしょう。
はい。動悸は日本でも非常によく相談される症状の一つで、健康診断の心電図で偶然見つかることもあります。
子どもから高齢者まで、どの世代でも起こり得ます。特に、ストレスを抱えやすい人、貧血や甲状腺の病気のある人、妊娠中の女性、心臓病を持つ人では注意が必要です。
症状
- 激しい胸の痛みがある(この場合はすぐに119番を呼んでください)
- 意識を失った・周囲の反応がなくなる
- 呼吸がとても苦しい
- 冷や汗が出て、ぐったりしている
- ⚠動悸が5分以上続く
- ⚠動悸とともにめまいやふらつきが何度も起こる
- ⚠心臓病の治療を受けたことがある人に、突然の強い動悸が起きた
一般的な症状
- 心臓がドキドキと強く拍動している感じ
- 脈が飛んでいる感じ(脈が抜ける感じ)
- 胸がバクバクする
- めまいやふらつきを伴うことがある
子供の症状
- 走った後や興奮したときに動悸を感じることがありますが、多くは心配ありません。
- 安静時にも続く動悸や、立ちくらみを繰り返す場合は、小児科の医師に相談しましょう。
高齢者の症状
- 心臓や血管の病気が原因となることがあり、めまいや失神(気を失うこと)の前触れである場合があります。
- 息切れや胸の苦しさを伴う動悸は、早めに医療機関を受診してください。
原因
主な原因
- ストレスや不安
- 疲れ・睡眠不足
- コーヒーやエナジードリンクなどカフェインの取りすぎ
- 貧血・発熱・甲状腺の病気
- 妊娠や月経に伴うホルモンの変化
- 不整脈などの心臓病
リスク要因
- 過度の飲酒
- 高血圧や糖尿病
- 心臓病の家族歴
- 運動に慣れていない人が急に激しい運動を行った場合
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 動悸が頻繁に起こる
- 1回の動悸が5分以上続く
- 動悸に伴って胸の痛みや息苦しさを感じる
- 気を失いそうになる
定期受診を予約すべき場合:
- 月に数回程度、気になる動悸がある
- 運動を始めたいが、以前に動悸を感じたことがある
- 動悸の他に、だるさやめまいが続いている
診断
医師は最初に、動悸の症状の様子や持続時間、運動との関係などをていねいに伺います。その上で、脈や血圧を確認し、必要に応じて心電図の検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 安静時心電図(心臓の電気的な動きを調べる)
- ホルター心電図(24時間帯の携帯心電図で、普段の心臓の動きを調べる)
- 血液検査(貧血や甲状腺の病気の有無を調べる)
- 心臓超音波検査(心臓の形や動きを確認する)
診察で予想されること
心電図は痛みのない検査で、数十秒で終わります。ホルター心電図は翌日まで装着することがありますが、日常生活をほとんど制限しません。検査結果の説明は、通常は数日中にあります。
治療
治療は、動悸の原因によって異なります。ストレスや生活習慣が原因の場合は、生活の見直しが中心になります。心臓の病気が原因の場合は、医師の指導のもとで治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 運動前にはウォーミングアップを行い、運動後はゆっくりクールダウンする
- カフェインやアルコールを控えめにする
- 十分な睡眠と休養をとる
- 深呼吸や、ゆっくりとした呼吸法で気持ちを落ち着ける
医療治療
原因となる貧血や甲状腺の病気、不整脈などを治療します。動悸を抑えるための薬や、心臓の異常な電気信号を治すカテーテル治療(細い管を使う治療)が行われることもあります。治療法は個々の状態に合わせて、医師が説明します。
手術が検討される場合
通常、動悸の原因が不整脈であっても、薬物療法が先に試みられることが多いです。それでも十分に改善しない場合に、入院でのカテーテル治療(心臓の異常な電気信号の発生源を焼く治療)が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
動きやすい服装で運動を楽しみながら、症状を日記に記録してみましょう。「いつ・どのくらい運動したか」と「動悸が起きたかどうか」を書いておくと、医師に相談しやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 睡眠時間を十分に確保する
- たばこを吸わない、飲酒はほどほどにする
- リラックスできる時間を意識的に作る
食事と運動
食事は、野菜や魚、果物などを取り入れたバランスのよい食事を心がけ、塩分の取りすぎに注意します。運動は、医師に確認してもらってから、軽いウォーキングやゆっくりしたジョギングから始めましょう。最初は10〜15分を目安に、息が少し弾む程度の強度で行い、動悸や息苦しさを感じたらすぐに休んでください。
精神的健康と心の健康
動悸を感じると「何か悪い病気なのでは」と不安になることがあります。不安は心臓の働きをさらに活発にしてしまい、動悸を強めることもあります。周りの人に気持ちを伝え、必要に応じてカウンセリングなども活用しましょう。
予防
動悸そのものを完全に防ぐことはできませんが、規則正しい生活、ストレス管理、適度な運動によって、動悸の頻度を減らせる可能性があります。厚生労働省も、循環器病の予防には健康的な生活習慣をすすめています。
ワクチン
動悸に直接関わる予防接種はありません。ただし、心臓の病気のリスクを下げるために、インフルエンザなどの定期接種は、かかりつけ医と相談して受けることをおすすめします。
検診プログラム
日本では、会社や地域の健康診断で心電図検査が行われることがあります。早期発見のきっかけになるため、健康診断の機会は逃さないようにしましょう。
合併症
治療しない場合
- 心臓が極端に速くなる頻脈状態が続くと、心臓に負担がかかることがある
- 動悸によるめまいから、転倒してけがをすることがある
- 原因となっている心臓病を早期に発見できず、治療が遅れることがある
長期的な見通し
多くの動悸は、適切な診断と治療で改善します。心臓病が原因であっても、早く見つけて治療を始めれば、多くの方が日常の活動や運動を安全に続けられるようになります。一人で抱え込まず、医師と一緒に対策を立てていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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