動悸(どうき)の治療法の概要
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
動悸(どうき)とは、心臓がドキドキする、脈が飛ぶ、胸がバクバクするなど、自分の心臓の拍動をふだんより強く感じる状態のことをいいます。ほとんどの場合、怖いものではありませんが、なかには心臓の病気が原因の場合もあるため、気になる症状があれば医師に相談することが大切です。
重要な事実
- 動悸はとてもありふれた症状で、多くの人は心配いりません。
- 原因はストレスや生活習慣、心臓やほかの病気などさまざまです。
- 治療は原因に合わせて行われ、薬を使わず生活の見直しだけで改善することもあります。
- 胸の痛みや失神をともなう場合は、すぐに救急(119番)に連絡してください。
はい、とてもよくある症状です。日本国内でも、動悸を経験したことのある方は少なくありません。多くの場合は一時的で無害ですが、頻繁に続く場合やほかの症状をともなう場合は受診をおすすめします。
動悸は年齢や性別を問わず誰にでも起こりえます。高齢者や心臓病・高血圧などの持病のある方、ストレスや不安を抱えている方に多くみられます。
症状
- 胸の強い痛みや圧迫感がある
- 意識を失う、または失いそうになる
- 強い息苦しさがある
- 冷や汗が出て、ぐったりする
- 脈が極端に速く、10分以上続く
- ⚠動悸とともにめまいやふらつきがあり、歩けない
- ⚠動悸が頻繁に起こり、生活に支障が出ている
- ⚠心疾患の持病がある方で、新しい症状が現れた
- ⚠薬を飲んでいる方が動悸を起こした(薬の影響の可能性)
一般的な症状
- 心臓がドキドキする、バクバクと速く感じる
- 脈が飛ぶ、または脈が抜ける感じがする
- 胸がカーッと熱くなる、または心臓がひっくり返るような感じ
- 首やのど、こめかみで拍動を強く感じる
- 軽い息切れやめまいをともなうことがある
子供の症状
- 「心臓がドキドキする」「胸が変なかんじがする」と訴える
- 走ったあとに、いつもより長くドキドキが続いているように見える
- ふらふらしたり、顔色が悪くなったりする
高齢者の症状
- 脈が遅すぎたり速すぎたりする
- ふらつきやすくなり、転倒しやすくなる
- 疲れやすさや息切れが目立つ
- 胸の圧迫感や、いったん意識を失うような失神をともなうことがある
原因
主な原因
- ストレスや不安、パニック
- カフェインのとりすぎ(コーヒー・エナジードリンクなど)
- 飲酒や喫煙
- 脱水・貧血
- 甲状腺(のどぼとけの下にあるホルモンをつくる臓器)の病気
- 不整脈(脈のリズムが乱れる病気)や心臓病
リスク要因
- 高血圧や心臓病、糖尿病などの持病がある
- 家族に心臓病や不整脈の人がいる
- 更年期や妊娠中など、ホルモンバランスが変わる時期
- 強いストレスや睡眠不足が続いている
- 高齢である
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 動悸とともに胸痛・息切れ・失神がある場合は、深夜・休日でも夜間救急窓口または119番を利用してください。
- 動悸によるめまいが強く、倒れそうになる場合は、そのまま受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 動悸が週に1回以上ある、または長く続く場合
- ふらつきや息切れなど、ほかの症状をともなう場合
- 普段は問題ないが、気になって仕方がない場合
診断
診断では、まず医師があなたの症状や生活習慣、持病について詳しく尋ねます。そのうえで、心電図や血液検査などを行い、原因となる病気がないかを調べます。動悸が起きたときの様子を伝えることも大切です。
行われる可能性のある検査
- 心電図(心臓の電気的な動きを記録する検査)
- 24時間心電図(ホルター心電図):携帯型の装置を1日装着し、ふだんの心拍を記録します
- 心エコー検査(心臓の形や動きを超音波で調べる検査)
- 血液検査(貧血・甲状腺の異常・心筋の負担を調べます)
診察で予想されること
初診では、問診と心電図が中心です。必要に応じて、心臓の専門医(循環器内科)の紹介も行われます。検査自体に特別な痛みはなく、時間も短めです。結果が出るまでは、症状の記録をつけておくと診断に役立ちます。
治療
治療は、動悸の原因によって異なります。多くは命に危険がないため、安心感を得るだけでも症状が軽くなることがあります。一方、不整脈や心臓病が原因の場合は、その病気に合わせた治療を行います。
自宅でのセルフケア
- カフェインの摂取を控える(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)
- アルコールを控える、またはやめる
- 十分な睡眠をとり、ストレスをためない
- ゆっくりと深呼吸をして体をリラックスさせる
- 水分をこまめにとる(ただしむくみがある場合は医師に相談)
医療治療
原因となる病気が見つかれば、その病気の治療を行います。心拍数を整えたり、脈のリズムを正常に戻したりする薬が処方されることがあります。また、不整脈によっては、カテーテルを使って治療することもあります。治療法は症状や持病に合わせて医師が選択しますので、薬の種類や必要性については医師にしっかり相談してください。
手術が検討される場合
薬が効きにくい不整脈の場合、心臓に細い管を入れて治療するカテーテルアブレーションや、ペースメーカーなどの機械を体内に入れる治療が検討されることがあります。ただし、これらはすべての動悸の人が対象になるわけではありません。
この病気と共に生きる
動悸があっても、多くの人は日常生活を普通に続けられます。大切なのは、自分の症状のきっかけを把握し、無理をしないことです。発作が起きたときのために、医師に「どう対処すればよいか」をあらかじめ確認しておくと安心です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に起きて、日光を浴びる
- ストレスを感じたら、少し歩く・好きな音楽を聴く
- カフェインやアルコールのとりすぎに注意する
- 禁煙を心がける
- 体重を適正に保つ
食事と運動
食事はバランスよく、塩分や脂肪をとりすぎないようにしましょう。運動は、心臓に負担をかけすぎないウォーキングやストレッチなど、軽い有酸素運動から始めるのがおすすめです。ただし、心臓病などの持病がある人は、運動の種類や強度について医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
動悸が続くと、「また起こるのでは」という不安から、さらに動悸が強くなることがあります。これは悪循環になりがちです。不安やストレスがつらいときは、一人で抱え込まず、かかりつけ医や公的な相談機関に相談してください。もし「自分を傷つけたい」などの強い気持ちが浮かぶ場合は、直ちに救急(119番)を利用するか、信頼できる人に助けを求めてください。
予防
健康的な生活習慣を保つことで、動悸を予防しやすくなります。ストレスをためない、十分な睡眠をとる、暴飲暴食を避けることが大切です。ただし、心臓病などが原因の場合は、定期的な受診と医師の指示に従った管理が必要です。
ワクチン
動悸そのものを防ぐワクチンはありません。規則正しい生活で体調を整え、感染症の流行時期には手洗いやマスクなどの基本的な対策を行いましょう。
検診プログラム
特に心臓病のリスクがある方は、健康診断や心電図検査を定期的に受けることをおすすめします。気になる症状があれば、検査を待たずに受診してください。
合併症
治療しない場合
- 不整脈の中には、放置すると血栓(血のかたまり)ができ、脳卒中を起こすリスクが高まるものがあります。
- 頻脈が長く続くと、心臓のポンプ機能が低下し、心不全になる可能性があります。
- まれに、心室細動(心室がけいれんし、血液を送り出せなくなる状態)など、命にかかわる不整脈に進行することがあります。
長期的な見通し
動悸の多くは良性で、適切な診断と治療で症状は十分にコントロールできます。原因がはっきりした場合も、適切な管理を続ければ、仕事や旅行などふだんの生活をあきらめる必要はほとんどありません。医療の進歩により、治療の選択肢も広がっています。不安なときは、いつでも医療機関に相談してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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