膵炎(すい炎)のフレアアップ
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
膵臓(すいぞう)は、食べ物を消化するための消化液や、血糖を調節するインスリンなどを作る臓器です。膵炎はこの膵臓に炎症が起こる病気で、「フレアアップ」とは、炎症が急に悪化して強い症状が現れることをいいます。激しい腹痛や吐き気など、日常生活に大きな影響をおよぼす発作です。
重要な事実
- 膵炎のフレアアップは、激しい上腹部痛と吐き気を伴うことが多いです。
- 原因として最も多いのは胆石と飲酒です。
- 発作時はすぐに医療機関を受診し、安静と点滴が必要になることがあります。
日本では年間に多くの方が急性膵炎で受診しています。ごくまれな病気ではありませんが、誰にでも起こり得ます。特に壮年から高年の男性に多い傾向があります。
中年から高年の男性に多く見られますが、女性や若い方にも起こります。胆石を持っている方、お酒を多く飲む方、脂質異常症や糖尿病の方にリスクが高くなります。
症状
- 我慢できないほどの激しい腹痛が続く
- 呼吸が苦しくなる
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しにくい
- 顔色が青白く、冷汗が出る
- ⚠激しい腹痛や吐き気が続く
- ⚠吐いたものに血が混じる
- ⚠皮膚や目が黄色い(黄疸)
- ⚠便が黒くなる、血便が出る
一般的な症状
- みぞおちから背中にかけての激しい痛み
- 吐き気や嘔吐
- 腹部の張りや圧痛
原因
主な原因
- 胆石が膵管をふさぐ
- 過度の飲酒
- 中性脂肪が非常に高い
- ウイルスや細菌による感染
- お薬の副作用(まれ)
- 腹部のけがや手術
- 原因がはっきりしないこともある(特発性)
リスク要因
- お酒をたくさん飲む
- タバコを吸う
- 胆石症の持病がある
- 肥満や脂質異常症
- 家族に膵炎の人がいる
受診の目安
診断
医師が症状を聞き、身体を診察し、血液検査や画像検査を行って診断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(すい臓の酵素や炎症の値を調べます)
- 腹部超音波(エコー)検査
- CT検査
- MRI検査
- 内視鏡的検査(必要な場合)
診察で予想されること
診断のために、血液検査や画像検査を行います。特に血液中のアミラーゼやリパーゼという値が高いと膵炎の可能性があります。原因を調べるために、胆石や飲酒の習慣について詳しく聞かれることもあります。
治療
膵炎のフレアアップで重要なのは、膵臓を休ませることと、痛みや炎症を抑えることです。多くの場合、入院して安静と点滴治療が必要になります。
自宅でのセルフケア
- 発作時は自己判断で食事をとらず、医療機関を受診する
- 医師の指示があるまでは口から食べない
- お酒は絶対に飲まない
- タバコも控える
医療治療
治療では、膵臓を休ませるために口からの食事を一時的に止め、点滴で水分や栄養を補います。痛みを和らげるお薬や、吐き気を抑えるお薬、膵液の分泌を抑えるお薬などを、医師が患者さんの状態に合わせて使い分けます。また、原因が胆石の場合には、内視鏡で石を取り除く治療や、胆のう摘出手術が行われることがあります。感染が疑われる場合は抗生物質が使われます。お薬の種類や用量は医師が決定しますので、必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
重度の膵炎で、膵臓の周りに溜まった膿や壊死組織を除去する手術、あるいは胆石が原因の場合に胆のうを摘出する手術が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
膵炎を繰り返さないために、食事・飲酒・喫煙などの生活習慣を見直すことが大切です。また、定期的に通院して血液検査や画像検査を受けましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁酒(お酒を完全にやめる)
- 食事は脂質を控え、バランスよく
- 適正体重を維持する
- ストレスをためない
食事と運動
食事は低脂肪・高たんぱく質を心がけ、一度に食べすぎず、1回量を減らして回数を増やすと調子がよくなることがあります。運動は、膵炎が落ち着いている時期に、ウォーキングなど無理のない範囲で行うとよいでしょう。医師や栄養士のアドバイスを受けながら進めてください。
精神的健康と心の健康
膵炎の痛みは強く、再発の不安から気分が落ち込むこともあります。そのような時は、ひとりで抱え込まずに、医師や看護師、家族や友人に話してください。必要に応じて心の専門家に相談することもできます。
予防
膵臓のフレアアップは、原因やリスク要因を避けることで防げる場合が多いです。特に、禁酒、禁煙、胆石の治療、脂質異常症の管理が重要です。
検診プログラム
健康診断で血液検査や腹部超音波検査を受けることが、膵臓の異常を早期に見つけるきっかけになります。特に家族歴(りれき)がある方や胆石のある方は、定期的に医療機関で相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 呼吸不全や腎不全など、多臓器不全に進むことがある
- 膵臓が壊死して感染を起こすことがある
- 炎症が長引くと慢性膵炎に進行する
- 消化不良や糖尿病を新たに引き起こすことがある
- 膵臓がんのリスクが上がるという報告もある
長期的な見通し
急性膵炎の多くは、適切な早期治療で症状が治まります。しかし、原因を放置すると再発や慢性化のリスクがあります。禁酒や食事管理などの治療を継続すれば、長期的に安定した生活を送ることができます。希望を持って、医療者と一緒に治療に取り組んでいきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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