Phimosis
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
包茎(ほうけい)とは、陰茎(いんけい)の先端を覆っている包皮(ほうひ)を完全にめくることができない状態のことです。生まれつきの場合と、炎症や傷などが原因で後から起こる場合があります。
重要な事実
- 新生児の男の子のほとんどは生理的な包茎で、成長とともに自然に治ることが多いです。
- 3歳までに約半数が自然に改善し、10歳までにはほとんどの子で治ります。
- 成人で症状がある場合は、治療によって改善できることがほとんどです。
新生児の男の子のほとんどにみられる生理的な状態で、非常に一般的です。成長に伴い自然に治ることが多いですが、成人でも炎症などで二次的に起こることがあります。
主に男児に多く見られますが、成人でも包皮炎やケガ、糖尿病などが原因で起こることがあります。
症状
- 包皮が戻らなくなり、陰茎の先端が紫色に腫れる(嵌頓包茎:かんとんほうけい)。この場合はすぐに119番に電話してください。
- ⚠排尿が全くできない
- ⚠強い痛みや発熱がある
一般的な症状
- 包皮を完全にめくれない、またはめくろうとすると痛い
- 排尿時に包皮が風船のように膨らむ(バルーニング現象)
- 包皮の先端が赤く腫れたり、かゆみや痛みがある(亀頭包皮炎)
子供の症状
- 自然に治ることが多いため、症状がなければ経過をみて大丈夫です。
- 痛みや排尿のしづらさがある場合は医師に相談しましょう。
- 無理に包皮をめくろうとすると傷つける原因になるのでやめてください。
高齢者の症状
- 糖尿病や感染症が原因で包皮が硬くなり、めくれなくなることがあります。
- 繰り返す炎症や痛み、排尿困難がある場合は早めに受診しましょう。
原因
主な原因
- 生理的なもの:生まれつき包皮の出口が狭い
- 病的なもの:包皮炎や感染症、外傷による瘢痕(はんこん:傷あと)
- 糖尿病や慢性の刺激によるもの
リスク要因
- 包皮炎を繰り返す
- 無理に包皮をめくろうとする
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 排尿ができない
- 強い痛みがある
- 包皮が戻らなくなった(嵌頓の疑い)
定期受診を予約すべき場合:
- 排尿時に包皮が膨らむ
- 包皮に痛みやかゆみがある
- 包皮炎を繰り返す
診断
医師が問診と診察(視診・触診)で診断します。症状の有無や程度、包皮の状態を確認します。
行われる可能性のある検査
- 特別な検査は通常不要ですが、炎症が疑われる場合は尿検査や血液検査を行うことがあります。
診察で予想されること
医師が包皮を触って状態を確認します。痛みがある場合は無理に行いません。必要に応じて泌尿器科の専門医を紹介されることがあります。
治療
治療は症状の有無や程度によります。無症状の場合は経過観察でよいですが、症状がある場合は保存的治療または手術が選ばれます。
自宅でのセルフケア
- 清潔を保つ(ただし無理にめくらない)
- 入浴時に優しく洗う(石鹸は刺激が少ないものを選ぶ)
- 炎症がある場合は医師の指示に従う
医療治療
症状がある場合、医師の処方によるステロイド外用薬(ステロイド外用剤)を数週間塗ることで包皮が伸びやすくなり、手術を避けられることがあります。また、用手伸展(包皮を少しずつ広げる練習)も行います。薬の名前や具体的な用法は医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
保存的治療で改善しない場合や、繰り返す炎症、嵌頓包茎のリスクが高い場合には、包皮環状切除術(包茎手術)を検討することがあります。手術は泌尿器科で行われます。
この病気と共に生きる
日常的に清潔を保ち、異常を感じたら早めに医師に相談しましょう。無理にめくらず、包皮を自然な状態にしておくことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日入浴し、石鹸で優しく洗う(包皮をめくれない場合は外側だけ)
- 刺激の少ない綿素材の下着を選ぶ
- 炎症を予防するため、過度な摩擦を避ける
食事と運動
特に制限はありません。バランスの良い食事と適度な運動で健康を保ちましょう。糖尿病の方は血糖コントロールが重要です。
精神的健康と心の健康
包茎について不安や恥ずかしさを感じることもありますが、非常に多くの男の子や男性に見られる状態です。気になる場合は医師に相談して正しい情報を得ましょう。
予防
生理的な包茎は予防できません。ただし、病的な包茎は、包皮炎を予防することでリスクを減らせます。包皮を清潔に保ち、無理にめくらないようにしましょう。
検診プログラム
小児の定期健診で包茎の状態をチェックすることがあります。特に症状がなければ心配いりません。
合併症
治療しない場合
- 排尿困難や尿路感染症
- 繰り返す包皮炎や亀頭包皮炎
- 嵌頓包茎(緊急処置が必要)
- 非常にまれですが、長期間放置すると陰茎がんのリスクがわずかに高まることがあります
長期的な見通し
ほとんどの場合、適切な対応で改善します。自然治癒も多いため、正しい知識と対処で心配はほとんどありません。治療が必要な場合も、保存療法や手術で問題は解決します。
サポートを探す
国際機関
- International Society for Sexual Medicine
地域の団体
- 日本泌尿器科学会 · 日本
相談窓口
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月16日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。