肺炎と診断された後の過ごし方と治療
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
肺炎は、肺に炎症が起こる病気です。空気の袋(肺胞)に細菌やウイルスなどが入り込み、炎症を起こすと、咳・たん・発熱・呼吸の苦しさなどの症状が出ます。診断されたあとは、きちんと治療と休養を続けることが回復の鍵になります。
重要な事実
- 肺炎は、細菌やウイルスなどの感染によって起こります。
- 適切な治療と十分な休養で、多くの人は回復します。
- 治るまでには数週間かかることがありますが、焦らずに体をいたわりましょう。
肺炎は、日本でとても身近な病気です。特に冬に多く、高齢の方や持病のある方では重症化しやすいことが知られています。
高齢者、子ども、心臓病や糖尿病などの持病がある人、喫煙する人、免疫力が低下している人はかかりやすくなります。ただし、健康な人でもかかることがあります。
症状
- 息が止まるような苦しさがある
- 唇や爪が青紫色になっている
- 意識がない
- 激しい胸の痛みがある
- ぐったりして呼びかけに反応しない
- ⚠呼吸が苦しい
- ⚠高熱が続く
- ⚠たんに血がまじる
- ⚠水分がほとんど取れない
- ⚠飲んだ薬が効いている感じがしない
- ⚠症状がだんだん悪くなっている
一般的な症状
- 胸の痛み
- 食欲がない
- 体がだるい
子供の症状
- 熱が高い
- 元気がない
- 呼吸が速い
- ぜーぜーと音がする
- 胸の下がへこむように息をする
- 母乳やミルクを飲む力が弱い
高齢者の症状
- 熱が出ないこともある
- ぼんやりしている
- 急に元気がなくなる
- 食欲が落ちる
- 呼吸が速くなる
- 転びやすくなる
原因
主な原因
- 細菌(肺炎球菌、インフルエンザ菌など)
- ウイルス(インフルエンザウイルス、RSウイルスなど)
- マイコプラズマという特殊な細菌
- 食べ物や唾液が気管に入って起こる誤嚥性肺炎
- 免疫力が落ちたときに発生する真菌(カビ)
リスク要因
- 65歳以上の高齢
- たばこを吸う
- 肺や心臓の慢性疾患がある
- 糖尿病や腎臓病などの持病がある
- 免疫を抑える薬を使っている
- 脳卒中などで嚥下機能が低下している
- 長期間寝たきりである
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しさが強くなった
- 熱が下がらない、または高熱が続く
- せきやたんがひどくなった
- たんに血が混じった
- 体の色が青白い、または意識がもうろうとする
- 胸の痛みが強くなった
定期受診を予約すべき場合:
- 診断後は、医師から指示された通院日を守る
- 処方された薬がなくなったら、勝手にやめず医師に相談
- 回復期に体調の変化を感じたら、早めに受診
診断
肺炎の診断は、医師の問診や聴診器による診察、胸部X線(レントゲン)検査、血液検査、たんの検査などを組み合わせて行います。診断後は、症状の強さや体の状態に合わせて治療の進め方が決まります。
行われる可能性のある検査
- 胸部X線(レントゲン)検査
- 血液検査
- たんの検査(喀痰検査)
- パルスオキシメーターによる酸素飽和度の測定
- 必要に応じてCT検査
診察で予想されること
診断後、医師から治療の計画や日常生活での注意点について説明があります。必要に応じて、自宅で治療するか入院するかが決まります。どのような治療でも、医師や看護師に不安なことを遠慮なく相談しましょう。
治療
肺炎の治療は、原因となる微生物を取り除き、呼吸を楽にしながら、体の回復を助けることが基本です。軽症の場合は自宅で治療できることもありますが、重症では入院が必要になります。
自宅でのセルフケア
- 十分に休んで体力を回復させる
- こまめに水分を補給する(脱水を防ぐ)
- 部屋の湿度を保ち、加湿器などを使う
- 禁煙を心がける
- せきが続くときはマスクを着用し、周りにうつさないよう配慮する
医療治療
肺炎の治療では、原因菌やウイルスに対する薬が使われます。薬は医師が症状や菌の種類に合わせて選び、飲み薬や点滴の方法で実施されます。呼吸が苦しい場合は酸素吸入が行われ、重症の場合は入院して集中的な呼吸管理や全身管理が行われます。薬の種類や量は医師が判断するので、自己判断でやめたり増やしたりせず指示を守りましょう。
手術が検討される場合
肺炎そのものに対して手術が必要になることはほとんどありません。ただし、肺の周りにうみがたまる「膿胸」などの合併症が起きた場合は、うみを体外に出す処置が必要になることがあります。その場合は、医師から詳しい説明があります。
この病気と共に生きる
肺炎と診断された後は、無理をせず、医師の指示に従って治療に専念しましょう。回復期には、少しずつ日常の活動を増やしながら、生活リズムを整えていくことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- 夜はしっかり睡眠をとる
- 人混みを避け、感染予防に努める
- 手洗い・うがい・アルコール消毒をこまめにする
- 部屋の換気と湿度管理をする
食事と運動
回復期は「栄養をしっかりとること」と「体を動かすこと」のバランスが大切です。たんぱく質やビタミンを含む食事を意識し、水分もこまめにとりましょう。運動は、医師の許可を受けた範囲で散歩などを無理なく行うと、体力の回復に役立ちます。
精神的健康と心の健康
肺炎の治りには時間がかかるため、不安や気持ちの落ち込みを感じる方もいます。そうした気持ちは自然なことです。眠れない・気分が続けて沈むなどが続く場合は、医師や看護師に相談してください。
予防
肺炎は、生活習慣と対策によって予防できる面が多い病気です。普段から手洗い・うがいを心がけ、十分な栄養と睡眠をとり、整体の免疫力を高めておくことが大切です。また、たばこは肺に炎症を起こしやすくするため、禁煙が予防につながります。
ワクチン
日本では、高齢者を中心に肺炎球菌ワクチンの定期接種や、インフルエンザワクチンの接種が行われています。また、小児ではヒブと小児用肺炎球菌ワクチンが定期接種の対象です。どのワクチンを受けるべきかは、年齢や体調に合わせて医師と相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 呼吸不全(肺で十分な酸素を取れなくなる)
- 敗血症(細菌が血液中に入り全身に炎症が広がる)
- 胸膜炎(肺を覆う膜に炎症が広がる)
- 膿胸(肺の周りにうみがたまる)
- 心不全の悪化
長期的な見通し
肺炎は、早期に適切な治療を受けられれば、多くの人が回復する病気です。治った後も、生活習慣の見直しや予防接種を続けることで、再発や重症化のリスクを減らすことができます。焦らずに、体と相談しながら回復を目指しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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