床ずれ(褥瘡)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
床ずれ(褥瘡)は、同じ場所に長く圧力がかかり続けることで、皮膚やその下の組織が傷んでしまう状態です。寝たきりや車いすの生活などで起こりやすく、早めのケアが大切です。
重要な事実
- 圧力を取り除くことで予防ができます。
- 早期発見・早期対応が重要です。
- 自宅でも適切なケアで改善することがあります。
日本では、介護が必要な高齢者などでよく見られる状態です。正確な数は難しいですが、多くの医療・介護の現場で日常的にケアされています。
寝たきりの方、車いすを長時間使う方、感覚が麻痺している方、栄養状態が悪い方などに多く見られます。高齢者に多いですが、若い方でも長時間同じ姿勢が続くと起こることがあります。
症状
- 高熱が出る、意識がもうろうとする、呼吸が苦しいなど、全身の状態が急に悪くなった場合は、すぐに救急車(119番)を呼んでください。
- 傷口から止まらない出血がある場合も緊急です。
- ⚠傷口が深くなっている、黒く変色している、悪臭が強い
- ⚠赤みや腫れが急速に広がっている、発熱がある
- ⚠強い痛みがある、または痛みが急に増している
一般的な症状
- 皮膚が赤くなる
- 痛みやかゆみがある
- 皮膚が腫れる、水ぶくれができる
- 皮膚がただれたり、破けたりする
- 皮膚が黒く変色する
- 傷口から悪臭がする
子供の症状
- 同じ姿勢で遊んだり寝たりすることで起こります。
- 皮膚が赤くなったり、痛がったりすることがあります。
- おむつかぶれと間違われることもありますが、長く同じ場所に圧力がかかると床ずれになります。
高齢者の症状
- 痛みを感じにくいことがあり、赤みや変色に気づきにくい場合があります。
- 皮膚が薄いため、進行が早いことがあります。
- 普段と違う場所の赤みや、なかなか消えない赤みに注意が必要です。
原因
主な原因
- 長時間同じ場所に圧力がかかり続けること
- ずれや摩擦で皮膚が引っ張られること
- 汗や尿、便などで皮膚が湿った状態が続くこと
リスク要因
- 寝たきりや車いすの使用
- 感覚の麻痺や感覚の低下
- 栄養不足や低栄養状態
- 加齢による皮膚の弱り
- 失禁(尿や便がもれること)
- 糖尿病や循環器の病気などの持病
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 傷が深い、黒く変色している、悪臭がする
- 赤みや腫れが急速に広がっている、発熱がある
- 痛みが強く、日常生活に影響する場合
定期受診を予約すべき場合:
- 皮膚の赤みがなかなか消えない場合
- 痛みやかゆみが続く場合
- 床ずれができてしまったら、初期の状態でも早めに医療機関に相談してください
診断
医師が皮膚の状態を直接診て診断します。床ずれの深さや広がり、感染の有無を確認します。
行われる可能性のある検査
- 必要に応じて血液検査を行うことがあります。
- 傷の細菌検査(培養検査)を行うことがあります。
- 深い床ずれでは、エコーやCTなどの画像検査を行うこともあります。
診察で予想されること
診察では、普段の姿勢や介護の状況、栄養状態について質問されます。必要に応じて看護師や栄養士、理学療法士などがかかわり、多職種でケアを進めていきます。
治療
治療の基本は、圧迫を避けること、傷の状態に合わせた適切なケア、栄養補給です。感染がある場合は抗菌薬などの治療が行われることがあります。
自宅でのセルフケア
- 体位変換をこまめに行う(2時間ごとなど、担当者と相談しながら)
- 圧力分散マットレスやクッションを使う
- 皮膚を清潔で乾いた状態に保つ
- 栄養バランスの良い食事をとる
- 傷を強くこすらない、刺激しない
医療治療
医師や看護師による専門的な処置(創傷処置、被覆材の使用、感染症の治療など)が行われます。必要に応じて、外科的な処置(壊死組織の除去)が検討されることもあります。お薬や処置については、担当の医療者にご相談ください。
手術が検討される場合
保存的治療で改善しない深い床ずれの場合、手術(皮弁移植など)が検討されることがあります。ただし、全身状態などによって適応は異なります。
この病気と共に生きる
床ずれがあると、毎日のケアに時間がかかることがありますが、決して一人で抱え込まないでください。訪問看護や地域の支援を利用しながら、継続的にケアしていくことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- こまめに体位を変える
- 皮膚を清潔に保つ
- 十分な栄養と水分をとる
- マットレスやクッションを見直す
- 介護する人も無理をせず、支援を頼る
食事と運動
たんぱく質やビタミンを意識したバランスの良い食事が大切です。可能な範囲で、日常生活の中で体を動かすことも筋肉や血流を保つのに役立ちます。
精神的健康と心の健康
床ずれのケアは長期にわたることがあり、本人だけでなく介護する家族も心身の負担を感じることがあります。つらいときは、遠慮なく医療者や相談窓口に気持ちを伝えてください。
予防
床ずれは予防できることが多い状態です。こまめな体位変換と皮膚のケア、栄養管理でリスクを大きく下げられます。
合併症
治療しない場合
- 感染症(蜂窩織炎、骨髄炎など)を起こすことがあります。
- 細菌が全身に回る敗血症という重い状態になることがあります。
- 傷が深くなり、治りにくくなることがあります。
- 痛みが強くなり、日常生活の質が低下することがあります。
長期的な見通し
早期に適切なケアを始めれば、多くの床ずれは改善します。深い床ずれでも、医療・介護のチームでケアを続けることで、完治や進行予防が可能です。あきらめずに、専門家と一緒に取り組むことが大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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