近視(きんし)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
近視とは、遠くのものがぼやけて見える目の状態です。近くのものは見えやすいのですが、遠くにピントが合いにくくなっています。この状態は、眼球の形や角膜のカーブの影響で、光が網膜の手前で焦点を結ぶために起こります。
重要な事実
- 近視はとても一般的な目の状態です。
- 眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正できます。
- 子どもの近視は進行することがありますが、適切な管理でコントロールできます。
はい、近視は世界中で増えており、日本でも多くの人が近視です。特に子どもや若い世代で増えています。
近視は誰にでも起こり得ますが、特に学齢期の子どもや、近視の家族がいる人に多く見られます。また、スマートフォンやパソコンを長時間使う人にも関係があると考えられています。
症状
- 突然、視力が極端に低下した
- 目の激しい痛みがある
- 視野の一部分が欠ける、または黒い影が見える
- 光がまぶしく感じる、または光の周りに虹色の輪が見える
- 飛蚊症(小さな虫や黒い点が動いて見えること)が突然増えた
- ⚠近視の程度が急に進んだ
- ⚠目をぶつけた後に見えにくくなった
- ⚠目の痛みや赤みが数日続く
一般的な症状
- 遠くのものがぼやけて見える
- 目を細めて見ることがよくある
- 頭痛や目の疲れを感じる
- 黒板やテレビ、遠くの看板がよく見えない
- 夜間の運転で遠くのものが見えにくい
子供の症状
- 黒板の字を目を細めて見る
- テレビやスマートフォンに近づいて見る
- 机の上に顔を近づけて読む
- 授業中に集中できない、成績が落ちた
- 目をこする回数が増えた
高齢者の症状
- 加齢に伴い、遠くが見えにくいと感じることが増える
- 老眼(近くのものが見えにくい状態)と合わせて、見え方の変化を感じることがある
- 白内障など目の病気が合併していることもあるため、注意が必要
原因
主な原因
- 遺伝的な要因:家族に近視の人がいると、近視になりやすいと言われています。
- 環境的な要因:近くのものを見る作業を長時間続けることや、屋外で過ごす時間が少ないことも影響します。
- 目の構造による要因:眼球の長さ(眼軸長)が長すぎる、または角膜の曲がりが強すぎるために、光が網膜の手前で焦点を結びます。
リスク要因
- 家族に近視の人がいる
- 屋外で過ごす時間が少ない
- 近くで本を読む・スマートフォンやタブレットを長時間使う
- 幼い頃からの過度な近距離作業
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に視力が落ちた
- 目の痛みや赤みがある
- 光がチカチカする、または視野の一部が見えない
- 頭痛や吐き気を伴う目の異常がある
定期受診を予約すべき場合:
- 遠くが見えにくくなった
- 物が二重に見える
- 定期的な検診や視力検査で異常を指摘された
診断
近視は、眼科やかかりつけ医で行う視力検査や屈折検査によって診断されます。医師または視能訓練士(しのうくんれんし)が、あなたの目の状態に合った眼鏡やコンタクトレンズの度数を決めます。
行われる可能性のある検査
- 視力検査:ランドルト環や文字を使って見える範囲を調べます。
- 屈折検査:オートレフケラトメーターという機械で、目の屈折の状態を測定します。
- 眼底検査:必要に応じて、目の奥の健康状態を確認します。
診察で予想されること
検査は痛みを伴わず、通常は数十分程度で終わります。検査後、医師からあなたの目の状態に合った矯正方法(眼鏡、コンタクトレンズなど)について説明があります。
治療
近視そのものを完全に「治す」方法はまだありませんが、見え方をはっきりさせるための方法があります。眼鏡やコンタクトレンズが一般的で、状況に応じて手術が検討されることもあります。
自宅でのセルフケア
- 長時間の近距離作業では、20分ごとに遠くを20秒以上見るようにしましょう(20-20-20ルール)。
- 画面と目の距離を適切に保ち、照明を明るすぎず暗すぎず調整します。
- 定期的に目を休め、まばたきを意識して目の乾燥を防ぎます。
- 屋外で過ごす時間を意識的に作り、目を遠くの風景に慣れさせましょう。
医療治療
治療の基本は、眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正することです。コンタクトレンズを使用する場合は、正しい装用時間とケア方法を守ることが大切です。子どもの近視の進行を抑えるために、特定の眼鏡やコンタクトレンズ、点眼薬が使われることがありますが、これらは必ず医師の指導のもとで使用してください。成人では、近視の程度が安定している場合に、手術(レーシックなど)を選択する人もいますが、誰にでも適しているわけではなく、眼科医の詳細な検査と相談が必要です。
手術が検討される場合
手術は、近視の程度が安定している成人で、角膜の状態が良好な場合に検討されることがあります。ただし、すべての人が手術の対象になるわけではなく、メリットとデメリットを十分に理解した上で、眼科医と相談することが大切です。
この病気と共に生きる
日々の生活では、自分に合った眼鏡やコンタクトレンズを使って、快適に物を見ることができます。定期的に度数をチェックし、合わなくなった場合は調整してもらいましょう。
生活習慣のアドバイス
- 定期的に目を休める習慣をつける
- 屋外で遊ぶ・歩くなど、外の光を浴びる時間を増やす
- スマートフォンやパソコンなどの画面を見る時間を調整する
- 十分な睡眠をとる
- 目をこすりすぎないようにする
食事と運動
目の健康に「これだけを食べればいい」という特定の食品はありませんが、バランスの良い食事と適度な運動は体全体の健康に役立ちます。緑黄色野菜や、目の健康に関連する栄養素(ビタミンAなど)を含む食品を意識的に取り入れることも良いでしょう。
精神的健康と心の健康
近視による見え方のぼやけは、生活に不便やストレスを感じさせることがあります。しかし、正しい矯正で多くの不便は解消されます。もし目の見え方について不安やストレスを感じる場合は、一人で抱え込まず、かかりつけ医や眼科医に相談しましょう。
予防
近視を完全に予防することはできませんが、進行を遅らせる可能性があります。特に子どもでは、屋外で過ごす時間を増やし、近距離作業(本を読む、スマートフォンを見るなど)の時間を適切にすることで、近視の進行を抑える効果があるという報告があります。
ワクチン
近視を予防するワクチンはありません。
検診プログラム
日本では、学校での定期健康診断や職場の健康診断で視力検査が行われます。特に子どものうちから定期的に視力検査を受けることが、近視の早期発見と進行管理につながります。
合併症
治療しない場合
- 強い近視では、網膜剥離(もうまくはくり)や緑内障(りょくないしょう)、黄斑変性(おうはんへんせい)などの目の病気のリスクが高まることがあります。
- 矯正していないと、運転やスポーツなど日常生活の活動に支障が出ることがあります。
- 子どもでは、視力の発達に影響を及ぼす可能性もあります。
長期的な見通し
近視の多くの人は、適切な眼鏡やコンタクトレンズを使用することで、不自由なく生活することができます。近視の管理や治療は進歩しており、定期的に眼科を受診することで、将来の視力も十分に守ることができます。あせらず、医師と一緒に自分に合った方法を見つけていきましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。