下肢静脈瘤と家族生活
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
下肢静脈瘤(かしじょうじょうみゃくりゅう)は、足の静脈の中にある「弁」がうまく機能しなくなり、血液が逆流して静脈がこぶのように膨らんでしまう状態です。青く浮き出た血管や、足のだるさ・むくみなどの症状が現れることがあります。
重要な事実
- 静脈瘤は、多くの人に見られる一般的な血管の変化です。
- すぐに命に関わることはまれですが、症状が進むと皮膚のトラブルを起こすことがあります。
- 生活習慣の見直しや医療機関での治療によって、症状は十分に改善できます。
とても一般的な病気で、日本でも多くの方が経験します。特に、立ち仕事や座り仕事の多い方、妊娠・出産を経験した女性に多く見られます。
30代以上の女性やご高齢の方に多く、家系に静脈瘤を持つ方もなりやすいと言われています。また、長時間同じ姿勢で働く方や、肥満のある方もリスクが高まります。
症状
- 静脈瘤が破れて、押さえても止まらない出血がある
- 突然、片方の足全体が大きく腫れて激しい痛みがある
- 胸の痛みや息苦しさを伴う
- 上記のいずれかがある場合は、すぐに119番で救急車を呼んでください
- ⚠静脈瘤の周りが赤くなり、熱を持って痛む
- ⚠皮膚がただれて、ただれが広がる
- ⚠静脈瘤からの出血は止まったが、傷が深い
- ⚠これらの症状があれば、当日中に医療機関へ相談しましょう
一般的な症状
- 足の血管がボコボコと浮き出て見える
- 足がだるい・重く感じる
- 足や足首がむくむ
- ふくらはぎがつる(こむらがえり)
- 足がむずむずする、かゆみを感じる
原因
主な原因
- 静脈の中にある弁が壊れて、血液が逆流する
- 長時間の立ち仕事や座り仕事で、血液が足にたまりやすい
- 加齢によって血管や弁が弱くなる
- 妊娠中はおなかが血管を圧迫し、血流が妨げられる
リスク要因
- 女性であること
- 年齢を重ねること
- 家族に静脈瘤を持つ人がいる
- 立ち仕事・座り仕事
- 妊娠・出産の経験
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 出血が止まらない、急に足が腫れて痛む、胸が痛い・息苦しい場合は、すぐに119番で救急車を呼んでください。
定期受診を予約すべき場合:
- 足の血管が目立ち、だるさやむくみが続く
- 夕方になると足がむくみ、翌朝も取れない
- 皮膚の色が変わってきた、かゆみがある
- 足のつり(こむらがえり)がよく起こる
診断
診察では、立った状態で足の血管を観察し、触診で硬さや痛みを確認します。また、生活習慣や症状について詳しく問診があります。
行われる可能性のある検査
- 超音波(エコー)検査:足の血管内の血流や弁の動きを確認します
- 必要に応じて、血液検査や画像検査が行われることがあります
診察で予想されること
超音波検査は痛みがなく、その場で結果の説明を受けることができます。検査は30分程度で、多くの場合は外来で行われます。
治療
治療は、症状の程度や生活への影響、血管の状態によって選びます。すぐに治療が必要でない場合もありますが、症状がある場合は弾性ストッキングや手術などの選択肢があります。医師と十分に相談して決めましょう。
自宅でのセルフケア
- 弾性ストッキング(着圧ソックス)を医師や薬剤師の指導のもとで履く
- 休むときは足を少し高くして、血液の流れを助ける
- 長時間の立ち仕事・座り仕事の間は、足首を動かしたり歩いたりする
- 足を締め付けないゆったりした服装を心がける
医療治療
医療機関では、レーザーや高周波などのエネルギーで血管をふさぐ血管内治療、薬剤を注射して血管をふさぐ硬化療法、手術などがあります。どの方法が適しているかは症状や血管の状態によって異なるため、医師の説明を受けた上で選びましょう。
手術が検討される場合
症状が強く、日常生活に支障がある場合や、皮膚の潰瘍(かいよう)ができた場合、出血の危険がある場合には、手術や血管内治療が検討されます。多くの場合、入院期間は短く、日帰りで行えることもあります。
この病気と共に生きる
毎日の生活で、足を動かす習慣をつけましょう。長時間同じ姿勢でいることを避け、こまめに休憩して歩いたり、足首を回したりすることが大切です。だるさが強いときは、足を心臓より高くして休むと楽になります。
生活習慣のアドバイス
- ウォーキングなど、ふくらはぎの筋肉を使う運動を習慣にする
- 体重の管理を心がける
- 禁煙を検討する
- きつい靴や下着、ストッキングで締め付けすぎない
食事と運動
塩分を控えめにしたバランスのよい食事を心がけましょう。むくみの予防になります。また、ウォーキングや足首の屈伸など、ふくらはぎのポンプ作用を助ける運動がおすすめです。
精神的健康と心の健康
見た目が気になることや、痛み・だるさが続くことで気分が落ち込むこともあります。家族や友人に話すだけでも楽になることがあります。長く気分が晴れない場合は、医師や相談機関に相談しましょう。
予防
完全に防ぐことは難しいですが、進行を遅らせ、症状をやわらげることはできます。足を動かす、体重を管理する、長時間の立ち仕事や座り仕事の合間に休息をとるなどの工夫が役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 皮膚の色が黒ずみ、かゆみや湿疹が出る
- 皮膚が硬くなり、血行が悪くなって潰瘍(かいよう)ができる
- 静脈瘤が破れて出血する
- 静脈の中で血のかたまりができ、血栓性静脈炎を起こすことがある
長期的な見通し
多くの場合、適切なケアや治療によって症状は改善します。命に関わることはまれで、静脈瘤と上手に付き合いながら普段の生活を送っている方はたくさんいます。気になる症状があれば、早めに医療機関に相談しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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