高齢者の下肢静脈瘤(足の血管のコブ)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
下肢静脈瘤とは、足の静脈が拡張して、血管が膨らんだり、ねじれたりして見える状態です。静脈の中には血液を心臓に戻すための小さな弁があり、この弁がうまく働かなくなると、血液が逆流して静脈にたまり、血管が太く見えるようになります。
重要な事実
- 加齢とともに発生しやすくなります。
- 多くの場合、すぐに命に関わる病気ではありませんが、放置すると症状が進むことがあります。
- 生活習慣の見直しや治療で、症状は改善できます。
はい、非常に一般的です。年齢を重ねるほど多く見られ、60歳以上では約3人に1人以上に何らかの静脈瘤が見られるとの報告もあります。
長時間立って働く人、妊娠を経験した女性、体重が気になる方、家族に静脈瘤の人がいる場合に多く見られます。加齢も大きな要因です。
症状
- 静脈瘤が破れて、止血できない出血がある
- 突然の強い痛みとともに、片方の足全体が大きく腫れる
- 突然の胸の痛みや息苦しさがある(血の塊が肺に飛んだ可能性)
- ⚠足の色が青白い、または紫になっている
- ⚠足が冷たく感じる
- ⚠足に赤みと熱があり、発熱がある
- ⚠静脈瘤の周りが赤く腫れ、触ると痛い
一般的な症状
- 足の血管がボコボコと浮いて見える
- 足がだるい、重い
- 夕方に足首やふくらはぎがむくむ
- 足がつる(こむらがえり)
- 足の皮膚がかゆい、ほてる
子供の症状
- 小児ではほとんど見られません。まれに生まれつきの血管の異常が原因のことがあるため、気になる場合は医師の診察を受けてください。
高齢者の症状
- 皮膚が薄く、血管がぶつかって出血しやすくなる
- 皮膚が茶色く変色したり、硬くなったりする
- 小さな傷から治りにくい潰瘍ができることがある
- 足のふくらはぎの痛みが続く
原因
主な原因
- 静脈の壁が弱くなっている
- 静脈の中の弁の働きが低下している
- 長時間の立ち仕事や座位で、血液が足にたまりやすい
リスク要因
- 女性(妊娠・出産の経験)
- 家族に静脈瘤の人がいる
- 長時間同じ姿勢で過ごす
- 便秘や重い物を持つなど、おなかに力を入れる習慣
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 歩けないほどの痛みがある
- 皮膚がただれている(潰瘍)
- 皮膚が赤く腫れて熱を持ち、発熱している
定期受診を予約すべき場合:
- 足のだるさやむくみが続く
- 血管の膨らみが気になる
- 静脈瘤の家系で不安がある
- 治療について相談したい
診断
診察室で足を見せ、触診と超音波(エコー)検査によって診断します。血流の状態を確認することで、適切な治療法を選べます。
行われる可能性のある検査
- 視診・触診(見る・触る)
- 超音波(エコー)検査
- 必要に応じて、血管の状態を詳しく見る検査
診察で予想されること
診察中は、下着や着替えを用意している施設が多いので、心配いりません。エコー検査は痛みがなく、ゼリーを足に塗って小さな機械を当てます。検査の説明を受けてから始まります。
治療
治療は、症状をやわらげ、合併症を防ぐことを目的に行います。症状の程度や健康状態に応じて、圧迫療法、薬物療法、手術などから選びます。治療には急ぐ必要はない場合がほとんどですが、専門医とよく相談して進めましょう。
自宅でのセルフケア
- 足を心臓より高くして休む
- 弾性ストッキング(圧迫ストッキング)を医師や看護師の指導に沿って使う
- 長時間立ちっぱなし・座りっぱなしを避け、時々歩いたり足を動かす
- 朝と夜に軽いストレッチや足首の運動をする
医療治療
血管の緊張を整える飲み薬や、血管内に注射して縮ませる硬化療法、レーザーや高周波の熱で閉じる治療などがあります。どの治療が適しているかは、血管の大きさや位置、年齢や持病によって異なります。医師の説明を聞いて、納得してから選んでください。
手術が検討される場合
痛みが強く、日常動作に支障がある場合や、皮膚のただれ・出血を繰り返す場合は、手術による治療も選択肢になります。最近は、小さな切開で済む方法や、入院の必要がない治療も増えています。
この病気と共に生きる
日中は足の血流を保つことが大切です。座るときは足を組まず、足台に足をのせるだけでも違います。むくみが気になるときは、足を高くして横になりましょう。
生活習慣のアドバイス
- 1日30分程度のウォーキング
- 体重を適正に保つ
- たばこを吸わない(血流を悪くするため)
- 締め付けの強い衣服や靴を避ける
- 足を清潔に保ち、保湿する
食事と運動
食物繊維を多く含む野菜や果物、水分を十分に取り、便秘を防ぎましょう。便秘はおなかに力を入れて、静脈に負担をかけます。運動は、ウォーキングや水中歩行など、足の筋肉を動かすものがおすすめです。
精神的健康と心の健康
見た目の変化から、足を見せたくないと感じたり、人と出かけるのがおっくうになることもあります。そうした気持ちは無理に抑えず、家族や医師に話しましょう。つらい気持ちが続く場合には、一人で抱えず、かかりつけ医や地域の精神保健福祉センターなどの相談窓口に連絡してください。
予防
完全に防ぐことはできませんが、進行を遅らせ、症状を軽くすることはできます。適度な運動と体重管理、長時間同じ姿勢を避けることが大切です。医師の指導のもとで弾性ストッキングを予防的に使うこともあります。
検診プログラム
自覚症状がなくても、健康診断で見つかることがあります。静脈瘤があるかどうかよりも、血管の状態を定期的にチェックしてもらうことが大切です。気になる場合は受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 皮膚の炎症やかゆみ
- 皮膚の色が濃くなる(色素沈着)
- 治りにくい皮膚の潰瘍
- 静脈に血の塊ができる(血栓性静脈炎)
- 潰瘍や血管の破れによる出血
長期的な見通し
多くの場合、静脈瘤は命に関わるものではありません。適切なケアと治療により、症状は和らぎ、合併症を防ぐことができます。年齢や体調に合わせて、無理なく足の健康を保ちましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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