Whooping cough cough phase
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
百日咳(ひゃくにちぜき)は、百日咳菌による感染症で、激しい咳の発作が続きます。特に咳期(がいき)は、発症から1~2週間後に始まり、特徴的な「コンコン」という咳の後に「ヒュー」という息を吸う音(whoop)がみられることがあります。この咳は数週間から数ヶ月続くこともあります。
重要な事実
- 百日咳の咳は非常に激しく、発作的に起こります。
- 咳期は通常2~8週間続きます。
- 感染力が非常に強く、ワクチンで予防できます。
百日咳は世界的にみられる病気ですが、日本ではワクチン接種の普及により発生は減少しています。しかし、成人でもかかることがあり、特に乳幼児では重症化しやすいため注意が必要です。
百日咳はすべての年代でかかる可能性がありますが、特に生後6ヶ月未満の乳児、免疫力の弱い人、高齢者で重症化しやすいです。ワクチン未接種の人もリスクが高くなります。
症状
- 咳の発作で息が止まる、唇や皮膚が青くなる
- 意識がもうろうとする
- 呼吸が苦しくて話せない
- ⚠激しい咳で水分が取れない
- ⚠咳が長引いて体力が落ちている
一般的な症状
- 激しい咳の発作(連続して咳き込む)
- 咳の後に息を吸うときの「ヒュー」という音(whoop)
- 咳の発作の後に吐き気や嘔吐を伴うことがある
子供の症状
- 乳幼児では、咳の発作の後に顔が赤くなったり、唇が青くなることがある(チアノーゼ)
- 無呼吸発作(息が止まる)を起こすことがあり、危険
高齢者の症状
- 高齢者では典型的な「ヒュー」という音がみられないことが多い
- 慢性的な咳が続くが、症状が軽い場合もある
原因
主な原因
- 百日咳菌(Bordetella pertussis)という細菌による感染
- 感染者の咳やくしゃみの飛沫を吸い込むことでうつる
リスク要因
- ワクチン未接種または接種歴が不十分
- 免疫力が低下している状態
- 百日咳が流行している地域に住んでいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 生後6ヶ月未満の赤ちゃんが咳をしている
- 咳の発作で息が止まったり、苦しそうなとき
- 咳が長引き(2週間以上)、日常の生活に支障がある
定期受診を予約すべき場合:
- 学校や職場で周囲に百日咳の人がいる場合
- 予防接種の確認をしたい場合
診断
医師は、症状や問診、そして必要に応じて検査を行います。百日咳が疑われる場合、鼻の奥から分泌物を採取して検査することがあります。
行われる可能性のある検査
- 鼻咽頭ぬぐい液の培養検査
- PCR検査(遺伝子検査)
- 血液検査(抗体検査)
診察で予想されること
診断には数日かかることがあります。結果が出るまでは、周囲への感染を防ぐため、マスクを着用し、咳エチケットを守ってください。
治療
百日咳の治療は、抗菌薬(こうきんやく)が用いられます。抗菌薬は細菌の増殖を抑え、感染力も減らしますが、咳症状そのものへの効果は限定的です。咳が続く間は、症状を和らげる対処療法が中心となります。
自宅でのセルフケア
- 充分な休息をとる
- こまめに水分を補給する
- 加湿器などで室内の湿度を保つ
- 咳の発作を誘発するタバコの煙や刺激物を避ける
医療治療
医師の指示に従い、抗菌薬を服用します。乳幼児や重症の場合は入院治療が必要になることもあります。咳止め薬は効果が乏しいため、基本的には使用しません。痛みや発熱がある場合は、医師に相談して適切な薬を選びます。
手術が検討される場合
該当なし
この病気と共に生きる
咳の発作が続くと体力を消耗します。発作が起きたら、無理に咳を止めようとせず、ゆっくりと呼吸を整えましょう。吐いた場合は、水分補給を心がけてください。
生活習慣のアドバイス
- 他人への感染を防ぐため、咳エチケット(マスク、咳をするときはハンカチで覆う)を徹底する
- 学校や職場は医師の指示に従い、一定期間登校・出勤を控える
- 家族も手洗いをこまめに行う
食事と運動
特に制限はありませんが、咳の発作中は食事をするとむせることがあるので、少量ずつゆっくり食べましょう。運動は症状が落ち着くまで控え、軽い散歩などから始めてください。
精神的健康と心の健康
長引く咳はつらく、不安やストレスになることもあります。症状が続いても焦らず、医師の指導を仰ぎながら回復を待ちましょう。一人で抱え込まず、家族や友人に相談することも大切です。
予防
はい、百日咳はワクチンで予防できます。日本では、生後2ヶ月から定期接種として五種混合ワクチン(DPT-IPV)が行われています。また、妊娠中のワクチン接種が赤ちゃんを守るのに有効とされています。
ワクチン
日本の予防接種スケジュールでは、生後2、3、4ヶ月に初回接種、1歳半頃に追加接種があります。大人でも、特に妊婦や乳児と接する機会の多い人は、追加接種を検討するとよいでしょう。かかりつけ医に相談してください。
検診プログラム
該当なし
合併症
治療しない場合
- 乳幼児では肺炎や無呼吸発作、脳症(のうしょう)などの重い合併症を起こすことがある
- 高齢者では肺炎や肋骨骨折(ろっこつこっせつ)を起こすことがある
- 長引く咳による疲労や体重減少
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、多くの人は数週間から数ヶ月で回復します。ただし、乳幼児や高齢者は注意が必要です。ワクチン接種が最も効果的な予防法であり、もし感染しても早期に医師の診察を受けることで重症化を防げます。希望を持って治療に取り組みましょう。
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最終更新: 2026年7月9日
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