血圧の血液検査の解説
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
血圧(けつあつ)とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことです。血圧測定(けつあつそくてい)は、この力を測る検査です。血圧が高すぎる状態を高血圧(こうけつあつ)といい、放っておくと心臓や血管に負担がかかります。血圧の血液検査(けつえきけんさ)は、血圧に影響する体の状態(腎臓の働きやホルモンのバランスなど)を調べるために行われることがあります。
重要な事実
- 血圧は「上の血圧(収縮期血圧)」と「下の血圧(拡張期血圧)」の2つの値で表されます。
- 正常な血圧は、上の血圧120mmHg未満、下の血圧80mmHg未満とされています(厚生労働省の基準)。
- 高血圧は自覚症状がほとんどなく、「サイレントキラー」とも呼ばれます。
- 血圧の血液検査では、腎機能、電解質、ホルモン値などを調べ、二次性高血圧(別の病気が原因の高血圧)の有無を確認します。
はい、高血圧は日本でもとてもよく見られる状態です。厚生労働省の調査によると、日本人の約4300万人が高血圧とされています。
高血圧は年齢を重ねるほど増え、特に40歳以上で多く見られます。男性では30代から、女性では閉経後に増加する傾向があります。家族に高血圧の人がいる場合もリスクが高まります。
症状
- 突然の激しい頭痛
- 胸の痛みや圧迫感
- 息苦しさ
- 視力の低下やものが二重に見える
- ろれつが回らない、片方の手足が動かない
- 意識がもうろうとする
- ⚠血圧が非常に高い(上の血圧が180以上、下の血圧が110以上)が、上記の緊急症状はない場合
- ⚠持続する頭痛やめまい
- ⚠鼻血が止まらない
一般的な症状
- 高血圧には典型的な自覚症状はほとんどありません。多くの人は何も感じず、健康診断などで初めて指摘されます。
子供の症状
- 小児の高血圧も症状が現れにくいですが、頭痛、倦怠感、落ち着きのなさなどが見られることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者でも症状は乏しいですが、めまい、頭痛、肩こり、鼻血などが起こることがあります。ただし、これらは他の原因でも起こるため、血圧測定が重要です。
原因
主な原因
- 本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ):原因がはっきりしないタイプで、高血圧の約90%を占めます。遺伝や生活習慣が関係します。
- 二次性高血圧(にじせいこうけつあつ):腎臓の病気、内分泌の異常(ホルモンの問題)、睡眠時無呼吸症候群など、別の病気が原因で血圧が上がるタイプです。血圧の血液検査で原因を探ります。
リスク要因
- 塩分の摂りすぎ
- 運動不足
- 過度の飲酒
- ストレス
- 家族歴(両親や兄弟が高血圧)
- 糖尿病や脂質異常症などの他の生活習慣病
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合は、すぐに119番してください。
- 血圧が非常に高いが緊急症状がない場合も、その日のうちに医療機関に相談しましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断で血圧が高いと言われた
- 家庭で測った血圧が数日にわたって高い(上の血圧135以上、下の血圧85以上)
- 年に1回は血圧を測り、正常範囲から外れたら医師に相談しましょう。
- 既に高血圧の治療を受けている場合は、定期的に受診してください。
診断
高血圧の診断は、医師の診察室で測る血圧、家庭で測る血圧、そして24時間血圧測定(自由行動下血圧測定)などの結果をもとに行われます。また、血圧の原因を調べるために血液検査や尿検査が行われることがあります。
行われる可能性のある検査
- 診察室血圧測定:診察室で医師や看護師が血圧計を使って測ります。
- 家庭血圧測定:自宅で決まった時間に自分で測る血圧。白衣高血圧(病院で緊張して血圧が高くなる)を避けるのに役立ちます。
- 24時間自由行動下血圧測定:携帯型の血圧計を24時間装着し、日常生活の中での血圧を記録します。
- 血液検査:腎機能(クレアチニン、eGFR)、電解質(ナトリウム、カリウム)、ホルモン(レニン、アルドステロンなど)、血糖値、脂質などを調べます。
- 尿検査:尿中の蛋白や糖を調べ、腎臓や糖尿病の影響を確認します。
- 心電図、心臓超音波検査:高血圧が心臓に与える影響を評価します。
診察で予想されること
血圧測定は痛みがなく、数分で終わります。血液検査では腕から少量の採血を行います。検査結果はその日か後日わかります。医師が結果を説明し、必要に応じて治療方針を決めます。
治療
高血圧の治療は、まず生活習慣の改善が基本です。それでも血圧が下がらない場合や、血圧が高い場合には薬物療法が行われます。治療の目標は、血圧を正常範囲に保ち、脳卒中や心臓病などの合併症を防ぐことです。
自宅でのセルフケア
- 食塩を控える(1日6g未満を目標に)
- 野菜や果物を多く取り、カリウムを適切に摂取する(腎臓病の人は医師に相談)
- 適度な運動を週に数回行う(ウォーキングなど)
- 適正体重を維持する(BMI 25未満)
- 禁煙する
- 節酒する(男性は1日ビール中瓶1本程度、女性はその半分程度)
- ストレスを上手に発散する
医療治療
薬物療法では、血圧を下げる薬が使用されます。主な種類としては、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、利尿薬、β遮断薬などがあります。医師が患者さんの状態に合わせて、1種類または複数の薬を組み合わせて処方します。薬は自己判断で止めず、医師の指示に従って服用してください。
手術が検討される場合
二次性高血圧の原因が、例えば腎動脈の狭窄(狭くなる)や副腎の腫瘍など手術で治療できる場合には、外科的治療が行われることがあります。かかりつけ医や専門医とよく相談しましょう。
この病気と共に生きる
高血圧と診断されても、適切に管理すれば普通の生活を送ることができます。毎日決まった時間に血圧を測り、記録することが大切です。また、医師の指示に従って治療を続け、定期的に受診しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎朝と夜、決まった時間に血圧を測る習慣をつける
- 塩分を控えた食事を心がける
- 適度な運動を生活に取り入れる
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためないように工夫する
- タバコを吸わない
食事と運動
食事は、野菜、果物、魚を多く取り、脂肪分の多い肉や加工食品は控えめにしましょう。運動は、ウォーキングや水泳などの有酸素運動を、週に150分程度(または1日30分、週5日)行うことが推奨されています。激しい運動をする前に医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
高血圧は長く付き合う病気であり、治療が続くことで不安やストレスを感じることがあります。また、ストレス自体が血圧を上げる要因にもなります。リラックスする時間を持ち、気になることがあれば医師や家族に相談しましょう。必要に応じて、心のケアの専門家(カウンセラーなど)に相談することも役立ちます。
予防
完全に防ぐことはできませんが、健康的な生活習慣を続けることで、高血圧になるリスクを減らせます。特に、若い頃から塩分を控え、適度な運動を習慣にすることが大切です。
ワクチン
高血圧そのものを予防するワクチンはありません。ただし、インフルエンザや肺炎などの予防接種は、高血圧の人が重症化するリスクを減らすため、推奨されることがあります。かかりつけ医に相談してください。
検診プログラム
年に1回は健康診断や血圧測定を受けることをおすすめします。家庭用血圧計を使って定期的に測ることも早期発見に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 脳卒中(脳出血や脳梗塞)
- 心筋梗塞や狭心症
- 腎臓病(腎不全)
- 眼底出血や視力低下
- 大動脈瘤(大動脈の一部が膨らむ)
長期的な見通し
高血圧は適切に治療すれば、合併症のリスクを大幅に減らせます。多くの人は、生活習慣の改善と薬の服用で正常な血圧を保つことができます。治療を続ければ、健康な生活を長く送ることが可能です。医師と一緒に、あなたに合った管理方法を見つけていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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