旅行中も血圧を上手に管理するための安心ガイド
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
このページでは、旅行中に血圧(けつあつ)を上手に保つための情報を紹介します。血圧は、心臓が血液を送り出すときに血管の壁にかかる圧力のことです。旅行中の疲れや環境の変化で、血圧が変わることはよくあります。高血圧と診断されている方や、普段から血圧が高めの方は、少しの準備と注意をするだけで、安心して旅を楽しむことができます。
重要な事実
- 旅行中の移動、食事、睡眠の変化は血圧に影響することがあります。
- たいていの場合、血圧が高くても自覚症状はありません。
- 出発前に医師や薬剤師に相談すると、より安心して旅行できます。
- 旅行中も、朝晩の血圧測定と服薬を忘れないことが大切です。
- 無理をしない予定づくりが、血圧を安定させる近道になります。
はい、とてもよくあることです。日本では多くの方が高血圧またはその前段階にあると考えられています。旅行中に体調を崩さないように、正しい知識と準備が役立ちます。
旅行を楽しみたいすべての方に関係します。特に、普段から血圧が高めの方、高血圧の治療をしている方、ご高齢の方、妊娠中の方は注意が必要です。
症状
- 突然の激しい頭痛、胸の強い痛みや圧迫感、息苦しさ、ろれつが回らない、片方の手足に力が入らない、視界のかすみなどの症状があるときは、ためらわずに119番へ電話してください。
- ⚠旅行中に自分で測った血圧がいつもよりかなり高い
- ⚠少しの頭痛や動悸があるが、緊急の症状ではない
- ⚠足や顔がむくむ
- ⚠ふらつきが続いて歩きにくい
- ⚠吐き気が続く
- ⚠こうした症状がある場合は、無理をせず、なるべく早く旅行先の医療機関かオンライン診療で相談しましょう。
一般的な症状
- 高血圧のほとんどは、自覚症状がありません。
- 血圧がかなり高くなったときには、頭痛、めまい、鼻血、顔のほてり、動悸(どうき)を感じることがあります。
- 旅行中の疲れや緊張によって、体がだるい、眠りにくいといった変化が現れることもあります。
子供の症状
- 子どもに高血圧はまれですが、頭痛、吐き気、疲れやすさなどの変化が見られたら、安静にさせてようすを見ましょう。
- 旅行中に塩分の多い食事や睡眠不足が続くと、子どもでも血圧が上がりやすくなることがあります。
高齢者の症状
- 高齢の方は、血圧の上がり下がりが大きくなりやすいため、めまいから転びやすくなります。
- 立ち上がるときはゆっくり動き、水分補給をこまめに行うと安心です。
原因
主な原因
- 旅行中の睡眠不足や疲れ
- いつもと違う食事による塩分のとりすぎ
- アルコールやカフェインのとり方の変化
- 乗り物や飛行機での移動による体への負担
- 気温の急な変化(寒い場所・暑い場所)
- 血圧の薬を飲み忘れる、旅行に持っていくのを忘れる
- ストレスや緊張
リスク要因
- もともと高血圧または血圧高め
- 高齢である
- 家族に高血圧の人がいる
- 肥満ぎみ
- 喫煙習慣がある
- 運動が不足している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 旅行前に血圧がいつもより高い場合
- 旅行中に測った血圧が、かかりつけ医に言われた目安より高い場合
- めまいや動悸が続く場合
定期受診を予約すべき場合:
- 高血圧の治療中の方は、旅行の1か月前までに受診し、旅行の計画を伝えましょう。
- 旅行中も血圧手帳や測定記録をつけて、帰宅後に医師に見せましょう。
診断
血圧は、血圧計で測ります。病院で測るほか、自宅で朝と夜に測ることをすすめられることもあります。旅行中も、かかりつけ医から指示があれば、携帯用の血圧計を持ち歩くと安心です。
行われる可能性のある検査
- 病院での血圧測定
- 家庭や旅行先での血圧測定
- 24時間血圧測定(自動で測る機械を身につける検査)
- 必要に応じて、血液検査や尿検査
診察で予想されること
診察では、まず測った血圧の記録と、旅行中の症状や生活の様子を伝えます。医師は、旅行中にどう過ごせばよいか、薬の正しい使い方や水分のとり方などについて話し合い、必要に応じて治療内容を調整することがあります。
治療
旅行中の血圧対策は、「準備」と「無理をしない」が基本です。薬の種類や量は、旅行の行き先や移動方法によっては注意が必要になることがあります。必ずかかりつけ医に相談してください。
自宅でのセルフケア
- 旅行の1〜2週間前から睡眠時間を十分にとる
- 飛行機や長距離移動では、こまめに水分をとり、ときどき立ち上がって軽く体を動かす
- 塩分の多い食事やアルコールは控えめにする
- 薬はいつもの分に加えて余分に持参し、機内に預けないようにする
- 血圧計を持参し、朝と夜の血圧を記録する
- 無理な予定を組まず、休息の時間を必ず入れる
医療治療
高血圧の治療は、まず生活習慣の見直しが基本です。それでも血圧が高い場合には、医師が患者さんの状態に合わせて降圧薬(こうあつやく)を検討します。降圧薬にはいくつかの種類があり、どの薬が合うかは人によって異なります。旅行中も服用を忘れないことが大切です。気持ち悪くなった、ふらつくなどの症状があれば、薬の影響かもしれませんので、医師に相談してください。
手術が検討される場合
一般的に、血圧を下げるために手術が行われることはほとんどありません。原因となる血管や副腎(ふくじん)などの病気がみつかった場合には、その病気の治療として手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
旅行中は、普段と同じリズムを保つことが大切です。朝晩に血圧を測り、服薬を忘れず、こまめに休憩するようにしましょう。体調がいつもと違うと感じたら、無理をせず予定を調整することも、旅行を楽しむコツです。
生活習慣のアドバイス
- 飲酒はほどほどにし、喫煙は控える
- カフェインをとりすぎない(コーヒーやエナジードリンクなど)
- 夜更かしをせず、睡眠を大切にする
- こまめに水分補給をする(ただし、医師に水分制限を言われている場合はその指示を守る)
- 長時間座りっぱなしを避ける
食事と運動
旅行中も、塩分をとりすぎないように心がけましょう。麺類の汁や加工食品、お土産のお菓子には塩分が含まれていることがあります。野菜や果物を意識して食べるとよいとされています。運動は、軽い散歩やストレッチがおすすめです。無理のない範囲で体を動かすことは血圧を下げるのに役立ちますが、激しい運動は血圧を急に上げることがあるため、行き先や体調に合わせて行いましょう。
精神的健康と心の健康
旅行中の血圧のことが心配になりすぎると、不安やストレスから逆に血圧が上がってしまうことがあります。眠れない、イライラする、不安でたまらないときは、深呼吸やストレッチで緊張をほぐしましょう。それでも気分が晴れないときは、ひとりで抱え込まずに、医療機関や相談窓口を利用してください。こころの不調が続くときも、我慢せずに話すことが大切です。
予防
旅行中の血圧の乱れは、準備と注意でかなり防ぐことができます。出発前に医師の診察を受け、旅行中の注意点を確認しておきましょう。
ワクチン
血圧管理のための特別なワクチンはありませんが、感染症の流行地に行く場合は、出発前に医師や保健所の相談窓口で確認しましょう。
検診プログラム
旅行の前後には、血圧を測定して自分の数値を知っておきましょう。健康診断を受けられる機会があれば、定期的に受けることをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 高血圧を放置すると、心臓や血管に負担がかかります。
- 脳卒中(のうそっちゅう)や心筋梗塞(しんきんこうそく)などの重い病気のリスクが高まります。
- 旅行中の急な血圧の上昇は、めまいや転倒につながることがあります。
長期的な見通し
高血圧は、正しい治療と生活習慣の見直しで十分にコントロールできる病気です。旅行も、ちょっとした工夫と準備で楽しむことができます。定期的に血圧を測り、かかりつけ医と相談しながら、無理のない旅行計画を立てましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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