コレステロール生活習慣のポイント:心臓と血管を守る
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
コレステロールは、体に必要な脂質(あぶら)の一種で、血液中を移動しています。必要量が多いと血管の壁にたまり、動脈硬化を進めることがあります。LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールのバランスが大切です。「患者さん」と聞くと病気のイメージがありますが、コレステロール値が高い「脂質異常症」は生活習慣で改善しやすい状態です。
重要な事実
- コレステロール値が高くても、ほとんどの場合自覚症状がありません。
- LDLコレステロールが多すぎると、血管が詰まりやすくなります。
- HDLコレステロールは血管をきれいにする働きがあります。
はい、日本では40歳以上の約3割がLDLコレステロール高値とされています。健康診断で指摘される方がとても多い状態です。
特に中年以降の男性と閉経後の女性に多く見られます。しかし、遺伝的に若い年齢でも高くなる方がいます。子どもでもまれに高値になることがあります。
症状
- 胸の真ん中が押しつぶされるように痛む
- 痛みが肩や腕、あごに広がる
- 急に息苦しくなる
- 顔の半分が動かない、片方の手足が動かない
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- これらの症状がある場合は、すぐに119番へ連絡してください。
- ⚠安静にしても治まらない胸の痛みや圧迫感
- ⚠これまでにない動悸(どきどき)や息切れが続く
- ⚠血圧が非常に高くなったと感じる
一般的な症状
- 基本的に自覚症状はありません。
- まれに、まぶたや関節のまわりに黄色くて柔らかい脂肪の塊(黄色腫)が現れることがあります。
- 角膜の周りの白い輪(角膜輪)が見られることがあります。
子供の症状
- 家族性の脂質異常症では、子どもでも黄色腫が見られることがあります。
- この場合、早めに医師の相談が必要です。
高齢者の症状
- 高齢者の場合も症状が乏しいため、健康診断の結果を確認することが重要です。
- 動脈硬化が進めば、ふらつきや疲れやすさ、胸の不快感を感じることがあります。
原因
主な原因
- 飽和脂肪酸(動物性脂肪)のとりすぎ
- 食物繊維が不足した食生活
- 運動不足による肥満
- 遺伝的な要因
リスク要因
- 脂質異常症の家族歴
- 肥満(BMI25以上)
- 閉経後の女性
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合は、救急車を呼ぶ
- 脳卒中や心筋梗塞の兆候があれば、ためらわずに
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断でコレステロール値が高いと指摘された
- 40歳以上の方は少なくとも年に1回は血液検査をする
- 家族に心筋梗塞や脳梗塞の人がいる
診断
血液検査で測定します。通常は空腹時に採血します。
行われる可能性のある検査
- 総コレステロール
- LDLコレステロール(悪玉)
- HDLコレステロール(善玉)
- トリグリセライド(中性脂肪)
診察で予想されること
採血は数分で終わり、結果は数日から1週間ほどでわかります。検査前に食事をしていると正確な値が出ないことがあるため、指示に従ってください。
治療
まずは生活習慣の改善が基本です。数か月続けても基準値に届かない場合や、心筋梗塞のリスクが高い場合は、医師がお薬による治療を検討することがあります。
自宅でのセルフケア
- 野菜の摂取量を1日350g以上を目安に増やす
- 魚や鶏肉を選び、赤肉や脂身を控えめにする
- 週に2回以上、30分以上の運動(ウォーキングなど)
- 禁煙する
- アルコールは適量(日本酒なら1合程度)に抑える
医療治療
医師の処方によるお薬としては、コレステロールの合成を抑える薬や吸収を抑える薬などがあります。必ず医師の指示に従い、自己判断で中止しないことが大切です。
手術が検討される場合
外科手術が必要になることはありません。ただし、動脈硬化が非常に進んで狭心症などがある場合は、心臓カテーテル治療などが考慮されることがあります。
この病気と共に生きる
コレステロール値は慢性的な状態なので、毎日の積み重ねが大切です。定期的に血液検査を受け、医師と相談しながら生活習慣を調整していきましょう。
生活習慣のアドバイス
- 食事は1日3食規則正しく
- 間食や糖分の多い飲み物を控える
- 歩く時間を増やす(通勤や買い物で)
- ストレスをためない工夫
- 睡眠をしっかりとる
食事と運動
地中海食や和食を参考に、野菜・魚・全粒穀物を多くとるのがおすすめです。オリーブオイルや魚の油(DHA・EPA)は善玉コレステロールを増やしやすいとされています。運動は有酸素運動が中心で、少し息がはずむ程度で行いましょう。
精神的健康と心の健康
生活習慣の制限がストレスになる場合もあります。しかし、小さな目標を立てて達成することで自己効力感が高まります。必要ならかかりつけ医や管理栄養士に相談しましょう。
予防
多くの場合は生活習慣で予防・改善できます。ただし遺伝的な高コレステロール血症では、生活習慣だけでなく薬物治療が必要になることがあります。
検診プログラム
定期的な健康診断でコレステロールを測ることが早期発見・予防につながります。40歳以降は年に1回の血液検査をすすめます。
合併症
治療しない場合
- 動脈硬化が進むと、血管が詰まったり破れたりするリスクが高まります。
- 心筋梗塞、狭心症、脳卒中、末梢動脈疾患などを引き起こすことがあります。
長期的な見通し
生活習慣の改善でコレステロール値は必ず徐々に良くなります。治療を続ければ、心筋梗塞や脳卒中を防ごうとすることができます。多くの場合、数か月で効果を実感できます。希望を持って取り組みましょう。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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