旅行中の血行ケアのヒント
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
旅行中は、飛行機や電車、バスなどで長時間同じ姿勢で座っていると、足の血流が悪くなり、足がむくんだり、まれに血液のかたまり(血栓)ができたりすることがあります。ここでは、旅行中の血行を保つための方法と、注意すべきサインについて説明します。特に、突然の息苦しさや胸の痛みを感じた場合は、すぐに119番へ電話してください。
重要な事実
- 長時間の移動中は、足の血流が滞りやすくなります。
- こまめに体を動かし、水分を補給するとリスクを減らせます。
- 突然の息苦しさや胸の痛みは、すぐに119番に電話してください。
健康な人でも、4時間以上の長い移動中に足のむくみを感じることがよくあります。実際に血栓ができる頻度は1000回のフライトに数人程度といわれ、高齢者や持病のある人でやや増えます。
心臓や血管の病気がある人、静脈瘤がある人、妊娠中の人、肥満の人、高齢者は、血流の影響を受けやすいため、旅行前に対策を立てることが大切です。
症状
- 突然の息苦しさ
- 胸の強い痛み
- 血を伴う咳
- 意識がもうろうとする
- めまいや失神
- ⚠片足の急な腫れ
- ⚠ふくらはぎの痛みや熱感
- ⚠押すと痛む
- ⚠歩くと足が痛む
- ⚠旅行後もむくみや痛みが続く
一般的な症状
- 足のむくみ
- 足の重さやだるさ
- ふくらはぎの痛み・圧迫感
- 足が温かく感じる
- 肌が赤くなる
原因
主な原因
- 長時間同じ姿勢で動かないこと
- 水分不足(脱水)
- 機内や車内の乾燥
- 足の血流を妨げる服や座席の圧迫
- 心臓や血管の病気、肥満、妊娠などによる血流の変化
リスク要因
- 4時間以上のフライトや長距離バス・電車
- 心臓病、血管の病気、がんの治療歴
- 血液が固まりやすい体質
- 最近の手術やけが
- 経口避妊薬の使用やホルモン治療
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 移動後、片足がひどく腫れて痛む
- ふくらはぎの痛みや熱感が続く
- 歩くと足に強い痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 旅行前に、心臓や血管の病気で治療中の人は医師に旅行の可否と注意点を相談
- 妊娠中や高齢者で不安がある人は事前に診察
- 弾性ストッキングの使用を希望する場合は、医師や薬剤師に相談
診断
医師は、移動の状況と症状を詳しく聞き、足の状態を触って確認します。必要に応じて、血管の超音波検査や血液検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 下肢静脈エコー(超音波で血管の流れを見る検査)
- 血液検査(血栓の目安を示す物質を調べる)
診察で予想されること
特別な準備は不要です。診察は数分で終わることが多く、超音波検査は痛みを伴いません。結果によって、治療が必要かどうかを判断します。
治療
治療は、血栓があるかどうかや、あなたの体の状態によって変わります。軽いむくみであれば、生活での工夫や弾性ストッキングで改善できます。血栓ができている場合は、医師が適切な治療法を説明し、専門的なケアを受けることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 1時間に1回は立ち上がり、5分ほど歩く
- 座っているときは、足首を回したり、つま先を上げ下げする
- 飲み物をこまめに取り、脱水を防ぐ
- アルコールやカフェインの取り過ぎを控える
- 医師に相談して弾性ストッキングを活用する
医療治療
血栓と診断された場合、医師は血液を固まりにくくする薬(抗凝固薬)による治療を検討します。治療の期間や方法は人によって異なります。自己判断で薬を中止したり、市販薬を追加したりせず、必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
旅行中の血行不良が原因で手術が必要になることはまれです。ただし、大きな血栓を取り除くためのカテーテル治療や手術が行われることもあります。いずれも専門医の判断です。
この病気と共に生きる
日ごろから、ウォーキングなどで足の筋肉を動かす習慣をつけましょう。座っているときは足を組まず、両足を床につけて姿勢を工夫することも血流に役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 毎日30分の散歩を目安に
- デスクワーク中は1時間ごとに立ち上がる
- 禁煙を心がける
- 睡眠をしっかりとる
- ストレスをため込まない
食事と運動
規則正しい運動と、野菜・果物・魚を中心にしたバランスのよい食事が血流を保ちます。水分はこまめに補給し、塩分の取り過ぎに注意しましょう。
精神的健康と心の健康
旅行先での体調や移動の不安は、心にも負担をかけます。不安が大きいと眠れなくなったり、血流にも影響が出ることがあります。事前に医師へ相談し、準備を整えておくと、心も体も楽になります。
予防
旅行中の血行不良は、多くの場合予防できます。日本の厚生労働省も、長時間座り続ける際には定期的に立ち上がり、水分を取るようにすすめています。抱えている病気がある人は、事前に医師と相談して予防策を決めておきましょう。
ワクチン
この話題に直接関連するワクチンはありません。
検診プログラム
日頃の健康診断で、血圧や血液検査の数値を知っておくと、旅行中のリスクを下げる目安になります。
合併症
治療しない場合
- 肺塞栓症(血栓が肺に流れて、呼吸や循環が急に悪くなる)
- 足の慢性的な腫れや痛み(血栓後症候群)
- 足の潰瘍ができやすくなる(まれ)
長期的な見通し
注意すべき症状を知って、早めに対処すれば、重い合併症は防げます。事前の準備と移動中の工夫をすれば、心臓や血管に不安のある人でも、旅を安全に楽しむことは十分可能です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
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