便秘のリスクを減らすために
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
便秘とは、便が硬くて出にくくなったり、排便の回数が減ったりする状態です。食べ物のカスが大腸をゆっくり通過することで起こります。多くの場合、生活習慣を整えることで予防や改善ができます。
重要な事実
- 便秘はとてもよくある症状で、多くの人が一度は経験します。
- 水分をしっかりとることや、食物繊維を多く含む食品を食べることが便秘の予防に役立ちます。
- 便通が数日ないだけでは心配ないこともありますが、痛みや出血がある場合は医療機関に相談しましょう。
便秘はとても一般的な症状で、日本人の10人に1人から4人程度が悩んでいるといわれています。年齢や性別を問わず起こりますが、特に女性や高齢者に多くみられます。
子どもから高齢者まで誰にでも起こりますが、女性や高齢の方、運動不足の方、食生活が偏っている方に多くみられます。また、妊娠中の方や特定の病気を抱えている方、一部の薬を服用している方にも起こりやすいです。
症状
- 突然の激しい腹痛、吐き気、おなかの張りがある場合は、すぐに119番に電話してください。
- 便もガスも全然出ず、おなかが時間とともに張ってくる場合は、すぐに119番に電話してください。
- ⚠便に血が混じる(真っ赤な血が出る)
- ⚠原因不明の体重減少がある
- ⚠便秘と下痢を繰り返す
- ⚠強い腹痛が続く
一般的な症状
- 便が硬くて出にくい
- 排便の回数が週に2回以下
- お腹が張る、痛い
- 便を残した感じ(残便感)がある
- いきまないと出ない
子供の症状
- 便が硬くて痛がる
- 便を我慢してしまう
- おなかが痛いと訴える
- 下着に便がつく(便もれ)
高齢者の症状
- おなかの張りや食欲不振
- 便が硬くて出にくい
- 薬の影響や運動不足による便通の低下
- 便失禁(便が漏れる)ことがある
原因
主な原因
- 食物繊維が少ない食事
- 水分不足
- 運動不足
- 排便を我慢することが多い
- ストレスや生活リズムの乱れ
- 一部の薬の副作用
リスク要因
- 女性(特に妊娠・出産後)
- 長期の寝たきりや運動不足
- 低カロリーの食事や偏ったダイエット
- 過敏性腸症候群などの消化器疾患
- 糖尿病や甲状腺の病気など
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい腹痛、嘔吐、おなかの激しい張りがある
- 便に血が混じる
- 原因不明の体重減少がある
定期受診を予約すべき場合:
- 便秘が続いて生活に支障がある
- 市販の便秘薬を使っても効果がない
- 1ヶ月以上症状が続く
- おなかの張りや痛みがひどくなる
診断
医師の診察では、まずおなかの状態を確認し、排便の様子や食事・生活習慣について質問があります。必要に応じて、血液検査や直腸の診察、注腸造影検査などを行う場合もあります。
行われる可能性のある検査
- 腹部の触診(おなかを手で押して調べる)
- 血液検査
- 注腸造影(大腸の状態をX線で調べる検査)
- 大腸内視鏡検査(カメラで大腸を観察する検査)
- 直腸肛門機能検査
診察で予想されること
医師はまず、あなたの排便の状態や生活習慣を詳しく聞き、適切なアドバイスをしてくれます。必要に応じて検査を行い、他の病気がないかを確認します。検査には痛みを伴うものもありますが、説明を受けた上で進められます。
治療
便秘の治療は、生活習慣の改善が基本です。特に、食物繊維を多く含む食品をとること、水分をしっかり飲むこと、適度な運動を行うことが大切です。これらの自己ケアで改善しない場合や、基礎疾患がある場合は、医師の指導のもとで治療が行われます。
自宅でのセルフケア
- 朝食をしっかりとり、排便のリズムをつくる
- 食物繊維が豊富な食品(野菜、果物、海藻、豆類など)を毎日の食事に取り入れる
- 1日1.5リットルから2リットルを目安に、こまめに水分をとる
- ウォーキングや軽いストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす
- 便意を感じたら、トイレを我慢せずに行く
- おなかを温めたり、マッサージをしてリラックスする
医療治療
医療機関では、生活習慣の改善に加えて、便を柔らかくしたり、腸の動きを整える薬が処方されることがあります。薬はそれぞれ作用や合わせ方に特徴があり、あなたの症状や体質に合ったものが選ばれます。市販薬に頼りすぎず、医師の指示に従って使用することが大切です。
手術が検討される場合
便秘の原因となっている病気(腫瘍や閉塞など)がある場合は、手術が必要なことがあります。しかし、一般的な便秘では手術はほとんど行われません。
この病気と共に生きる
便秘とうまく付き合うには、毎日の生活リズムが大切です。食習慣や運動、水分補給に気を配り、トイレに行きたいサインを敏感に感じて、我慢しないことがポイントです。細かいことから始めて、継続することが効果的です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に食事をとる
- 軽い運動を日常に取り入れる
- 睡眠を十分にとり、ストレスをためない
- トイレにゆっくり座る時間をつくる
- 便秘の状態を記録して、変化に気づく
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、食物繊維を1日約18gから20gとることが推奨されています(厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」)。また、水分をしっかりとり、ウォーキングなどの有酸素運動を週に数回行うと、腸の動きが活発になります。
精神的健康と心の健康
便秘が続くと、おなかの不快感や痛みで睡眠や仕事に影響が出たり、イライラや不安を感じることがあります。また、ストレスは腸の動きに影響するため、心の健康も大切です。うまくリラックスする時間をつくり、眠れない、気分が落ち込むなどの症状がある場合は、医師に相談しましょう。
予防
便秘は、生活習慣を整えることで多くの場合予防できます。特に、食事の内容、水分量、運動量を見直すことが効果的です。ただし、基礎疾患がある場合は、医師と相談しながら対策を進めましょう。
ワクチン
この病気を直接予防するワクチンはありません。
検診プログラム
便秘のための特別な検診はありませんが、定期的な健康診断で生活習慣や体調について相談できます。
合併症
治療しない場合
- 痔(いぼ痔・切れ痔)を引き起こすことがある
- 便が硬くて腸を傷つけることがある
- 高齢者では、排便時に強くいきむことで血圧が上がったり、めまいや失神を起こすことがある
- 重症では腸閉塞(腸がふさがる状態)を起こすことがある
- おなかの不快感や痛みで、生活の質が低下することがある
長期的な見通し
便秘は適切な対処と生活習慣の改善で、多くの場合改善します。原因に合わせて治療を行えば、ほとんどの人が症状をうまくコントロールできます。心配しすぎずに、一歩ずつできることから始めましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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