旅行中の痔(じ)を上手に乗り切るために
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
痔(じ)とは、肛門(こうもん)の周りの血管や組織が腫れたり、傷ついたりする状態です。痛みや出血、かゆみなどの症状が出ることがあります。
重要な事実
- 痔はとても身近な病気で、多くの人が一度は経験します。
- 多くは命に関わる病気ではありません。
- 生活習慣の見直しで、症状を予防したり、やわらげたりできます。
とてもよくある病気で、10人に3人から5人は、一生のうちに痔の症状を経験するともいわれています。
子どもから高齢者まで誰でもかかる可能性がありますが、便秘になりやすい人、妊娠中の女性、長時間座り続ける仕事の人に多く見られます。
症状
- 肛門から大量の出血が出る
- 出血が止まらず、めまいやふらつきがある
- ⚠我慢できないほどの強い痛みがある
- ⚠肛門に血の塊(しこり)ができて激しく腫れた
- ⚠痔核が飛び出したまま戻らず、強く痛む
一般的な症状
- 排便時に出血する
- 肛門の痛みやかゆみがある
- 肛門の周りが腫れて、違和感を感じる
- 排便後に痔核(いぼ痔)が外に飛び出している
子供の症状
- 子どもではまれですが、便秘が続くと肛門の周りが腫れたり、便に血が混じったりすることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、便が硬くなりやすいため、出血や痛みが出やすいです。
- 痔核が外に飛び出した感じがしたり、腫れが続いたりすることがあります。
原因
主な原因
- 便秘や下痢が続くと、排便のときに強くいきむことが多い
- 妊娠や出産で腹部に圧力がかかる
- 長時間座ったままの姿勢が続く
- 重いものを持ち上げるなど、腹圧がかかる動作をする
リスク要因
- 食物繊維が少ない食事
- 水分不足
- 運動不足
- 慢性のせきや便秘
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 出血が続く、あるいは量が多い
- 強い痛みや腫れがある
- 痔核が戻らない
定期受診を予約すべき場合:
- 肛門の症状が何度も繰り返す
- 便に血が混じるのを何度か見た
- 市販のケアで改善しない
診断
痔は、医師による診察で診断されます。問診のあと、肛門の周りや直腸の中を観察します。
行われる可能性のある検査
- 視診(目で見る)
- 直腸指診(指を入れて触る)
- 肛門鏡(小さな医療器具で肛門の内部を確認する)
診察で予想されること
診察は数分で終わることがほとんどです。痛みは少なく、特別な準備は必要ありません。恥ずかしいと思うかもしれませんが、医師はプロです。安心して任せてください。
治療
痔の治療は、症状の強さや種類によって異なります。まずは生活習慣の改善と自分でできるケアを試み、症状が続く場合は医療機関での治療を検討します。
自宅でのセルフケア
- 水分を十分に取る
- 食物繊維を意識して野菜や果物を食べる
- 入浴でしっかり温めてリラックスする
- 排便時に強くいきまない
- 長時間座り続けない
- 旅行中はこまめに立ち上がって歩く
医療治療
市販の保湿クリームや座薬などで症状をやわらげる方法がありますが、使い続けて治らない場合は医師に相談しましょう。医師は必要な検査を行い、症状に合わせて弾性結紮術(ゴムバンドで痔核を縛る方法)や注射療法などの治療を提案することがあります。
手術が検討される場合
出血が多い、または日常生活に支障がある場合は、手術治療を検討することがあります。
この病気と共に生きる
旅行中は、飛行機や車、新幹線などで長時間同じ姿勢を続けると、肛門の血管が圧迫され、痔の症状が悪化しやすくなります。1時間に1回は立ち上がる、歩く、軽く伸びをするなどの工夫をしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 旅行先でも1時間に1回は立ち上がって歩く
- ドーナツクッションや座布団を使うと痛みが楽になる
- 便秘にならないように水分をこまめに取る
- トイレを我慢せず、便意を感じたらすぐに行く
食事と運動
食物繊維が豊富な野菜や果物、海藻などを意識して食べ、水分をしっかり取りましょう。水分不足は便秘の原因になります。運動は軽い散歩やストレッチで十分です。
精神的健康と心の健康
痔の症状が続くと、不安になったり、恥ずかしさを感じたりすることがあります。しかし、痔は多くの人が経験する身近な病気で、適切なケアと治療で改善します。ひとりで悩まず、医師や薬剤師に相談してください。
予防
完全に防ぐことはできませんが、便秘を避け、排便時に強くいきまないようにする、長時間座り続けない、適度に運動するなどでリスクを下げることができます。
合併症
治療しない場合
- 出血が続くことで貧血になることがある
- 痛みを伴う血の塊(血栓性痔核)ができることがある
- 痔核が外に飛び出したまま戻らなくなることがある
長期的な見通し
痔は多くの場合、生活習慣の改善や治療でよくなります。命に関わることはほとんどありません。気になる症状があれば、ためらわずに早めに受診しましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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