男性不妊と生活習慣の見直し
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
男性不妊とは、妊娠を望むカップルが避妊をせずに1年間、定期的に性交渉をしているのに妊娠しない場合に、男性側に原因があると考えられる状態をいいます。原因は精子の数や動きの問題、ホルモンバランスの乱れ、生殖器のつまりなどさまざまで、生活習慣がかかわることもあります。
重要な事実
- 男性不妊は決して珍しいことではなく、不妊の原因の約半分は男性側にもあると考えられています。
- 特別な症状がないことが多く、健康診断では見つからないこともあります。
- 生活習慣の改善で、精子の質がよくなることが期待できます。
はい、まれではありません。日本でも不妊で悩むカップルのうち、男性側に原因があるとされる割合はおよそ30〜50%といわれています。
生殖年齢の男性、特に30代から40代に多く見られますが、年齢に関係なく起こりえます。
症状
- 陰嚢の中に突然強い痛みが起こる
- 吐き気やおう吐をともなう激しい痛み
- 5分以上続く突然の激しい腹痛や精巣の腫れ
- ⚠精巣のこれまでにない腫れやしこりに気づいた
- ⚠発熱をともなう陰 部の痛みや腫れ
- ⚠排尿や射精のときに強い痛みがある
一般的な症状
- 特別な症状がないことがほとんどです。
- 性欲の低下や勃起のしにくさなどが見られることもあります。
- 精巣のしこりや腫れ、痛みを感じることがある場合もあります。
子供の症状
- 小児では男性不妊そのものは見られませんが、精巣が陰嚢の中に下りてこない停留精巣など、将来の不妊に関わる状態は小児期に診断されることがあります。
高齢者の症状
- 加齢とともに精子の数や運動率が低下し、妊娠しにくくなることがあります。
- 前立腺の病気や服薬の影響で、射精や勃起に変化が生じることもあります。
原因
主な原因
- 精子を作る機能の低下(無精子症や乏精子症など)
- 精路のつまり(精管の閉塞や欠損など)
- ホルモンバランスの乱れ
- 静脈瘤(精索静脈瘤)による精巣の温度上昇
- 感染症やけが、手術の影響
- 染色体や遺伝子の異常
リスク要因
- 喫煙や過度の飲酒
- 肥満や運動不足
- 過度なストレス
- 高温環境(長時間の入浴、サウナ、締め付けの強い下着など)
- 特定の薬剤(かかりつけ医に相談してください)
- 生殖器への感染症
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の激しい陰嚢の痛みが続く場合
- 精巣の急な腫れやしこりを感じる場合
定期受診を予約すべき場合:
- 避妊をしないで1年以上、定期的に性交渉をしているのに妊娠しない場合
- 性欲の低下や勃起障害がある場合
- 精液の量や色に異常を感じる場合
- 不妊を心配して検査を希望する場合
診断
医師による問診、視診・触診、精液検査、血液検査、超音波検査などを組み合わせて診断が行われます。
行われる可能性のある検査
- 精液検査(精子の数、運動率、形などを調べます)
- 血液検査(ホルモン値の確認)
- 陰嚢の超音波検査(精巣や精路の状態を確認)
- 尿検査や遺伝子検査(必要に応じて)
診察で予想されること
検査は通常、外来で行われ、それほど時間はかかりません。精液検査は2〜3日間の禁欲後に行う必要があるため、指示にしたがって予約してください。結果が出るまで数日かかることがあります。
治療
治療は原因によって異なります。生活習慣の改善で精子の質がよくなることもあれば、薬物療法や手術、生殖補助医療(体外受精や顕微授精など)が必要になることもあります。
自宅でのセルフケア
- 禁煙・節酒を心がける
- 適正体重を維持する(肥満は精子の質に影響します)
- ストレスをためず、睡眠をしっかりとる
- 陰嚢の温度を上げすぎない(長時間のサウナや湯船を避ける)
- 締め付けの強い下着を避ける
- ウォーキングなどの適度な運動を続ける
医療治療
ホルモン補充やホルモン調整、感染症の治療、機能を改善するための薬物療法などが行われることがあります。不孕治療専門の医療機関では、精子を採取して体外授精や顕微授精などにつなげる方法も選択肢になります。薬の具体的な種類や用法については、必ず医師の処方にしたがってください。
手術が検討される場合
精索静脈瘤や精路の閉塞など、手術で改善できる原因がある場合は、外科的治療が検討されます。
この病気と共に生きる
パートナーとよく話し合い、二人で治療に取り組むことが大切です。検査や治療の負担を分かち合いながら、気持ちを支え合いましょう。
生活習慣のアドバイス
- 1日7〜8時間の睡眠を確保する
- 適度な運動を習慣にする(激しすぎる運動は逆効果のこともあります)
- 禁煙し、お酒は控えめにする
- バランスのよい食事を3食規則正しくとる
- ストレスをためない工夫をする(趣味、散歩、深呼吸など)
食事と運動
野菜や果物、魚、ナッツ類などを多くとり、加工食品や揚げ物を控えめにしましょう。栄養バランスのよい食事と、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動が、精子の健康維持に役立つ可能性があります。
精神的健康と心の健康
不妊はパートナーや家族に話せず、孤独感や不安、うつ状態を引き起こすことがあります。つらい気持ちは一人で抱え込まず、かかりつけ医や専門のカウンセラーに相談することをおすすめします。
予防
すべての男性不妊を予防できるわけではありませんが、喫煙や過度の飲酒、肥満など、生活習慣にかかわるリスクを減らすことで、精子の質を維持しやすくなります。
ワクチン
省略
検診プログラム
気になる症状がある場合や、妊娠を希望する場合は、早めに泌尿器科または生殖医療専門医に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 男性不妊がそのまま続く場合もありますが、原因によっては改善や治療が可能です。
- 不妊の原因が男性にあることに気づかず、カップルで精神的・経済的な負担が大きくなることがあります。
長期的な見通し
男性不妊は決して自分ひとりの問題ではありません。多くの原因は検査で明らかになり、生活習慣の改善や治療、生殖補助医療によって、子どもを授かれる可能性は十分にあります。あきらめずに医師のサポートを受けましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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