動悸(どうき)と旅行:安心して旅に出るための健康アドバイス
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
動悸とは、自分の心臓の鼓動が速い、強い、とぶなど、いつもと違って感じられることをいいます。旅行中は、環境の変化、疲れ、睡眠不足、脱水、ストレスなどから、心臓がいつもより敏感になり、動悸を感じやすくなることがあります。
重要な事実
- 動悸はとても一般的な症状で、健康な人でも経験します。心臓の病気が原因でないことも多いです。
- 旅行中は、長時間の移動や慣れない食事、睡眠不足などが動悸を引き起こすきっかけになります。
- 動悸と一緒に胸の痛みや息苦しさがあるときは、すぐに救急車(119番)を呼ぶ必要があります。
はい、非常に一般的な症状です。外来を受診する理由としても多く、心臓に異常がない場合がほとんどです。
誰にでも起こり得ますが、不安やストレスを感じやすい人、疲れがたまっている人、貧血や甲状腺の病気のある人、心臓の病気のある人に多く見られます。
症状
- 動悸とともに、胸の強い痛みや圧迫感が続く
- 意識を失いそうになるほどの強いめまい
- 冷や汗を伴う、または吐き気がする
- 息ができなくなるほどの呼吸困難
- これらの症状がある場合は、ためらわずに救急車(119番)を呼んでください。
- ⚠動悸が長い時間続く、または何度も繰り返す
- ⚠安静にしていても動悸がおさまらない
- ⚠動悸に伴ってふらつきや意識が遠くなる感じがある
- ⚠心臓の病気や不整脈を指摘されたことがある方で、いつもと違う動悸を感じる
一般的な症状
- 心臓がドキドキと速く感じる
- 脈がとぶ、または止まったように感じる
- 胸のあたりがどきっとする
- 少し動くと動悸が起こる
- 息を吸いにくい、または軽い息切れを伴う
子供の症状
- 走ったり興奮した後に動悸を感じることがありますが、多くは一時的です。
- 安静にしていても脈が速い、顔色が悪い、ぐったりする、息苦しそうな様子がある場合は注意が必要です。
高齢者の症状
- ふらつきやめまいを伴いやすく、転倒のリスクがあります。
- 脈が極端に速い、または遅い、意識が遠くなる、胸の圧迫感がある場合は早めの受診が必要です。
原因
主な原因
- ストレスや不安、緊張
- 睡眠不足や疲労
- 脱水(水分不足)
- カフェインの過剰摂取(コーヒー、エナジードリンクなど)
- アルコールやタバコ
- 貧血、発熱、甲状腺の病気
- 心臓のリズム異常(不整脈)
リスク要因
- 心臓病、高血圧、糖尿病などの持病
- 妊娠、更年期などのホルモンの変化
- 長時間の移動、時差、旅行中の無理なスケジュール
- 強い不安や緊張を感じやすい性格
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 胸の痛みや圧迫感、呼吸苦、失神しそうなめまいが動悸と一緒にある場合
- 突然、激しい動悸が始まり、おさまらない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 動悸を頻繁に感じる
- 安静にしているのに動悸が起こる
- 旅行の前や持病がある場合、健康チェックを受けてから旅行に行きたい
診断
診察では、動悸の起こる状況、頻度、持続時間、その他の症状について詳しく質問します。また、脈拍や血圧の測定、必要に応じて心電図や血液検査などを行います。
行われる可能性のある検査
- 心電図(安静時)
- ホルター心電図(24時間記録する携帯型の心電図)
- 血液検査
- 心臓超音波検査(心エコー)
診察で予想されること
どの検査も体に負担の少ないものばかりです。心電図は数分で終わります。ホルター心電図は1日装着しますが、普段の生活のまま過ごせます。検査結果をもとに医師が説明してくれますので、不安なことは遠慮なく質問しましょう。
治療
治療は、動悸の原因と程度によって異なります。心臓に問題がない場合は、生活習慣の見直しとストレス管理が中心になります。不整脈などが原因の場合は、その種類に合わせて治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 睡眠を十分にとり、疲れをためない
- カフェインやアルコールを控えめにする
- 水分をこまめに補給する(ただし心臓や腎臓の病気がある人は医師の指示に従う)
- ゆっくりと深呼吸をしてリラックスする
- 旅行中は無理なスケジュールを立てず、休憩を入れる
- 時差がある場合は、到着後はゆっくり過ごす
医療治療
医師は、検査結果に基づいて、不整脈を抑える薬や血圧を整える薬、貧血の改善など、原因に応じた治療薬を検討します。使用する薬は必ず医師の処方に従い、自己判断で中止したり変えたりしないでください。
手術が検討される場合
まれに、薬でコントロールできない重症の不整脈に対して、心臓に電気を流してリズムを整えるカテーテル治療や、ペースメーカーの植え込みなどの手術が検討されることがあります。必要かどうかは、専門医との相談で決まります。
この病気と共に生きる
動悸があっても、多くの場合は普段の生活を続けられます。自分の脈拍を測る習慣をつけ、どのような場面で動悸が起こるかを記録すると、医師に伝えやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 医師に相談しながら、軽い運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためず、リラックスできる趣味を持つ
- タバコは控えめにする(禁煙が望ましい)
- 旅行の際は、健康保険証やお薬手帳を持参する
食事と運動
食事はバランスよく、塩分や脂肪分の取りすぎに注意しましょう。水分はのどが渇く前に、少しずつ取るのがおすすめです。運動は、ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられるものから始めましょう。
精神的健康と心の健康
動悸が続くと『心臓が悪いのではないか』と不安になることがあります。その不安自体が動悸を悪化させることもあります。気持ちを落ち着ける時間を持ち、必要に応じて医師や家族に相談しましょう。
予防
すべての動悸を予防できるわけではありませんが、バランスの良い生活習慣とストレス管理によって、頻度を減らすことはできます。旅行前は睡眠をしっかりとり、体調を整えて出かけましょう。
検診プログラム
定期的な健康診断を受けて、血圧や心電図の異常をチェックすることが大切です。
合併症
治療しない場合
- 原因となる不整脈を見逃すと、まれに失神やけがにつながることがあります
- 長く続く不整脈は、脳卒中や心不全のリスクを高めることがあります
- ただし、多くの動悸は良性で、心配のないものです
長期的な見通し
動悸のほとんどは生命に関わらず、原因をきちんと調べれば、それほど心配する必要はありません。治療や生活の工夫で、多くの人は旅行や日常を楽しむことができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
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