動脈を健康に保つには
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
動脈は、心臓から全身に酸素や栄養を届ける血管です。動脈の内側に脂肪のかたまりなどがたまり、血管が硬く細くなる状態を動脈硬化(どうみゃくこうか)といいます。動脈硬化が進むと、血液の流れが悪くなり、心臓や脳などに深刻な影響を及ぼすことがあります。
重要な事実
- 動脈は体全体に血液を送る大切な通り道です。
- 動脈硬化はゆっくり進み、初期にはほとんど症状がありません。
- 健康的な食事・運動・禁煙などの生活習慣で、動脈の健康を守れます。
動脈の老化は加齢とともに誰にでも起こりうる変化ですが、その進み方は生活習慣によって大きく変わります。多くの人は気づかないうちに進行しているため、予防がとても大切です。
中高年に多く見られますが、若い頃からの生活習慣が影響するため、子どもや若い世代も他人事ではありません。家族に心臓病や脳卒中を起こした人がいる場合は特に注意が必要です。
症状
- 突然の強い胸の痛み、圧迫感が続く
- 冷や汗を伴う胸の苦しさ
- 突然、片方の手足に力が入らない
- ろれつが回らない、言葉が出ない
- 突然の視力の喪失や激しい頭痛
- ⚠胸の圧迫感が数分間続く
- ⚠階段を上るだけで息切れがする
- ⚠脚が痛くて歩くのが難しい
- ⚠動悸や不整脈が頻繁にある
一般的な症状
- 初期には症状がありません。
- 動脈が細くなってきたとき、胸の痛みや圧迫感(特に運動時)
- 息切れ、めまい、疲れやすい
- 歩いているときのふくらはぎの痛み(休むと楽になる)
原因
主な原因
- 動脈の内側の壁が傷つき、そこにコレステロールなどがたまることで動脈硬化が始まります。
- 喫煙は血管を傷つけ、動脈硬化を強く進めます。
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症(悪玉コレステロールが多いなど)が動脈の負担になります。
リスク要因
- 男性であること、または女性でも閉経後
- 家族に心筋梗塞・脳卒中などの人がいる
- 脂質異常症
- 運動不足
- 過度の飲酒
- ストレス
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に強い胸の痛みや冷や汗が出た
- 体の片側に力が入らない、話しにくい
- 意識が遠くなるような感じがある
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断で血圧、血糖、コレステロールの値が高いと指摘された
- 親や兄弟に心臓病や脳卒中を起こした人がいる
- 日頃から運動不足や喫煙など気になる生活習慣がある
診断
医師は、あなたの症状や生活習慣の質問、血圧測定、血液検査、脈の触診などから、動脈の状態を総合的に評価します。必要に応じて、超音波検査や心電図などの検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 血圧測定
- 血液検査(血糖・HbA1c・LDLコレステロール・HDLコレステロールなど)
- 頚動脈エコー(首の動脈の超音波検査)
- 腹部エコー(お腹の大動脈の検査)
- CT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)
診察で予想されること
検査は痛みを伴わないものがほとんどで、それぞれ数十分程度で終わります。検査当日は、食事や飲水の制限が必要なものもありますので、医師の指示に従ってください。結果は後日説明を受け、リスクに合わせた対策を一緒に話し合います。
治療
動脈の病気の治療は、進行を遅らせ、心筋梗塞や脳卒中などの重大なイベントを防ぐことを目的とします。治療の中心は生活習慣の改善で、必要に応じて薬が使われます。
自宅でのセルフケア
- 禁煙する
- バランスの良い食事(塩分・脂肪・糖分を控えめに)
- 定期的な有酸素運動(ウォーキングなど)
- 適正体重を維持する
- ストレスを上手に発散する
- お酒は適量に抑える
医療治療
医師は、血圧や血糖、脂質の値をコントロールするための薬を処方することがあります。また、血管の中で血液が固まりやすくなるのを抑える薬が使われることもあります。薬はあくまでも生活習慣の改善とあわせて使うもので、必ず医師の指示通りに服用してください。ここでは具体的な薬の名前や用量は記載しません。
手術が検討される場合
動脈の狭窄(きょうさく)や詰まりが重症で、薬や生活習慣では改善が難しい場合、カテーテルを使って血管を広げる治療や、バイパス手術などが検討されることがあります。これらの治療は、循環器内科や心臓血管外科の専門医と相談して決められます。
この病気と共に生きる
動脈の健康を守るためには、毎日の生活習慣が何より大切です。定期的に医療機関で血圧やコレステロールの値をチェックし、自分の数字を把握しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙を続ける
- 毎日続けられる運動を見つける
- 塩分を1日7g未満(男性は7.5g未満)を目安に控える
- 野菜や果物、魚、大豆製品を積極的にとる
- 睡眠をしっかりとる
- ストレスをためすぎない
食事と運動
食事は、野菜・果物・魚・大豆製品を多くとり、特に動物性脂肪や塩分、糖分を控えめにしましょう。1日30分程度のウォーキングなどの有酸素運動を、週に3日以上続けることが推奨されています。無理のない範囲から始めることが大切です。
精神的健康と心の健康
動脈の病気を指摘されると、生活習慣を変えなければならないことや将来の不安から、ストレスや気分の落ち込みを感じることがあります。そうした気持ちは自然なものであり、一人で抱え込まず、家族や医療者に相談しましょう。必要に応じて心理的なサポートを受けることもできます。
予防
動脈硬化を完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、健康的な生活習慣によって進行を遅らせ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを大きく減らすことは可能です。今日から始められることがたくさんあります。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌などの感染症は体に炎症を起こし、動脈の状態を悪化させることがあります。予防接種が動脈の健康維持に役立つ場合がありますので、かかりつけ医に相談してみてください。
検診プログラム
定期的な健康診断は、動脈硬化のリスクを早期に見つける大切な機会です。特に40歳を過ぎたら、血圧・血糖・コレステロール値を少なくとも年に1回はチェックすることをお勧めします。
合併症
治療しない場合
- 狭心症や心筋梗塞(心臓の血管が詰まる)
- 脳卒中(脳の血管が詰まる、あるいは破れる)
- 大動脈瘤(大動脈の壁が膨らむ)
- 閉塞性動脈硬化症(足の血管が細くなり痛む)
長期的な見通し
動脈硬化は、気づいたときに生活習慣を改善し、医師の指導に従って治療を続ければ、多くの方が合併症を予防できます。希望を持って、できることから一歩ずつ取り組んでいきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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