乾癬の予防と毎日の管理
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
乾癬(かんせん)は、皮膚の生まれ変わりが通常より速くなり、赤い発疹と銀白色のかさぶたのような鱗屑ができる慢性の炎症性皮膚疾患です。人にうつることはありません。日本の厚生労働省も、乾癬の診療ガイドラインをもとに適切な治療を推奨しています。
重要な事実
- 乾癬はうつらない病気です。
- 症状はよくなったり悪くなったりを繰り返します。
- 適切な治療と毎日のケアで多くの人が症状をコントロールしています。
乾癬は決して珍しい病気ではありません。日本にも多くの患者さんがおり、どの年齢でも起こり得ます。
乾癬は乳幼児から高齢者まで幅広い年齢で発症します。最も多いのは15~35歳で、50歳を過ぎてから始まる人も少なくありません。
症状
- 全身の皮膚の大部分が赤く腫れる
- 全身に水ぶくれや膿(うみ)が出る
- 高熱(38.5度以上)が出る
- 息苦しさや強い倦怠感がある
- ⚠発疹が急激に広がって痛みが強い
- ⚠皮膚が破れて黄色い液体がにじむなど感染が疑われる
- ⚠関節の腫れや痛みで歩けない
- ⚠目の痛みや赤みが続く
一般的な症状
- 赤く盛り上がった発疹の上に、銀白色のうろこ状のかさぶたができます。
- かゆみやヒリヒリ感、痛みを伴うことがあります。
- 頭皮、ひじ、ひざ、腰など摩擦や刺激を受けやすい場所に出やすいです。
子供の症状
- 乳幼児ではおむつかぶれのような見た目になることがあります。
- 頭皮にフケのような白いかさぶたができることがあります。
- 症状が軽く、はっきりしないこともあります。
高齢者の症状
- 皮膚がもろくなるため、傷ができやすく、出血しやすいことがあります。
- 爪が厚くなったり、でこぼこになるなど爪の変化が目立ちます。
- 関節の痛みやこわばりを感じることがあります。
原因
主な原因
- 免疫システムの異常が皮膚の細胞を過剰に増殖させることが主な原因と考えられています。
- 遺伝的要因(家族に乾癬の人がいる)が関わります。
- 発症にはさまざまな誘因がきっかけになります。
リスク要因
- ストレスが強い
- のどの感染(溶連菌)などの感染症にかかった
- 皮膚を傷つけたり摩擦が続いたりした
- 喫煙習慣がある
- 飲酒量が多い
- 肥満(BMIが高い)
- 特定の薬を服用している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 全身に発疹が急速に広がっている
- 皮膚が痛み、破れたり出血したりする
- 高熱や倦怠感がある
- 関節が腫れて激しく痛む
定期受診を予約すべき場合:
- 市販の保湿剤などでケアしても症状がよくならない
- 発疹やかゆみが日常生活に支障をきたしている
- 爪や頭皮の変化が気になる
- すでに診断を受けているが、症状の変化がある
診断
医師は皮膚の状態を視診で確認し、発疹の形や場所、家族や自分自身の病歴などから総合的に診断します。必要に応じて皮膚の一部を採取する検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 皮膚生検(せいけん):皮膚の小片をとって顕微鏡で調べます。
- 血液検査:ほかの病気や感染症を除外するために行われることがあります。
- 関節の診察や画像検査:関節炎の有無を確認するために行うことがあります。
診察で予想されること
診察では、自分で気づいていない皮膚の状態を見つけることができるので、検査や診察への不安はあまりいりません。診断がついた後は、あなたの生活スタイルや重症度を考慮した治療計画が話し合われます。
治療
乾癬の治療の目的は、皮膚の炎症や鱗屑を減らし、症状を抑えて生活の質を保つことです。治療法は重症度によって選ばれます。皮膚に塗るお薬や光線療法、飲み薬、注射薬などがあり、最近は効果の高い治療も増えています。
自宅でのセルフケア
- 毎日保湿剤を使用し、皮膚を乾燥させないようにする。
- 入浴はぬるめのお湯で、刺激の少ない石けんを使う。
- かさぶたを無理にはがさない。
- 爪を短く切り、掻いたり傷つけたりしない。
- ストレスをためないようにリラックスする時間をつくる。
医療治療
治療には、塗り薬、光線療法(紫外線を利用)、内服薬、注射薬(生物学的製剤)などがあります。症状の程度や体の状態によって、医師が最適な方法を提案します。治療の効果や副作用については、医師によく相談しながら進めてください。
手術が検討される場合
乾癬の皮膚病変そのものに対して外科手術が必要になることはほとんどありません。重度の関節症状がある場合は、整形外科的な治療が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
乾癬とともに生きるうえでは、毎日のスキンケアと規則正しい生活が大切です。自分の症状の変化に気づき、悪化のサインを見逃さないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙を心がける
- 飲酒はほどほどにする
- 適度な運動を習慣にする
- しっかり睡眠をとる
- 皮膚を保護し、けがや日焼けを防ぐ
食事と運動
偏りのない食事で栄養を整え、健康的な体重を維持しましょう。肥満は乾癬を悪化させる可能性があります。ウォーキングや水泳などの有酸素運動はストレスを減らし、症状の改善にも役立ちます。
精神的健康と心の健康
乾癬は見た目にかかわるため、人によっては自信を失ったり、不安やうつを感じたりすることがあります。そうした感情は自然なことです。もし気分の落ち込みが続く場合は、一人で抱え込まず、医師やカウンセラー、家族に助けを求めましょう。
予防
乾癬そのものを完全に予防する方法はまだありません。しかし、遺伝的にかかりやすくても、ストレスや感染症、皮膚のけが、喫煙などの誘因を避けることで、発症や悪化のリスクを下げられる可能性があります。
ワクチン
乾癬自体を予防するワクチンはありません。ただし、免疫を抑える治療を受けている場合は、インフルエンザなどの感染症予防について、医師に相談して定期接種を受けることが推奨されます。
検診プログラム
乾癬を早期に見つける特別な検診はありません。気になる皮膚症状があれば早めに皮膚科を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 気になる見た目のために、仕事や人間関係に支障をきたすことがある
- 乾癬性関節炎(関節の腫れや痛み、硬さ)を発症することがある
- 皮膚のひび割れから細菌が入り、感染を起こすことがある
長期的な見通し
乾癬は現在、しっかりと治療できる時代になりました。治療によって発疹がきれいになり、ほとんど目立たない状態を長く保つことも十分可能です。希望をもって治療に取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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