膵臓の検査(膵臓スクリーニング)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
膵臓は、胃の後ろ側にある消化器のひとつで、食べ物を分解する消化酵素と、血糖を調節するホルモンをつくっています。膵臓のスクリーニングは、症状が出る前に膵臓の病気やがんを早く見つけることを目的とした検査です。
重要な事実
- 膵臓はおなかの深いところにあり、異常を早期に見つけるのが難しい臓器です。
- 多くの人にとって、健康診断の標準項目には膵臓の検査は含まれていません。
- 家族歴や慢性膵炎などリスクがある人は、医師に相談して検査を受ける場合があります。
一般的な集団検診として実施されることはまだ多くありませんが、膵臓がんへの関心の高まりにより、医療機関で希望する人は増えています。
リスクが高いのは、40歳以上の人、喫煙者、大量飲酒者、慢性膵炎を経験した人、家族に膵臓がんの人がいる人、糖尿病や肥満のある人です。
症状
- 突然の激しいみぞおちの痛みや、腹部全体の痛み
- 激しい嘔吐が続く、または吐物に血が混じる
- 冷や汗が出る、意識がもうろうとするなどのショック症状
- このような症状がある場合は、迷わず119番に電話してください。
- ⚠皮膚や白目が黄色くなっている
- ⚠尿の色が濃くなる、便の色が白っぽくなる
- ⚠体重が数週間で急に減った
- ⚠強い背中の痛みや腰の痛みが続く
一般的な症状
- 初期の膵臓の病気は、症状がほとんどないことがあります。
- みぞおちや背中の痛み、腰まで響く痛み
- 特に理由なく体重が減る
- 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
- 食欲低下、吐き気、脂っぽい食事後に出る脂っぽい下痢
子供の症状
- 小児では膵臓の異常はまれですが、繰り返す腹痛や嘔吐、糖尿病などがある場合は、小児科で一度相談してください。
高齢者の症状
- 高齢者では、急に食事が食べられなくなった、体重が落ちる、疲れやすいなどの変化がサインになることもあります。
原因
主な原因
- 膵臓の病気には、急性膵炎や慢性膵炎、膵臓がんなどがあり、それぞれ原因が異なります。
- 膵炎は胆石やアルコール、代謝の影響などがきっかけになります。
- 膵臓がんの明確な原因はまだわかっていませんが、慢性炎症や遺伝的な要因が関係することがあります。
リスク要因
- 大量の飲酒
- 慢性膵炎
- 家族に膵臓がんの人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 緊急の症状がある場合は、迷わず119番に連絡してください。夜間や休日でも、救急医療機関を受診できます。
定期受診を予約すべき場合:
- 症状はないけれど、家族歴や持病があり心配なときは、健康診断やかかりつけ医の診察のときに相談しましょう。
診断
膵臓の状態を調べるには、問診のあと、血液検査や画像検査を行います。必要に応じて専門の消化器内科・消化器外科に紹介されます。
行われる可能性のある検査
- 問診・腹部の診察
- 血液検査(膵臓酵素や腫瘍マーカーなどのチェック)
- 腹部超音波検査(エコー)
- CT検査
- MRI検査
- 内視鏡による超音波検査(EUS)
診察で予想されること
検査は、痛みや負担の少ない方法から始めます。CTやMRIでは、造影剤を使うことがあり、その場合は事前に医師の説明があります。結果が気になる場合は、担当医にわかりやすく説明してもらいましょう。
治療
検査の結果、異常が見つかった場合の治療は、病気の種類や進行度、年齢、体の状態によって個人差があります。医師と十分に話し合い、納得して治療方針を決めることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 禁煙する
- 節酒する
- 消化のよい食事を心がける
- 処方された薬や生活指導を守る
- 定期的に通院して経過を見る
医療治療
薬による治療、内視鏡を使った治療、手術、放射線治療などがあります。がんの進行度や膵炎の程度に応じて、これらの治療を単独または組み合わせて行います。実際の治療内容は担当の医師が決めます。
手術が検討される場合
膵臓がんが初期で、周りの臓器に広がっていない場合は、手術が選択肢になることがあります。手術後は、消化のサポートや血糖管理が必要になることが多いです。
この病気と共に生きる
膵臓の病気とともに生活するときは、消化と血糖のバランスを整えながら、無理のないペースで日常生活を続けることが大切です。定期受診と検査を欠かさないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとる
- 適度な運動を続ける
- 体重の急な変化に注意する
- お酒は控えめにする、できればやめる
- たばこは禁煙する
食事と運動
膵臓に負担をかけにくい食事として、脂質の多い食事を避け、たんぱく質・野菜・炭水化物をバランスよくとることがすすめられます。糖尿病がある場合は、血糖値を安定させる食べ方や運動を医師・管理栄養士と相談しましょう。
精神的健康と心の健康
検査や治療のあいだは、不安や気分の落ち込みを感じることもあります。それは自然なことです。つらい気持ちをひとりで抱えず、家族や友人、医療者、カウンセラーに話しましょう。
予防
膵臓の病気を完全に予防する方法はまだありませんが、禁煙、節酒、健康的な体重維持、十分な野菜と果物の摂取などで、リスクを減らせる可能性があります。
ワクチン
膵臓の病気に使える予防接種は、現時点ではありません。
検診プログラム
厚生労働省の指針では、膵臓がんを対象にした全国一律の検診は現時点では実施されていません。ただし、リスクの高い人には、医師が超音波検査やCT検査などを定期的に行うことを検討します。自己判断せず、医師と相談して決めましょう。
合併症
治療しない場合
- 膵炎が悪化すると、消化がうまくできなくなり、栄養状態が低下することがあります。
- 膵臓がんの場合、早期の検査の機会を逃すと、進行して周辺の臓器やリンパ節に広がるリスクが高まります。
- 膵臓の働きが弱まると、糖尿病が新たに現れたり、血糖管理が難しくなったりすることがあります。
長期的な見通し
膵臓の病気は、早期に発見できれば治療の選択肢が広がります。たとえ難しい病気でも、医療の進歩によって治療法やサポート方法は少しずつ増えています。不安なときこそ、信頼できる医療者に相談してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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