旅行中のおなかを守る:予防と対策
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
旅行中に、食べ物や水が変わったり、生活リズムが崩れたり、ストレスがたまったりして、胃や腸の調子が悪くなることがあります。これをまとめて「旅行中のおなかのトラブル」といいます。下痢や吐き気、腹痛、便秘などが主な症状です。多くの場合は数日でよくなりますが、予防と早めの対処が大切です。
重要な事実
- 旅行中のおなかの不調はとてもよくあります
- 清潔な水と食べ物を選ぶことで多くは予防できます
- 軽い下痢や吐き気は、水分補給と休養でよくなる場合が多いです
- 高齢者や子どもは脱水に注意が必要です
はい、とてもよくあります。海外旅行では、約3〜5人に1人が何らかのおなかのトラブルを経験するといわれています。国内の旅行でも、食事や環境の変化で胃腸の調子を崩す人は少なくありません。
子どもや高齢者、免疫力が低下している人は特に注意が必要です。また、衛生状態が異なる地域に旅行する場合や、初めて訪れる土地ではだれでもかかりやすくなります。
症状
- 次の症状がある場合は、すぐに119番に電話してください
- おなかの激しい痛みが続く
- 下痢に血が混じる
- 何を飲んでも吐いてしまう
- 意識がもうろうとする
- 尿がほとんど出ないなど重度の脱水のサインがある
- ⚠下痢や嘔吐が24時間以上続く
- ⚠熱が38度以上ある
- ⚠水分がうまく取れない
- ⚠強い腹痛がある
- ⚠旅行先で症状が悪化する場合は、現地の医療機関に連絡しましょう
一般的な症状
- 水っぽい下痢
- 吐き気や嘔吐
- おなかの痛みや張り
- 食欲がない
- げっぷがよく出る
子供の症状
- 活気がない、ぐったりする
- 下痢や嘔吐で水分を失いやすい
- 泣いても涙が出ない、おしっこの量が減るなどの脱水のサインに注意
高齢者の症状
- 脱水症状が起こりやすい(唇や口が乾く、尿の色が濃い)
- めまいや立ちくらみ
- 下痢だけでなく便秘になることもある
- ふらつきによる転倒に注意
原因
主な原因
- 食べ物や水に含まれる細菌(サルモネラ、大腸菌など)やウイルス
- 衛生的でない飲み水や氷
- 加熱が不十分な肉や魚、生もの
- 旅行先の料理の油脂や香辛料に胃が驚くこと
- 生活リズムの変化や疲れ、ストレス
- 乗り物酔いによる胃のむかつき
リスク要因
- 海外、特に衛生環境が異なる地域への旅行
- 屋台や衛生面が気になるお店での食事
- 免疫力が低下している(持病がある、睡眠不足、疲れている)
- 年齢が高い、または小さいお子さん
- 下痢を繰り返すと脱水になりやすい
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 血便や黒い便があるとき
- 48時間以上下痢が続くとき
- 高熱があるとき
- 激しい腹痛があるとき
- 脱水のサインがあるとき(口の渇き、尿が少ない、めまい)
- 妊娠中や持病がある人、赤ちゃんや高齢者は早めに医療機関へ
定期受診を予約すべき場合:
- 旅行から帰った後も症状が続くとき
- 旅行中の下痢がよくなったり悪くなったりを繰り返すとき
- 家族や周囲に同じ症状の人がいるとき
診断
医師は、あなたの症状、いつから始まったか、行った場所、食べたものなどを詳しく聞きます。必要に応じて、便や血液を検査することもあります。
行われる可能性のある検査
- 便検査(細菌やウイルスの有無を調べます)
- 血液検査(脱水や炎症の程度を確認します)
- 問診(症状、旅行先、食事内容など)
診察で予想されること
多くの場合、診察と問診だけで判断されます。検査が必要でも、すぐに結果が出るものもあります。ホテルのスタッフや旅行会社のつてで、近くの医療機関を紹介してもらいましょう。
治療
治療の基本は、失われた水分と電解質(塩分など)を補うことです。多くのおなかのトラブルは、安静と経口補水液や水分で自然に回復します。医師の指示のもとで症状に合わせた薬が使われることもあります。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分を取る(水、スープ、スポーツドリンクなど。アルコールやカフェインが多い飲み物は避ける)
- おなかを冷やさないようにする
- 消化のよい食べ物を少しずつ取る(おかゆ、うどん、バナナ、ヨーグルトなど)
- あぶらっこいものや香辛料の強いものは控える
- 吐き気があるときは無理に食べず、少量の氷や水から始める
- しっかり休息をとる
医療治療
医療機関では、脱水を防ぐための経口補水液や、吐き気を抑える薬、腸の動きを整える薬などが処方されることがあります。細菌感染が疑われる場合には抗生物質が使われることもあります。市販の薬を使う場合も、薬剤師や医師に相談してからにしましょう。
手術が検討される場合
おなかのトラブルのほとんどは薬と休養でよくなるため、手術が必要になることはまれです。ただし、虫垂炎(盲腸)などの病気が隠れている場合は手術が必要になることもあります。
この病気と共に生きる
旅行中は、こまめな手洗いを心がけ、安全な水と食べ物を選びましょう。持病がある人は、旅行前に医師に相談して薬を十分に用意しておくと安心です。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いを徹底する(食事前、トイレの後)
- 水道水が不安な場合は、ペットボトルの水を使う(氷も同様)
- 加熱された温かいものを選ぶ
- 生ものや加熱不十分な料理は避ける
- アルコールやたばこは控えめに
- 睡眠と休憩を十分に取る
食事と運動
旅行中も、暴飲暴食をせず、3食を規則正しく食べるようにしましょう。消化のよい和食や軽い食事を選ぶと胃への負担が少なくなります。適度に歩くなどの軽い運動は胃腸の働きを助けますが、疲れているときは無理をしません。
精神的健康と心の健康
旅先でおなかの調子が悪くなると、予定を変更しなければならず、落ち込んだり不安になったりすることがあります。しかし、たいていは一時的なもので、同じ経験をする人は多いです。自分を責めず、ゆっくり休むことが回復への近道です。
予防
多くの場合、予防できます。食事前の手洗い、安全な飲み水、加熱された食品を選ぶことで、おなかのトラブルのリスクを大きく減らせます。また、旅行の計画にゆとりを持ち、疲れやストレスをためないことも大切です。
ワクチン
地域によっては、A型肝炎やチフスなどのワクチンが推奨されることがあります。ワクチンで予防できる病気もあるため、旅行前に、かかりつけの医師や渡航外来に相談しましょう。
検診プログラム
特に健康な人には定期的な検診は必要ありません。ただし、持病がある人は旅行前に体調を確認しておきましょう。
合併症
治療しない場合
- 脱水症状(口の渇き、尿が減る、めまい)
- 電解質バランスの乱れ(体がだるい、けいれんなど)
- まれに、細菌やウイルスが体内に広がる感染症
- 栄養不足と体重減少
- 旅行を楽しめないことによるストレス
長期的な見通し
ほとんどの旅行中のおなかのトラブルは、適切な水分補給と休養で数日以内に改善します。予防策をしっかり取れば、多くの場合問題を避けられます。心配なときは早めに医療機関へ相談しましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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