体外フォトフェレーシス(血液を光に当てる治療)
概要
体外フォトフェレーシス(フォトフェレーシス)は、体から採った血液の一部を体外で光に当ててから、もう一度体に戻す治療法です。血液中の免疫に関わる細胞の働きを整えることを目指します。免疫とは、体を守る仕組みのことです。この治療は、検査ではなく治療であり、専門の医療機関で行います。
重要な事実
- 専用の機械を使い、医療機関で行います。
- 血液をいったん体外に出すため、専用の管(カテーテル)を使うことがあります。
- 1回に数時間かかることが多く、数週間ごとに続けることがあります。
専門的な治療で、すべての病院で行われているわけではありません。対象となる病気も限られています。
皮膚のリンパ腫(皮膚にできるリンパの腫瘍)、移植後のGVHD(移植した細胞が体を攻撃する状態)、臓器移植後の拒絶反応など、免疫や血液に関係する病気の人が対象になることがあります。
症状
- 息苦しさ、のどの腫れ、全身のじんましんが急に出る(すぐに119番へ連絡してください)
- 胸の痛み、強い動悸、意識がもうろうとする、気を失う(すぐに119番へ連絡してください)
- 高熱と強い寒気があり、ぐったりして反応が弱い(すぐに119番へ連絡してください)
- 管の周りから血が止まらない、大量の出血がある(すぐに119番へ連絡してください)
- 突然の顔のまひ、ろれつが回らない、手足の動きにくさ(すぐに119番へ連絡してください)
- ⚠38℃以上の発熱、寒気
- ⚠管の周りの赤み、腫れ、痛み、膿
- ⚠強いめまい、立ちくらみ、吐き気が続く
- ⚠あざが増える、鼻血や歯ぐきの出血が止まりにくい
- ⚠水分が取れないほどの吐き気、尿が極端に少ない
一般的な症状
- 皮膚の赤み、かゆみ、色素の変化(皮膚のリンパ腫などの場合)
- だるさ、疲れやすさ
- 治療中や治療後の軽いめまい、吐き気
- 管を入れた部分の軽い痛みや内出血
子供の症状
- 治療への不安、泣く、ぐずる
- 脱水(口が渇く、尿が少ない)
- めまいや立ちくらみ
- 管を触りたがる、かゆみを感じる
高齢者の症状
- めまい、立ちくらみ、転倒
- 脱水、食欲低下
- 心臓や腎臓への負担
- 感染症にかかりやすい状態
原因
主な原因
- フォトフェレーシスは治療法であり、それ自体が病気の原因ではありません。
- 対象になるのは、免疫の細胞が過剰に働く病気や、移植した組織への免疫反応などです。
- 皮膚のリンパ腫、移植後のGVHD、臓器移植後の拒絶反応などで検討されます。
リスク要因
- 心臓や腎臓の病気がある
- 血圧が低い、脱水しやすい
- 貧血や血小板の減少がある
- 感染症にかかっている、発熱がある
- 妊娠中、授乳中、またはその可能性がある
- 血液を固まりにくくする薬を使っている
- 血管が細く、点滴や管の確保が難しい
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 治療後に38℃以上の発熱や強い寒気がある
- 管を入れた部分が赤く腫れる、痛む、膿が出る
- 強いめまい、立ちくらみ、吐き気が続く
- 出血が止まりにくい、あざが急に増える
- 水分が取れない、尿が極端に少ない
定期受診を予約すべき場合:
- 治療を始める前に、持病やアレルギー、使っている薬やサプリメントを医師に伝える
- 妊娠の可能性がある、または妊娠を考えている場合は早めに相談する
- 予防接種を受ける前に主治医に相談する
- 通院が難しいとき、体調がすぐれないときは予定を調整する
診断
フォトフェレーシスは、検査で診断する病気ではありません。対象となる病気を専門医が診断し、この治療が適切かどうかを判断します。治療の前に、体の状態を詳しく確認します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(血球の数、肝臓や腎臓の働き、感染症の有無など)
- 皮膚の組織を少し取る検査(皮膚生検)
- 画像検査(CTや超音波など)
- 心電図や心臓の検査
- 管を入れる前の感染症チェック
診察で予想されること
紹介された専門の医療機関で、治療の説明と同意、血液検査、管を入れる処置などを行います。初回は時間がかかることがあります。治療の間隔や回数は、病気の種類や体の状態に合わせて決まります。
治療
体外に血を出し、光に反応しやすくするお薬を加え、紫外線を当ててから体に戻します。免疫の働きを調整する治療で、病気を完全に治すというより、症状を抑えたり進行を遅らせたりすることを目指します。
自宅でのセルフケア
- 治療の前日から水分を多めに取る
- 治療前は食べすぎず、軽めの食事にする
- 治療後はゆっくり休み、めまいがあるときは車の運転を控える
- 管を入れた部分は清潔に保ち、触る前に手を洗う
- 発熱、赤み、腫れ、出血があれば早めに医療機関に連絡する
- 通院の送り迎えを調整する
医療治療
治療は専門の医療チームが行います。治療の間隔や回数は、病気の種類や体の状態に合わせて決めます。必要に応じて、感染症の予防や貧血の管理など、体を支える治療も行います。薬の名前や量はここではお伝えしません。主治医に確認してください。
手術が検討される場合
フォトフェレーシス自体は手術ではありません。ただし、血液を出し入れするための管(カテーテル)を入れる小さな処置が必要なことがあります。管を入れる処置は手術室で行うことがあります。
この病気と共に生きる
定期的な通院が必要になることが多く、治療日は疲れやすくなります。予定を調整し、無理のない生活を心がけてください。治療日は仕事や家事を軽めにするのも一案です。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いをこまめに行う
- 感染症が流行しているときは人混みを避ける
- 十分な睡眠をとる
- 軽い散歩やストレッチなど、無理のない運動をする
- たばこを避ける
- 皮膚を乾燥させないよう保湿する
- 管を入れた部分の清潔を保つ
食事と運動
バランスのよい食事と十分な水分を心がけてください。治療前は食べすぎないようにし、体調に合わせて軽い運動を取り入れます。食事や運動の制限が必要な場合は、主治医や管理栄養士に相談してください。
精神的健康と心の健康
長期間の通院や体調の変化で、不安や気分の落ち込みを感じることがあります。一人で抱え込まず、医療チームや家族に話してください。もし自分を傷つけたい気持ちや、消えたい気持ちが強いときは、すぐに119番や地域の緊急相談窓口、医療機関に連絡してください。
予防
フォトフェレーシスが必要になる元の病気を完全に防ぐことは難しいですが、治療に伴う合併症は減らせます。手洗い、管の清潔、予定通りの通院、体調の変化の早期報告が大切です。
ワクチン
感染症を防ぐためのワクチンについて、主治医と相談してください。免疫の状態によって受けられないワクチンがあります。厚生労働省の予防接種の案内も参考にし、自己判断で接種せず医療者に確認してください。
検診プログラム
治療中は定期的な血液検査、感染症の症状チェック、皮膚や管の状態の確認を行います。これは一般的ながん検診とは別の、治療を安全に続けるための確認です。
合併症
治療しない場合
- 元の病気の症状が続いたり、進んだりする可能性があります。
- 皮膚の症状が広がったり、日常生活に影響したりすることがあります。
- 移植後の免疫反応では、皮膚や内臓の症状が強くなることがあります。
- 治療をしない場合の経過は病気によって大きく異なるため、自己判断せず主治医に相談してください。
長期的な見通し
フォトフェレーシスは、一部の人にとって症状を抑え、生活の質を保つ助けになります。効果の現れ方や続ける期間は人によって異なります。専門チームと相談しながら、無理のない計画を立てることが大切です。
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最終更新: 2026年11月3日
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