目の痛み
概要
目の痛みは、目そのものや、まぶた・目のまわりの組織が刺激や炎症を受けたときに感じる症状です。痛み方は「ゴロゴロする」「刺すように痛い」「ズキズキする」「まぶしくて痛い」などさまざまで、原因もドライアイのような軽いものから、緑内障発作のように早く診てもらったほうがよいものまで幅広くあります。痛みの感じ方だけで原因を決めることはできないため、気になるときは眼科やかかりつけ医に相談してください。
重要な事実
- 目の痛みの多くは、結膜炎(白目とまぶたの裏側をおおう膜の炎症)、ドライアイ、異物、コンタクトレンズのトラブルなどが原因です。
- 「急に始まった激しい痛み」「見え方の変化」「頭痛や吐き気をともなう」場合は、ためらわずに救急受診を考えてください。
- 痛みがあるときは目をこすらず、コンタクトレンズを使っている場合は外して受診するのが基本です。
目の痛みはとてもよくある症状です。多くの人は一生のうちに何度か経験し、その大半は治療やセルフケアでよくなります。
子どもから高齢者まで、どの年代でも起こります。コンタクトレンズを使う人、パソコンやスマートフォンの画面を長時間見る人、アレルギーがある人、乾燥した環境で過ごす時間が長い人では特に起こりやすいといわれています。
症状
- 突然の激しい目の痛みで、頭痛・吐き気・嘔吐をともなう(緑内障発作などの可能性)
- 急に見えにくくなった、視野が欠けた、カーテンがかかったように見える
- 目に薬品や化学物質が入った、または目に強い衝撃を受けた
- 目のまわりの腫れと発熱があり、目が開けにくい
- 瞳孔(目の黒い部分)が大きく開いたまま戻らない、光が極端にまぶしい
- ⚠コンタクトレンズを付けたまま痛みと充血が強い(角膜の傷や感染の可能性)
- ⚠目やにが大量に出る、まぶたが腫れて開きにくい
- ⚠痛みが48時間以上続く、またはだんだん強くなる
- ⚠目の中に異物が入った感触が続く、取れない
- ⚠小児で写真のフラッシュをたいたときに瞳孔が白く写った
一般的な症状
- 目がゴロゴロする、何かが入っているような異物感
- 刺すような痛み、ズキズキする痛み
- 光がまぶしく感じる(羞明:しゅうめい)
- 涙が止まらない、目やにが出る
- 白目が赤くなる、まぶたが腫れる
- 目がかすむ、見え方がぼんやりする
- コンタクトレンズを入れるとしみる・痛い
- まばたきすると痛む
子供の症状
- 言葉で伝えられず、目をこする・たたく、まぶしがる、涙が多いなどのサインで気づくことがあります
- 目やにが多く、朝にまぶたがくっついている
- 遊びやテレビを見るときに目を細める、顔を近づける
- まぶたが腫れる、赤くなる
- 発熱や機嫌の悪さをともなうことがある
高齢者の症状
- ドライアイによる慢性的な違和感やしみる感じ
- 白内障(水晶体がにごる病気)や緑内障(視神経が傷つく病気)にともなう不快感
- 帯状疱疹(たいじょうほうしん)が目のまわりに出たときの強い痛み
- 側頭動脈炎(こめかみの血管の炎症)による頭痛と目の痛み
- 涙の通り道が詰まって涙があふれ、刺激感が出ることがある
原因
主な原因
- 結膜炎(ウイルス・細菌・アレルギーによる、白目をおおう膜の炎症)
- ドライアイ(涙の量や質が低下して目が乾く状態)
- 異物(ほこり、まつげ、砂など)や角膜(目の表面)の傷
- コンタクトレンズのトラブル(角膜びらん、感染、乾燥)
- ものもらい(麦粒腫:ばくりゅうしゅ)やしこり(霰粒腫:さんりゅうしゅ)
- ぶどう膜炎(目の内側の組織の炎症)
- 緑内障発作(眼圧が急に上がる状態)
- 目の疲れ(長時間の画面作業や睡眠不足)
- 副鼻腔炎(鼻の奥の炎症)や片頭痛に関連した目の痛み
リスク要因
- コンタクトレンズの長時間装用や不適切な管理
- パソコン・スマートフォンの長時間使用
- 空調や乾燥した環境、喫煙
- 花粉やハウスダストなどのアレルギー
- 目のけがや手術の既往
- 免疫の低下、糖尿病などの持病
- 緑内障の家族歴、40歳以上であること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に始まった強い目の痛み
- 見え方の変化(かすむ、見えない部分がある、光がまぶしすぎる)
- 頭痛・吐き気・嘔吐をともなう
- コンタクトレンズ装用中の痛みと充血
- 目に薬品が入った、けがをした
- 発熱と目のまわりの腫れがある
定期受診を予約すべき場合:
- 軽い異物感や乾きが数日続く
- 目やにや充血が繰り返す
- まばたきすると少し痛む
- アレルギーの時期に毎年痛くなる
- 市販の目薬を使ってもよくならない
診断
まず問診で、いつから痛むか、どのように痛むか、見え方の変化があるか、コンタクトレンズの使用やアレルギー、持病などを確認します。そのうえで視力検査や、細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう:目を拡大して観察する機械)を使って、目の表面やまぶた、目の内側を丁寧に観察します。多くの場合、診察だけで原因の見当がつきます。
行われる可能性のある検査
- 視力検査
- 細隙灯顕微鏡検査(目の表面や内側の観察)
- 眼圧検査(目の硬さ=眼圧を測る)
- フルオレセイン染色(角膜の傷を調べる)
- 涙液の量や質を調べる検査(ドライアイの評価)
- 眼底検査(目の奥の網膜や視神経を観察)
- 血液検査や画像検査(炎症や持病が疑われるとき)
診察で予想されること
検査の多くは数分で終わり、痛みはほとんどありません。まぶしさを感じる検査では目薬を使うことがあります。コンタクトレンズは外して受診すると診察がスムーズです。
治療
治療は原因によって変わります。ウイルスや細菌による炎症、アレルギー、ドライアイ、眼圧の上昇など、それぞれに合った方法を選びます。まずは原因をはっきりさせることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 目をこすらない(角膜を傷つけることがあります)
- コンタクトレンズを外し、指示があるまで装用を控える
- 清潔な手で目を触る、タオルは自分のものを使う
- 画面を長時間見るときは20分ごとに遠くを20秒見るなど休憩を入れる
- 部屋を加湿し、十分な睡眠をとる
- 屋外では帽子やサングラスでまぶしさや花粉を防ぐ
- 異物が入ったときは、こすらずに洗眼する(薬品が入った場合はすぐ受診)
医療治療
原因に応じて、点眼薬や内服薬(抗菌薬、炎症をしずめる薬、アレルギーを抑える薬、涙を補う人工涙液など)、異物の除去や目の洗浄、眼圧を下げる治療などが行われます。具体的な薬の種類や使い方は医師・薬剤師の指示に従い、自己判断で量を増やしたり、途中でやめたりしないようにしてください。市販薬の長期の連用も避け、必ず相談しましょう。
手術が検討される場合
多くの目の痛みは手術を必要としませんが、緑内障、網膜の病気、涙の通り道の詰まり、白内障などが原因の場合は、状態に応じて手術が検討されることがあります。必要性は検査の結果をもとに医師が判断します。
この病気と共に生きる
痛みがある日は無理をせず、目の負担を減らすことが大切です。症状の変化をメモしておくと、受診のときに役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 画面を見る時間を区切り、こまめに休憩する
- コンタクトレンズは決められた使用期間とケアを守る
- まぶたの縁を清潔に保つ
- 花粉やほこりの多い日は対策をする
- 禁煙を考え、睡眠と食事を整える
食事と運動
特別な食事で目の痛みが治るわけではありませんが、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠は体全体の調子を整え、目の疲れを減らす助けになります。屋外で汗をかくときは、目に異物が入らないよう注意しましょう。
精神的健康と心の健康
痛みが続くと、集中できなかったり、不安になったりすることがあります。つらさを一人で抱え込まず、家族や友人、医療者に話してみてください。気分の落ち込みが続く場合は、医療機関や相談窓口に相談することが大切です。
予防
すべてを防ぐことはできませんが、コンタクトレンズの正しい管理、画面の長時間使用を避ける、加湿や睡眠で目を休める、花粉や異物から目を守るといった工夫で、リスクを下げられます。
検診プログラム
40歳以上では緑内障などの病気が自覚症状なく進むことがあるため、健康診断や眼科での定期的な検査が役立ちます。気になる症状があるときは、定期検査を待たずに受診してください。
合併症
治療しない場合
- 角膜の傷や感染が悪化して、視力に影響することがある
- 緑内障発作を放置すると、視野が欠けることがある
- ぶどう膜炎などの炎症が長引くと、見え方に影響することがある
- 痛みで目をこすり続けて、さらに傷つけてしまう
長期的な見通し
多くの目の痛みは、原因に合った治療とセルフケアで改善します。気になる症状を早めに相談することが、安心とよい経過につながります。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康に関する案内は国や地域によって異なります。このページは一般的な教育情報であり、お住まいの地域の指針、薬、診療と一致しない場合があります。心配な点はご自身の医師または医療提供者に相談し、地域の案内がある場合はそれに従ってください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
このトピックを名指しする指針はありません
このページには、このトピックそのものを名指しする健康ガイドラインや臨床の章は引用されていません。このページは一般的な教育と情報のみを目的としています。診断、治療計画、個人への医学的助言ではありません。ご自身の医師に確認し、その指示に従ってください。症状が重い、突然である、または心配な場合は速やかに受診し、緊急時は地域の緊急番号に電話してください。Ruqelo LLC は、この情報に基づく判断から生じる医学上または法律上の結果について責任を負いません。
最終更新: 2026年11月3日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.