edema on one side
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
むくみ(浮腫)とは、体の一部に余分な水分がたまって腫れている状態です。片方だけに起こるむくみは、その部分の血液の流れやリンパの流れに問題があることが多く、注意が必要です。特に、心臓や血管の病気が原因になることがあります。
重要な事実
- 片脚だけの急なむくみは、深部静脈血栓症(DVT)という血管に血の塊ができる病気の可能性があります。
- むくみは、体の中の水分バランスが崩れて組織に水がたまることで起こります。
- 早めに医師に相談することで、原因を調べ、適切な治療を受けることが大切です。
片方だけのむくみは比較的よく見られる症状で、特に足に起こりやすいです。深部静脈血栓症は年間10万人あたり約100人が発症すると言われています。
どの年齢でも起こりえますが、高齢者、肥満の方、長時間座ったり寝たきりになる機会が多い方、妊娠中の方、がん治療後の方に多く見られます。
症状
- 突然、片方の足や腕が腫れて、激しい痛みや赤みがある
- 腫れた部分が熱く感じる、または発熱がある
- 息苦しさや胸の痛みを伴う
- ⚠むくみが数時間から1日で急に悪化した
- ⚠腫れた部分に色の変化(紫色や赤色)がある
- ⚠腫れた部分の皮膚が破れそうに張っている
一般的な症状
- 片方の足や腕が腫れて、反対側より明らかに大きくなる
- 皮膚がつっぱって光って見える
- 足や腕が重だるく感じる、または痛む
- 腫れた部分を押すとへこみがしばらく残る(圧痕浮腫)
子供の症状
- 子どもでは片方のむくみはまれですが、感染症やケガの後に起こることがあります。
- 発熱や痛みを伴う場合は、早めに医師に相談しましょう。
高齢者の症状
- 高齢者では、心臓や血管の機能が低下しているため、むくみが起こりやすくなります。
- 片方だけのむくみは、深部静脈血栓症やリンパ浮腫の可能性があるため、注意が必要です。
- 動きにくさや痛みを伴うことが多いです。
原因
主な原因
- 深部静脈血栓症(DVT):脚や腕の深いところにある静脈に血の塊ができる病気です。
- 静脈瘤:静脈の弁がうまく働かず、血液が逆流してたまることが原因です。
- リンパ浮腫:リンパ管が傷ついたり詰まったりして、リンパ液がたまる状態です。
- 感染症:蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの感染症で、炎症によってむくみが起こります。
- 外傷:ケガや手術の後、片方だけむくむことがあります。
リスク要因
- 長時間の安静や寝たきり(例えば、長距離の移動や入院中)
- 肥満や運動不足
- 妊娠や産後
- がんやその治療(特にリンパ節の切除後)
- 心不全や腎臓病などの持病
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に片方だけが腫れて痛みが強い場合
- 腫れに加えて、息苦しさや胸の痛みがある場合
- 発熱や皮膚の赤みがある場合
定期受診を予約すべき場合:
- むくみが数日続く、または徐々に大きくなる場合
- むくみ以外に気になる症状(体重増加、疲れやすさなど)がある場合
- 片方のむくみが繰り返し起こる場合
診断
医師はまずあなたの症状や病歴を詳しく聞き、腫れた部分を観察・触診します。その後、片方だけのむくみの原因を調べるためにいくつかの検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 超音波(エコー)検査:血管の流れや血の塊の有無を調べます。痛みはなく、安全な検査です。
- 血液検査:D-ダイマーという血の塊ができるときに増える物質を測定します。
- MRIやCT検査:より詳しく血管やリンパ管の状態を見たい場合に行います。
- 静脈造影:造影剤を血管に入れてX線で撮影する検査で、必要に応じて行います。
診察で予想されること
検査は外来で行われることが多く、結果が出るまで数日かかる場合もあります。医師は結果をもとに原因を特定し、最適な治療方針を説明してくれます。診断がつくまでは、不安かもしれませんが、しっかりと医師に相談してください。
治療
治療はむくみの原因によって異なります。深部静脈血栓症が疑われる場合は、早急に治療を始める必要があります。原因に合わせた治療法を医師が提案します。
自宅でのセルフケア
- 腫れた部分を心臓よりも高く上げて休む(例:足なら枕を敷く)
- 適度に歩いたり、足首を動かすなど血流を促す軽い運動をする
- 弾性ストッキング(着圧ソックス)を医師の指示で使用する
- 長時間同じ姿勢を避け、こまめに体位を変える
- 体を締め付ける衣服や靴は避ける
医療治療
主な治療法には、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)や血栓を溶かす薬(血栓溶解薬)を使う方法があります。また、炎症を抑える薬や、体の余分な水分を尿として排出する薬(利尿薬)が使われることもあります。いずれも医師の処方のもとで使用します。圧迫療法として弾性ストッキングや包帯による圧迫も行われます。
手術が検討される場合
深部静脈血栓症で大きな血栓がある場合や、薬で十分に効果が出ない場合には、カテーテルを使って血栓を取り除く手術や、静脈内にフィルターを留置する手術(肺塞栓予防)が行われることがあります。
この病気と共に生きる
片方のむくみがあると、日常生活で不快感や不安を感じることがあります。しかし、原因に合わせた適切なケアを続けることで、症状をコントロールできます。
生活習慣のアドバイス
- こまめに足を上げて休む習慣をつける
- 適度な運動(ウォーキングやストレッチ)を毎日続ける
- 長距離の移動時はこまめに休憩し、足を動かす
- 弾性ストッキングを医師の指導通りに着用する
- 体重管理を心がける
食事と運動
塩分を控えた食事(1日7g未満を目安に)を心がけましょう。塩分を多くとると体が水分をため込みやすくなります。運動は血流を良くするために重要です。無理のない範囲で、毎日15~30分のウォーキングや水中歩行をおすすめします。
精神的健康と心の健康
慢性的なむくみや、原因がわからないまま症状が続くと、不安やストレスを感じることがあります。気になる症状があれば、一人で悩まずに医師や看護師に相談しましょう。必要に応じて、カウンセリングなども役立ちます。
予防
すべての片方のむくみを予防できるわけではありませんが、リスクを減らすことは可能です。特に深部静脈血栓症の予防には、長時間同じ姿勢を避け、こまめに体を動かすことが効果的です。
検診プログラム
心臓や血管の病気のリスクが高い方(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)は、定期的に健康診断を受け、医師の指導を守ることが予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 深部静脈血栓症が肺に飛んで肺塞栓症を起こすと、命に関わることがあります。
- 慢性的にむくみが続くと、皮膚が硬くなったり、色素沈着(皮膚の色が黒ずむ)が起こることがあります。
- 皮膚が弱くなり、感染症を起こしやすくなります。
- リンパ浮腫が進行すると、腕や脚の動きが制限されることがあります。
長期的な見通し
片方のむくみは、その原因により治療効果が異なりますが、多くの場合、適切な治療と生活習慣の改善で症状は良くなります。深部静脈血栓症では早期発見・早期治療が重要で、治療を受ければほとんどの方は回復します。あきらめずに、医師と一緒に治療を続けましょう。
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- 日本静脈学会 · 日本
- 一般社団法人 日本リンパ浮腫学会 · 日本
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月25日
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