edema with nausea
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
むくみ(浮腫〈ふしゅ〉)と吐き気が一緒に現れる症状について説明します。むくみは、体内の余分な水分が組織にたまって起こる腫れのことです。吐き気は気持ちが悪くなる感じです。心臓や血液の循環に問題があると、この二つの症状が同時に出ることがあります。特に心臓のポンプ機能が弱まると(心不全)、体に水分がたまりやすくなり、同時に胃腸の血流が悪くなって吐き気を感じることがあります。
重要な事実
- むくみと吐き気の両方が出るときは、心臓や循環器の病気が隠れている可能性があります。
- 心不全(心臓の働きが十分でない状態)が原因で起こることが多いです。
- 早めに医師の診察を受けることが大切です。自分で判断せず、医療機関に相談しましょう。
65歳以上の方では、心臓の病気に伴ってむくみを感じる方は少なくありません。吐き気も合わせて訴える方は増えてきますが、正確な頻度ははっきりしていません。
主に心臓や血圧の病気がある方、高齢者、腎臓や肝臓に問題がある方に多く見られます。また、妊娠中の方や特定の薬を使っている方にも起こることがあります。
症状
- 突然の激しい息切れや呼吸が苦しい
- 胸の痛みや圧迫感がある
- 意識がもうろうとする、または意識を失った
- 吐いたものに血が混じる、またはコーヒーのかすのようなものが出る
- ⚠むくみが急にひどくなり、動けなくなった
- ⚠吐き気が強くて水分もとれない
- ⚠尿の量が極端に減った
- ⚠38度以上の熱がある
一般的な症状
- 足やくるぶし、すねのむくみ(指で押すとへこむ)
- 手や顔のむくみ
- 吐き気がある、または実際に吐く
- 食欲が落ちる
- 疲れやすくなる
- 息切れ(特に横になるとき)
子供の症状
- 子どもの場合、むくみはまぶたや足に現れやすいです。
- 吐き気や機嫌が悪い、哺乳や食事を嫌がることもあります。
- 先天性の心臓病や腎臓病が原因のこともあるので注意が必要です。
高齢者の症状
- 高齢者では、むくみが長時間続きやすく、皮膚が弱くなり傷ができやすいです。
- 吐き気があっても「年のせい」と軽く考えがちですが、心不全のサインかもしれません。
- 急に症状が悪化するリスクが高いので、早めに相談してください。
原因
主な原因
- 心不全(心臓のポンプ機能が低下して血流が悪くなる)
- 腎臓病(尿として水分を排出できず、体内に水分がたまる)
- 肝硬変(肝臓の病気でアルブミンというタンパク質が減り、水分が漏れやすくなる)
- 静脈の血行不良(深部静脈血栓症など)
- 薬の副作用(血圧の薬やステロイド薬など)
- 甲状腺の病気(特に甲状腺機能低下症)
リスク要因
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症がある
- 以前に心臓発作や心臓の手術を受けた
- 長時間座りっぱなしや立ちっぱなしの生活
- 塩分(食塩)のとりすぎ
- 高齢である
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息切れが急に悪化した
- 胸の痛みや圧迫感がある
- 吐き気がひどくて何も食べられない
- 尿が出ない、または極端に少ない
定期受診を予約すべき場合:
- 足や手のむくみが数日続く
- 吐き気が続くが重症ではない
- 体重が急に増えた(むくみによる水分貯留)
- 朝より夕方にむくみが悪くなる
診断
医師はまず、あなたの症状や病歴、身体の状態を詳しく聞き、診察をします。むくみの場所や程度、吐き気のタイミングなどを調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(心臓や腎臓、肝臓の機能を調べる)
- 尿検査(たんぱく尿や腎機能の確認)
- 心電図(心臓の電気的な活動を記録)
- 胸部X線写真(心臓の大きさや肺に水がたまっていないか確認)
- 心臓超音波検査(心臓の働きや弁の状態を詳しく見る)
- 必要に応じて腹部超音波検査やCT検査
診察で予想されること
診察では、むくみの程度を評価するため、体重測定や足の周囲を測ることもあります。検査結果をもとに原因を特定し、適切な治療方針を決めます。結果が出るまでに数日かかることもありますが、医師が説明してくれます。
治療
むくみと吐き気の治療は、原因となっている病気を治すことが基本です。心不全や腎臓病などが原因なら、その病気の治療を行います。症状を和らげる方法も併せて行います。
自宅でのセルフケア
- 塩分(食塩)を控える(1日6g未満が目安、医師の指示に従う)
- 水分のとりすぎに注意する(医師から指示された量を守る)
- むくんだ足を高くして休む(心臓より上にあげると良い)
- 弾性ストッキングを医師の指示で使う
- 長時間同じ姿勢を避け、ときどき足を動かす
- 吐き気があるときは、少量ずつ食事をする
医療治療
医師は原因に応じて、体内の余分な水分を減らす薬(利尿薬〈りにょうやく〉)や、心臓の働きを助ける薬、血圧を調整する薬などを処方することがあります。薬は必ず医師の指示通りに使い、自己判断で中止しないでください。
手術が検討される場合
心臓の弁の病気や冠状動脈の狭窄などが原因で、手術やカテーテル治療が必要になることもあります。医師とよく相談して決めます。
この病気と共に生きる
むくみや吐き気があると日常生活がつらくなることがあります。体重を毎日同じ時間に測り、急な増加がないかチェックしましょう。吐き気があるときは無理せず休み、食事は消化の良いものを少量ずつとるようにします。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを心がける
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためすぎない
- 喫煙は避ける
- アルコールは医師と相談して制限する
食事と運動
食事は塩分を控え、野菜や果物、魚などをバランスよくとりましょう。むくみがあるときは水分の調整が必要なので、医師や管理栄養士のアドバイスを聞いてください。運動は医師に相談して、無理のない範囲で行うことが大切です。ウォーキングなどの軽い運動が勧められることが多いです。
精神的健康と心の健康
慢性的な症状は気分を落ち込ませることがあります。吐き気や見た目の変化で外出が億劫になることもあるでしょう。そうした気持ちは自然なことです。一人で抱え込まず、家族や医療者に相談してください。必要に応じて心のケアの専門家の助けも受けられます。
予防
完全に予防することは難しいですが、原因となる病気のリスクを減らすことができます。バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、節酒、ストレス管理が大切です。高血圧や糖尿病がある方は、治療をきちんと続けることで心臓や腎臓の負担を減らせます。
ワクチン
省略
検診プログラム
定期的な健康診断を受けて、血圧や血液検査、尿検査などで早期に異常を見つけることが重要です。心臓や腎臓の病気のリスクが高い方は、医師と相談して定期的な検査を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- 心不全の悪化(肺に水がたまる肺水腫で呼吸困難に)
- 腎不全(腎臓の機能がさらに低下)
- 静脈血栓症(むくんだ部分に血の塊ができる)
- 栄養不良(吐き気が続いて食事がとれない)
- 皮膚のただれや感染(むくみが長引いて皮膚が弱る)
長期的な見通し
原因や重症度によって経過は異なりますが、早期に診断して適切な治療を受ければ、多くの場合症状は改善します。心不全など慢性的な病気でも、治療を続けることで日常生活を快適に過ごせる方がたくさんいらっしゃいます。希望を持って、医療者と一緒に管理を続けましょう。
サポートを探す
地域の団体
- かかりつけ医・地域の医院 · 日本全国
- 循環器病の診療連携拠点病院(厚生労働省指定) · 各都道府県
相談窓口
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月25日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。