勃起時の片側のかたさ・弯曲(ペイロニー病)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
勃起したときに、陰茎の片側だけが硬くなかったり、片側に曲がってしまったりする状態です。この多くは、陰茎の中に硬いしこり(プラーク)ができる「ペイロニー病」という病気が原因となります。しこりができると、勃起したときにその部分が伸びず、曲がりや痛みを生じることがあります。
重要な事実
- 勃起時の弯曲や片側のかたさの多くは、陰茎の内部にできる線維性のしこり(プラーク)によるものです。
- 症状には個人差があり、痛みを伴わない場合もあれば、日常生活や性生活に影響が出る場合もあります。
- 治療は保存的なものから手術まで重いくらいの選択肢があります。まずは泌尿器科で相談が大切です。
- 自然に症状が落ち着いたり良くなったりすることもあります。
正確な頻度はまだ十分にわかっていませんが、男性100人に1人程度と推定され、実際にはもう少し多いとも考えられています。
主に40〜60代の男性に多く見られますが、10代〜20代の若い男性にも起こることがあります。糖尿病患者さんや喫煙者にやや多いという報告もあります。
症状
- 突然の激しい痛みを伴う陰茎の腫れや内出血(陰茎骨折の可能性)
- 勃起が4時間以上続き、痛みを伴う(持続勃起症の可能性)
- 性交や外傷の後に、陰茎が変形し激しい痛みがある
- ⚠陰茎の発赤・腫れが急速に広がる
- ⚠発熱を伴う
- ⚠排尿ができない、または排尿時に強い痛みがある
- ⚠陰茎からの膿や異常な分泌物がある
一般的な症状
- 勃起時の陰茎の弯曲(曲がっている)
- 勃起したとき、片側だけ硬くない
- 勃起時や性交時の痛み
- 陰茎のしこり(自分で触ってわかることもある)
- 性交の際の挿入が難しい
- 陰茎の長さが短くなったように感じる
子供の症状
- 小児では通常まれですが、先天的な陰茎弯曲や外傷による場合があります。
- 勃起時に痛みや強い曲がりがある場合は、早めに小児泌尿器科を受診しましょう。
高齢者の症状
- 加齢とともに血管や組織の変化が進み、症状が表れやすくなります。
- 前立腺手術後や他の持病の影響で現れることもあります。
- 高齢者でも治療可能ですが、全身の状態に合わせて医師が検討します。
原因
主な原因
- ペイロニー病(陰茎の内部で炎症が起こり、硬い線維性プラークができる)
- 性交中や外傷による陰茎の折れ(陰茎骨折)
- 尿道カテーテルや手術操作が原因となることもある
- 自己免疫や遺伝的な要素が関与する場合がある
- 原因がはっきりしないことも多い
リスク要因
- 年齢(40〜60代)
- 高血圧や脂質異常症
- 過度の飲酒
- 陰茎の外傷歴
- 家族歴(親や兄弟に同様の症状がある)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状(突然の激痛、腫れ、持続勃起など)がある場合はすぐに救急車(119)を呼んでください
- 陰茎の曲がりが急に進み、強い痛みがある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 勃起時の曲がりやしこりが気になる
- 性交のときに痛みや不便を感じる
- 片側だけ硬くならないことが続く
- ED治療薬を使っても十分な勃起が得られない
診断
泌尿器科で問診を行い、陰茎を触ってしこりや硬さの具合を確認します。必要に応じて画像検査でプラークの大きさや血流などを詳しく調べます。
行われる可能性のある検査
- 問診と視診、触診
- 陰茎超音波検査(プラークや血流の確認)
- 血液検査(基礎疾患のチェック)
- 必要に応じてX線、CT、MRIなどの画像検査
診察で予想されること
初診で多くの情報が得られます。検査をして診断がつけば、症状の程度やあなたの希望に合わせて治療方針を一緒に考えてくれるでしょう。
治療
治療は症状の程度や経過によって異なります。軽症では自然に改善することもあり、経過を観察するだけの場合もあります。症状がつらい場合や進んでいる場合は、薬物療法や注射、手術などの選択肢があります。どの治療を受けるかは、医師と十分に話し合って決めることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 禁煙・節酒を心がける
- ストレスをためない
- 日記をつけて症状の変化を記録する
- 性交時は無理な体位を避ける
- パートナーと話し合い、協力を得る
医療治療
内服薬、局所注射、体外衝撃波療法などの治療法があります。薬の種類や量、注射の内容は医師があなたの状態に合わせて選択します。副作用や効果についても事前に説明が行われます。
手術が検討される場合
曲がりが強く性交が困難な場合や、他の治療で充分な効果が得られない場合に、手術が検討されます。手術は症状が安定してから(通常は発症から6〜12か月以上経過してから)行われます。
この病気と共に生きる
毎日の記録をつけて、症状の変化を観察しましょう。痛みが強いときは無理をせず、医師に相談してください。性生活についても、できる範囲でパートナーと話し合いながら進めると安心です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活習慣を心がける
- 適度な有酸素運動(ウォーキングなど)
- 禁煙・節酒
- 睡眠をしっかりとる
- ストレスを解消する方法を見つける
食事と運動
野菜や果物、魚を中心としたバランスのよい食事をとりましょう。適度な飲酒は気分のリフレッシュになりますが、過剰は避けます。毎日20〜30分のウォーキングを続けることで血流が改善し、症状の安定に役立つことがあります。
精神的健康と心の健康
見た目の変化や性生活の悩みは、気分の落ち込みや不安につながることがあります。ひとりで抱え込まず、パートナーや医療者に気持ちを伝えましょう。必要に応じて、精神科や心療内科のサポートを受けることも勧められます。
予防
ペイロニー病を完全に予防する方法は確立されていません。しかし、禁煙や健康的な食事、運動など血管の健康を保つことが、リスクを下げる可能性があります。日頃から陰茎への強い衝撃を避けることも大切です。
ワクチン
この病気に特異的なワクチンはありません。
検診プログラム
特別な定期検診はありませんが、勃起機能の変化やしこりなど気になる症状がある場合は、早めに泌尿器科で相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 陰茎の曲がりが徐々に強くなり、性交が難しくなることがある
- 勃起不全(ED)を併発することがある
- 陰茎の長さが短くなる、または形が変わることがある
- 精神的なストレスや自信の低下につながることがある
長期的な見通し
多くの場合、発症から数か月〜1年で急性期の痛みは落ち着き、曲がりも安定してきます。治療により、性生活の満足度を改善できる可能性は十分にあります。希望を持って専門医に相談することが大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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