長く続く便秘(慢性便秘)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
長く続く便秘(慢性便秘)とは、排便の回数が減ったり、便が硬くて出しにくい状態が数週間以上続くことを指します。健康な人でも一時的に起こることがありますが、長引く場合は体のサインと考えましょう。
重要な事実
- 多くの人が一度は経験する一般的な症状です
- 生活習慣(食事、運動、水分)が大きく影響します
- 適切に対処すれば改善できることがほとんどです
とても一般的で、特に女性や高齢者に多く見られます。日本人の約2〜3割が便秘に悩んでいるとの報告もあります(厚生労働省の国民健康調査より)。
子どもから高齢者まで誰にでも起こりえますが、特に女性、高齢者、妊娠中の方、そして食事や運動の習慣が偏っている方に多いとされています。
症状
- 急に激しい腹痛が続く
- 嘔吐(おうと)がある
- まったく排便ができず、お腹がはって痛い(腸閉塞の可能性)
- ⚠便に血が混じる
- ⚠お腹の張りが強く、痛みが続く
- ⚠原因不明の体重減少がある
- ⚠便秘と下痢を繰り返す
一般的な症状
- 排便が週に3回未満
- 便が硬く、コロコロした形
- 排便時に強くいきまないと出せない
- 排便後も残った感じ(残便感)がある
- お腹が張る、痛む
子供の症状
- お腹が張って痛がる
- 排便時に泣いたり嫌がる
- 便を我慢するような仕草(つま先立ちなど)
- 便が硬く、排便時に血がつくことも
高齢者の症状
- 食欲が落ちる
- お腹の不快感が続く
- 便秘薬を長期間使っている
- 他の病気や薬の影響で便秘が悪化することもある
原因
主な原因
- 食事の食物繊維が不足している
- 水分をあまり摂らない
- 運動不足
- 排便を我慢する習慣
- 薬の副作用(一部の痛み止め、抗うつ薬など)
- ストレスや生活リズムの乱れ
リスク要因
- 高齢(腸の動きが弱まりやすい)
- 女性(ホルモンの影響など)
- 極端な食事制限(ダイエットなど)
- 甲状腺機能低下症などの病気
- 長時間の座位(デスクワーク)
- 便意を無視する習慣
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合
- 血便が見られた場合
- 激しい腹痛を伴う場合
定期受診を予約すべき場合:
- 便秘が3週間以上続く
- 生活習慣を改善しても良くならない
- 便秘薬をずっと使用している
- お腹の張りや痛みが気になる
診断
医師はまず問診であなたの排便の様子や生活習慣を詳しく聞きます。必要に応じて身体診察(お腹を触るなど)を行い、検査を追加することもあります。
行われる可能性のある検査
- 腹部X線(レントゲン)検査:便のたまり具合を確認
- 血液検査:貧血や甲状腺の病気がないか調べる
- 大腸内視鏡(大腸カメラ)検査:大腸の形や病気を調べる
診察で予想されること
問診では排便の回数や便の硬さ、生活習慣(食事、運動、ストレス)について尋ねられます。いきみの程度や使用している薬も伝えましょう。医師はあなたに合ったアドバイスや治療を提案します。
治療
慢性便秘の治療は、まず生活習慣の改善が基本です。それでも改善しない場合、医師と相談しながら薬などの治療を検討します。
自宅でのセルフケア
- 水分を1日1.5〜2リットル程度こまめに摂る
- 食物繊維の多い食品(野菜、果物、豆類、全粒穀物)を意識して食べる
- 適度な運動(ウォーキングやストレッチなど)を毎日続ける
- 便意を感じたら我慢せずトイレに行く
- 朝食後など決まった時間にトイレに行く習慣をつける
医療治療
医師は必要に応じて、便を柔らかくする薬や腸の動きを促す薬を処方することがあります。市販の便秘薬を長期間使い続けるのは避け、必ず医師の指導を受けてください。
手術が検討される場合
非常にまれですが、他の治療で効果がなく、腸の一部が異常に広がる「巨大結腸症」などの重い症状がある場合、手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
便秘があっても、日常生活の中で対策を続けることで症状を和らげられます。焦らず、自分のペースで取り組みましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間にトイレに行く習慣(朝食後など)
- リラックスする時間を確保し、ストレスをためない
- 長時間座りっぱなしを避け、こまめに体を動かす
- お腹を温める(腹巻きや湯たんぽなど)
食事と運動
食事は食物繊維を増やす(野菜、果物、海藻、きのこ、全粒穀物)とともに、水分をしっかり摂りましょう。運動はウォーキングや軽いジョギング、お腹のマッサージ(時計回りに優しく)も効果的です。
精神的健康と心の健康
便秘が続くと「また出ないのでは」という不安やストレスを感じることがあります。そうした気持ちは症状を悪化させることもあるので、自分に合った対処法を見つけ、必要なら医師やカウンセラーに相談してください。
予防
多くの場合、バランスの良い食事、十分な水分、適度な運動、規則正しい排便習慣を続けることで予防できます。ストレス管理も大切です。
合併症
治療しない場合
- 痔(じ)や裂肛(れっこう)ができやすくなる
- 腸の一部が広がる巨大結腸症のリスク
- まれに腸閉塞(便で腸が詰まる)を起こすことも
長期的な見通し
適切な対処で多くの場合、症状は良くなります。長く続く場合でも、医師と協力して管理すれば、日常生活の質を保つことができます。希望を持って取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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