男性不妊:一進一退することはありますか?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
男性不妊とは、男性側に原因があって妊娠しにくい状態をいいます。「一進一退する」と表現されるように、精子の数や運動率が検査のたびに変わることがあります。これは、体調や生活習慣、一時的な病気などで精子の状態が影響を受けるためです。原因の中には治療や生活改善で元に戻るものもあります。
重要な事実
- 精子の状態は1回の検査で変動するため、必要に応じて複数回の検査が行われます。
- 男性不妊の原因は、精子の数や形、運動率、ホルモン、遺伝子、感染症など多岐にわたります。
- 一時的に不妊になる原因には、ストレス・発熱・薬・過度なアルコールなどがあり、改善も期待できます。
不妊で悩むカップルのうち、男性側にも何らかの原因が関係していることは珍しくありません。一進一退するタイプも、その原因が特定できれば多くの場合フォローできます。
生殖可能年齢の男性であれば誰でも、一過性の不調から一時的に不妊になり得ます。また、子どもの頃の性器の病気やケガが後から関係することもあります。
症状
- 突然の強い睾丸の痛み
- 睾丸の急な腫れや変色
- 下半身や腹部の激しい痛みを伴う場合
- ⚠発熱を伴う陰部の痛みや腫れ
- ⚠排尿時や射精時の強い痛み
- ⚠性器からの膿や異常な出血(まれ)
一般的な症状
- 通常、自覚症状がないことが多いです。
- 性交や射精のときに違和感があることがあります。
- 睾丸(精巣)の痛みや腫れ、重だるさを感じることがあります。
原因
主な原因
- 精索静脈瘤(静脈の血流の逆流で睾丸が鬱血する状態)
- ホルモンの一時的な乱れ
- 感染症(おたふくかぜの後の精巣炎など)
- 薬の影響(一部の抗菌薬・降圧薬・抗うつ薬など)
- ストレスや寝不足、過度の飲酒・喫煙
- 長時間の入浴や締め付けの強い下着などによる熱のこもり
リスク要因
- 年齢(特に45歳以降)
- 喫煙や飲酒
- 高温環境での仕事
- 糖尿病やホルモン疾患などの慢性疾患
- 放射線や化学物質への曝露
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発熱と陰部の痛みがある場合は、当日中に泌尿器科を受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 避妊せずに1年以上過ごしても妊娠しない場合
- 性機能に気になることがある場合
- 子どもの頃に停留精巣や性器の病気を指摘されたことがある場合
診断
問診、身体診察、精液検査、血液検査、エコー検査などで総合的に判断します。精液検査は1回の結果で判断せず、2〜3か月間をあけて複数回行うことがよくあります。
行われる可能性のある検査
- 精液検査(精子の数、運動率、形を調べる)
- 血液検査(ホルモン値や感染症の有無)
- 陰部エコー(精索静脈瘤や精巣の状態を確認)
- 場合によっては遺伝子検査
診察で予想されること
まずは泌尿器科または男性不妊外来で相談します。検査の結果に波がある場合も、原因を特定すれば適切なアドバイスをもらえます。検査自体に強い痛みはありません。
治療
治療は原因に合わせて行います。一過性の要因が原因なら生活習慣の見直しや体調管理で改善が期待できます。明確な病気やホルモン異常があれば、その治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 陰茎・精巣を高温にさらさない(長時間の熱い湯船を避ける、ノートパソコンを膝に置かないなど)
- 適度な運動と睡眠、ストレスをためない
- 禁煙と節酒を心がける
- カフェインの過剰摂取を控える
- サプリメントは医師や薬剤師に相談してから
医療治療
医療機関では、ホルモン療法、感染症の治療、精子の回収や人工授精・体外受精など、状況に応じた選択肢が説明されます。必ず医師と相談し、自分たちに合う方法を選びましょう。市販のサプリメントや自己判断の薬は使わないでください。
手術が検討される場合
精索静脈瘤が原因の場合は、手術(精索静脈瘤手術)が検討されることがあります。また、精子の通り道がふさがっている場合も手術を行うことがあります。手術が必ず必要とは限りません。
この病気と共に生きる
不妊治療は心身に負担がかかることがあります。パートナーと話し合いながら、自分の体調の変化や気持ちを記録しておくと、医師との相談がスムーズになります。無理をしすぎないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠を十分にとる
- 適度に運動する(過度なトレーニングは逆効果になることも)
- 趣味やリラックス方法を持つ
- 禁煙・節酒を続ける
- パートナーとの時間を大切にする
食事と運動
偏りのない食事を意識しましょう。特に亜鉛(牡蠣、肉類、大豆製品)や葉酸(緑黄色野菜)、抗酸化物質(果物)を含む食品を無理のない範囲で取り入れるとよいでしょう。運動はウォーキングなどの軽い有酸素運動がすすめられます。
精神的健康と心の健康
不妊は検査や治療が繰り返され、精神的なストレスや自己否定感を感じることもあります。「自分のせいでは?」と思い詰めず、気持ちを話せる人を見つけることが大切です。必要であれば心理カウンセリングや精神保健の専門家にも相談してください。
予防
すべての男性不妊を予防できるわけではありませんが、健康的な生活習慣は精子の状態を良好に保つのに役立つと考えられています。感染症や熱中症などの予防も大切です。
合併症
治療しない場合
- 妊娠の機会を逃してしまうことがあります
- 原因となる病気(感染症や腫瘍など)に気づかないまま進行する可能性があります
- カップルの関係にストレスがかかることがあります
長期的な見通し
一進一退する男性不妊は、原因を取り除けば改善する可能性があります。仮に自然妊娠が難しくても、人工授精や体外受精など、家族を築くための方法は複数あります。一人で悩まず、専門医と一緒に道を探していきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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