横になると悪化する乾癬(かんせん)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
乾癬は、皮膚に赤い発疹や銀白色のうろこ状のかさぶた(鱗屑)ができる慢性的な皮膚の病気です。横になると症状が悪化する場合、皮膚が布団やベッドに触れる刺激、圧迫、夜間のかゆみへの気づきなどが関係していることがあります。
重要な事実
- 乾癬は人にうつる感染症ではありません。
- 免疫の働きや遺伝的な要素が関係しており、皮膚の生まれ変わりが通常より速くなることが原因と考えられています。
- 適切な治療と生活の工夫で、症状をうまくコントロールすることが可能です。
乾癬は決して珍しい病気ではなく、日本にも多くの患者さんがいると言われています。年齢を問わず見られますが、発症しやすい年代があります。
どの年齢でも発症する可能性がありますが、特に20代から30代と50代から60代の男性にやや多いとされています。女性にも見られます。
症状
- 突然の呼吸困難
- 顔や唇の腫れ
- 全身の皮膚が急に赤くなる
- 高熱が出る
- ⚠症状が急に広範囲に広がる
- ⚠強い痛みを伴う
- ⚠関節が腫れて動かせない
- ⚠発熱がある
一般的な症状
- 皮膚の赤い発疹と、銀白色のうろこ状のかさぶた
- かゆみ、乾燥、ひび割れ
- 横になったとき、背中や腰、お尻など圧迫される部分の症状が目立ちやすい
- 夜間、かゆみで目が覚めることがある
子供の症状
- 子供にも乾癬は見られますが、横になると悪化する場合は、アトピー性皮膚炎などほかの皮膚の病気との区別が必要です。
- かゆみが強く、夜なかなか眠れないこともあります。
高齢者の症状
- 高齢者では皮膚が薄くなっているため、横になったときの圧迫や摩擦の影響を受けやすくなります。
- 関節の痛みや腫れを伴うこともあるため、注意が必要です。
原因
主な原因
- 免疫システムの異常により、皮膚の新陳代謝が速くなりすぎて、皮膚細胞が異常に積み重なることで発症すると考えられています。
- 横になることで悪化する場合、皮膚への圧迫や摩擦がきっかけとなることがあります(ケブネル現象)。
リスク要因
- 家族に乾癬の人がいる
- ストレスを多く感じる
- 喫煙や過度の飲酒
- のどなどへの感染症
- 特定の薬剤の使用
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 症状が急激に広がる
- 全身が赤くなる
- 強い痛みや発熱を伴う
定期受診を予約すべき場合:
- 皮膚の症状が気になり始めたら、早めに皮膚科を受診しましょう。
- 自己判断で放置せず、医師の診断を受けることが大切です。
診断
皮膚科の医師が、皮膚の見た目や症状の経過、家族歴などを確認して診断します。必要に応じて、皮膚の一部を採取して顕微鏡で調べる皮膚生検を行うことがあります。
行われる可能性のある検査
- 視診と触診
- 問診(いつから、どんなときに出るかなど)
- 皮膚生検(必要な場合)
診察で予想されること
診察では、横になると症状がどのように変わるかを具体的に伝えると、診断の参考になります。診断後は、症状の程度に合わせた治療方針について医師から説明があります。
治療
乾癬の治療は、皮膚の炎症を抑え、症状をコントロールすることを目的とします。症状の程度や場所によって、塗り薬、光線療法、内服薬などが組み合わせて使われます。治療は長期間にわたることがありますが、医師と一緒に自分に合った方法を見つけることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 皮膚を清潔に保ち、しっかり保湿する
- 刺激の少ない下着や寝具を選ぶ
- かきすぎないように、爪を短く切る
- 入浴後はすみやかに保湿剤を塗る
- ストレスをためないようにする
医療治療
治療法には、ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬などの塗り薬、紫外線を使う光線療法、免疫の働きを調整する内服薬や注射薬などがあります。また、新しいタイプの薬として生物学的製剤が使われることもあります。どの薬も医師の指導のもとで使用するもので、自己判断での使用はせず、必ず医師や薬剤師に相談してください。
この病気と共に生きる
乾癬は、うまく付き合いながらコントロールしていく病気です。毎日の生活の中で、自分の症状の変化に気づき、悪化のきっかけを避けることが大切です。横になると悪化する場合は、寝る前に保湿をしたり、肌をこすらないようにしたり、寝具を見直すことも役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとる
- 禁煙し、過度の飲酒を避ける
- ストレスを減らす工夫をする
- 皮膚を圧迫しないように、寝るときの姿勢を工夫する
食事と運動
バランスの良い食事と適度な運動は、免疫力を整え、症状の安定に役立つ可能性があります。特に、魚や野菜を中心とした食事が良いとされていますが、極端な食事制限はせず、医師や栄養士に相談しながら取り入れましょう。
精神的健康と心の健康
皮膚の症状が目立つと、見た目を気にして精神的な負担を感じることがあります。また、かゆみや痛みで睡眠が妨げられると、気分が落ち込みやすくなることもあります。そうした気持ちは自然なものです。一人で悩まず、医師や家族、友人に話すことが大切です。必要に応じて、心のケアの専門家に相談することもできます。
予防
乾癬そのものを完全に予防する方法はまだ確立されていません。しかし、悪化のきっかけを避け、皮膚をいたわることで、症状の増悪を防ぐことは可能です。横になると悪化する場合は、寝具の素材を見直したり、寝るときの姿勢を工夫したりすることが予防に役立つことがあります。
合併症
治療しない場合
- 症状が広範囲に広がる
- 関節の痛みや腫れ(乾癬性関節炎)を合併することがある
- 皮膚に細菌感染などの合併症を起こすリスクが高まる
- かゆみや見た目によるストレスで生活の質が低下することがある
長期的な見通し
乾癬は、完全に治るのは難しいかもしれませんが、適切な治療を続けることで、症状を長期間抑え、普段の生活を送ることが可能です。治療法も年々進歩しています。希望を持って、医師と一緒に治療を続けていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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