精巣(睾丸)の痛み+吐き気:急を要するサイン?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
精巣(こうがん)は、男性の陰のう(いんのう)の中にある器官です。ここに痛みやはれがあり、同時に吐き気や気分が悪くなる場合は、精巣捻転(精巣がねじれること)など、すぐに処置が必要な病気の可能性があります。この症状は「救急の合図」とも言えます。
重要な事実
- 突然の強い痛みと吐き気は、精巣捻転の可能性が高いです。早い処置で精巣を守れることがあります。
- 吐き気は、痛みに対する体の反応であることが多いです。
- たとえ痛みが落ち着いても、放置せず必ず医療機関を受診してください。
頻度は高くありませんが、精巣捻転は10代を中心に若い男性に起こる重要な救急疾患です。痛みと吐き気が同時にある場合は珍しいことではなく、緊急度の高いサインです。
思春期の男の子から若い男性に多く見られますが、どの年齢でも起こる可能性があります。新生児や高齢者でも発症することがあります。
症状
- 突然の激しい痛みが片方の精巣に現れた
- 痛みとともに吐き気や嘔吐が続く
- めまいや気を失いそうになる
- 精巣の位置が異常に高く上がった感じがする
- ⚠痛みが数時間続いている
- ⚠陰のうがはれて赤くなっている
- ⚠発熱がある
- ⚠精巣にしこりを感じる
- ⚠外傷(けが)の後に痛みが続く
一般的な症状
- 片方の精巣(睾丸)に突然の強い痛み
- 陰のう(タマ袋)の赤みやはれ
- 吐き気や嘔吐
- 下腹部や腰の痛み
- 発熱や悪寒
子供の症状
- 泣き続ける、ぐずる
- 歩きたがらない、痛がる
- 吐き気を訴える
- おなかが痛いと言う
高齢者の症状
- 痛みがゆっくり始まることがある
- 頻尿や排尿時の痛みを伴う
- 発熱や陰のうの違和感
- 吐き気は少ないが、だるさを感じる
原因
主な原因
- 精巣捻転(精巣がねじれて血流が止まる)
- 精巣上体炎(精巣の裏にある管の炎症)
- 精巣炎(精巣そのものの炎症)
- 鼠径ヘルニア(脱腸)
- 尿路結石(腎臓や尿管の石)
- 精巣腫瘍(まれだが重い病気)
- 打撲などの外傷
リスク要因
- 10代~20代の年齢
- 激しい運動や外傷
- 精巣捻転の家族歴
- 尿路感染症や性感染症
- 尿道カテーテルなどの医療処置
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の強い痛み、吐き気がある場合は、すぐに救急車(119)を呼ぶか、緊急で受診してください。
- 痛みが数時間続く、または悪化する場合は、当日中に泌尿器科を受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 軽度の痛みが続く
- 陰のうにしこりやはれがある
- 排尿時におしっこが出にくい、痛い
診断
医師は、問診(症状や経過の聞き取り)と触診(さわって調べる)を行います。必要に応じて、超音波検査(エコー)で精巣への血流を確認します。
行われる可能性のある検査
- 問診と診察
- 超音波検査(エコー)
- 血液検査
- 必要に応じてCTなどの画像検査
診察で予想されること
精巣捻転が疑われる場合は、診察や検査を急ぎます。多くの場合、超音波検査は痛みを伴わず、短時間で終わります。結果が出るまでに症状が強くなったら、すぐに知らせてください。
治療
治療は原因によって異なります。精巣捻転の場合は、なるべく早く手術で精巣をもとの位置に戻して血流を回復させます。炎症が原因なら、原因菌に合わせた薬での治療を行います。精巣腫瘍の場合は、腫瘍の性質に応じた治療を専門医と相談しながら進めます。
自宅でのセルフケア
- 安静にして横になる
- 陰のうをサポートする下着をはく
- 痛みが軽い場合は、タオルで包んだ氷のうで冷やす(凍傷に注意)
- お風呂や熱い湯での入浴は避ける
- 市販の鎮痛薬に頼らず、医師の指示を仰ぐ
医療治療
炎症や感染症に対しては、医師が抗生物質や炎症を抑える薬を処方します。痛みが強い場合は、痛み止めも使用します。どの薬も、医師の指示に従って服用してください。
手術が検討される場合
精巣捻転と診断された場合、緊急手術が必要です。発症からなるべく早く(おおよそ6時間以内に)血流を回復させると、精巣を温存できる可能性が高まります。鼠径ヘルニアや精巣腫瘍でも、手術が治療の中心となることがあります。
この病気と共に生きる
治療後は、医師の指示に従って安静と通院を守りましょう。痛みやはれが引くまでは、激しい運動や重い物を持つ作業は避けてください。陰のうの異常(痛み・しこり・はれ)を感じたら、すぐに受診してください。
生活習慣のアドバイス
- 毎日のシャワーで陰部を清潔に保つ
- 下着は通気性の良いものにする
- 性感染症の予防にはコンドームを使用する
- 喫煙は血流に悪影響を与えるため禁煙を検討する
食事と運動
手術後は、主治医の許可が出るまで激しい運動は控えましょう。回復後は、ウォーキングなどの軽い運動から始めると良いでしょう。バランスの良い食事と充分な睡眠で免疫力を保つことも大切です。
精神的健康と心の健康
精巣の病気は、男性としての体や機能に関する問題であるため、不安や恥ずかしさを感じる方も少なくありません。その気持ちは自然なものです。パートナーや医療者に話すことで、気持ちが楽になることもあります。
予防
精巣捻転は予防が難しいとされています。ただし、痛みや違和感を感じたらすぐに受診することで、重大な結果を防げます。日頃から自分の陰のうの状態を知っておくことも役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 精巣捻転:血流が止まり続けると精巣が壊死(組織が死ぬ)し、失う可能性がある
- 炎症の放置:隣接する臓器に感染が広がる
- 精巣腫瘍:放置すると転移する可能性がある
- 慢性的な痛みや不妊のリスク
長期的な見通し
精巣捻転は、発症から早く処置すれば精巣を温存できる可能性が高いです。炎症や感染症も適切な治療で改善します。精巣腫瘍も早期発見・治療で多くの場合、良い経過が期待できます。あきらめずに、早めの受診が何より大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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