varicose veins with fatigue
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の静脈の弁がうまく働かなくなることで、血液が逆流して静脈が膨らみ、蛇のように曲がって見える病気です。疲労感(ひろうかん)は、血液が足にたまって重くだるくなるために生じます。
重要な事実
- 静脈瘤は非常によく見られる病気で、特に女性に多いです。
- 加齢や妊娠、立ち仕事などが主な原因です。
- 適切なケアで症状を軽減でき、多くの人が快適に暮らせます。
はい、非常に一般的な病気です。日本人の約10〜30%が静脈瘤を持っていると言われています。特に60歳以上の女性では約半数に見られます。
静脈瘤は誰にでも起こり得ますが、特に40歳以上の女性、妊娠中の方、長時間立ち仕事をする方、肥満の方、家族に静脈瘤の方がいる方に多く見られます。
症状
- 足が急に赤く腫れて熱を持ち、強い痛みがある(深部静脈血栓症の可能性)
- 静脈瘤から大量の出血が止まらない
- 突然の息切れや胸の痛み(肺塞栓症の可能性)
- ⚠足の皮膚が破れて潰瘍(かいよう)ができた
- ⚠静脈瘤の部分が硬くて痛い(血栓性静脈炎の可能性)
- ⚠足の痛みや腫れが急に悪化した
一般的な症状
- 足の静脈が膨らんで青く浮き出て見える
- 足のだるさや重さ、疲れやすい(特に夕方や長時間立った後)
- 足のむくみ(特に足首やふくらはぎ)
- 足がつる(こむら返り)
- かゆみやほてりを感じる
子供の症状
- 小児では稀ですが、先天性の血管奇形などで見られることがあります
- 足の腫れや痛み、見た目の異常に気づいたら医師に相談しましょう
高齢者の症状
- 高齢者では皮膚が薄くなるため血管が目立ちやすい
- 足のむくみや潰瘍(かいよう)ができやすくなる
- 転倒のリスクが高まるため、症状が強い場合は早めに受診を
原因
主な原因
- 静脈の中にある弁(血液の逆流を防ぐ)が弱くなったり壊れたりする
- 重力の影響で長時間立っていると血液が足にたまりやすくなる
リスク要因
- 年齢(年をとるほどリスクが高まる)
- 妊娠(ホルモンや子宮の圧迫で静脈が広がる)
- 肥満(体重が静脈に負担をかける)
- 長時間の立ち仕事や座り仕事
- 家族に静脈瘤の人がいる(遺伝)
- 女性ホルモンの影響(女性に多い)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 足が急に腫れて痛みが強い場合
- 静脈瘤から出血が止まらない場合
- 皮膚に大きな潰瘍(かいよう)ができた場合
定期受診を予約すべき場合:
- 足のだるさや疲れが続く
- 静脈瘤がだんだん大きくなっている
- 見た目が気になる、痛みやかゆみがある
診断
医師による視診(見た目の確認)と触診(触って確認)に加えて、超音波検査(エコー)が主な診断方法です。
行われる可能性のある検査
- 視診と触診(立った状態で行う)
- 超音波検査(エコー)で静脈の逆流や血の流れを調べる
診察で予想されること
診察は外来で行われ、立ったまま検査をすることもあります。痛みはなく、15〜30分程度で終わります。結果はその場で説明されることが多いです。
治療
治療法は症状の程度や状態によって異なります。軽度なら生活改善や弾性ストッキング(だんせいストッキング)で対応し、中等度以上なら医療機関での治療が勧められます。
自宅でのセルフケア
- 足を高くして休む(横になって足を心臓より高く)
- 適度な運動(ウォーキングや水泳)を習慣にする
- 長時間立ちっぱなしや座りっぱなしを避け、こまめに休憩する
- 体重を適正に保つ
- きつい服や靴は避け、ゆったりしたものを身につける
医療治療
医療機関では、弾性ストッキングの処方、注射による治療(硬化療法:血管をふさぐ薬を注射する)、レーザーや高周波を使った治療(血管内治療)、ストリッピング手術(血管を抜き取る)などの方法があります。どの治療が適切かは医師が判断します。
手術が検討される場合
症状が重く、生活に支障がある場合や、他の治療で効果が不十分な場合に手術が検討されます。最近では手術よりも低侵襲な治療(レーザーや高周波)が増えています。
この病気と共に生きる
静脈瘤と上手に付き合うには、日常生活での工夫が大切です。症状を悪化させない習慣を身につけましょう。
生活習慣のアドバイス
- 足を組まないで座る
- 寝るときは足の下に枕を置いて高くする
- 立ち仕事の時は、かかとを上げ下げするなど足の筋肉を動かす
- 弾性ストッキングを医師の指導で正しく使う
食事と運動
バランスの良い食事(特に食物繊維を多く取り、便秘を防ぐ)と、ウォーキングなどの適度な運動が血流を改善します。激しい運動ではなく、日常的に続けられる運動がおすすめです。
精神的健康と心の健康
見た目の変化や慢性的なだるさがあると、気分が落ち込むこともあります。症状が気になる場合は、一人で悩まず医師に相談しましょう。適切な治療で改善することも多いです。
予防
完全に予防することは難しいですが、リスクを減らすことは可能です。立ち仕事や座り仕事の合間に足を動かす、適正体重を保つ、弾性ストッキングを予防的に使うなどの方法があります。
検診プログラム
静脈瘤は自覚症状がなくても進行することがあります。気になる症状があれば、健康診断や人間ドックの際に医師に相談することをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 皮膚の色が変化する(茶色く硬くなる)
- 皮膚潰瘍(かいよう)ができる
- 血栓性静脈炎(静脈に血の塊ができて炎症を起こす)
- 深部静脈血栓症(ふかぶじょうみゃくけっせんしょう:深い静脈に血栓ができ、肺塞栓症のリスクがある)
- 出血(静脈瘤が破れて出血することがある)
長期的な見通し
静脈瘤は、適切な管理と治療で多くの症状が改善します。軽度なら生活の質を大きく損なうことなく過ごせます。重症でも、最近の治療法は安全で効果が高く、多くの人が元気に日常生活を送っています。医師と一緒に自分に合った方法を見つけましょう。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月26日
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