vein on one side
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
「片側の静脈」の問題とは、主に脚の片方の深いところにある静脈に血のかたまり(血栓)ができる病気です。この状態を深部静脈血栓症(DVT)といいます。血栓ができると、その静脈の流れが悪くなり、脚が腫れたり痛んだりします。
重要な事実
- 血栓ができると、脚が片方だけ腫れることが多いです。
- 血栓が肺に飛ぶと危険な状態(肺塞栓症)になることがあります。
- 早期に治療すれば、ほとんどの場合、重い合併症を防げます。
日本では年間約1万人に1人程度の割合で起こるとされています。特に60歳以上で増えますが、若い人でも起こることがあります。
手術後や長期の安静、長時間の飛行機や車での移動、妊娠中や産後、肥満、がんの治療中、または血液が固まりやすくなる体質の人に多く見られます。
症状
- 突然、息苦しくなる、胸が痛む、血を吐くようなせきが出る
- めまいや失神する
- これらの症状は、血栓が肺に飛んだ可能性(肺塞栓症)があります。すぐに119番してください。
- ⚠脚の片方が急に腫れて痛みが強い
- ⚠腫れた部分が熱く、赤くなっている
- ⚠上記の場合、すぐに医療機関(内科または循環器科)を受診してください。
一般的な症状
- 脚の片方(特にふくらはぎ)が急に腫れる
- 痛みや圧迫感、または脚が重く感じる
- 肌が赤くなったり、熱っぽくなる
- 触ると痛む部分がある
子供の症状
- 子どもでは、脚の腫れや痛みをうまく言葉にできないことがあります。機嫌が悪い、足をひきずるなどのサインに注意しましょう。
- まれな病気ですが、遺伝性の血液凝固異常がある場合はリスクが高まります。
高齢者の症状
- 高齢者では、脚の腫れが目立たず、ただ「脚がだるい」と感じることもあります。
- むくみと似ているため、見逃されやすいので注意が必要です。
原因
主な原因
- 血液の流れが悪くなる(長期の安静、長時間座りっぱなしなど)
- 血管の内側が傷つく(けが、手術、カテーテルなど)
- 血液が固まりやすくなる(遺伝、がん、妊娠、経口避妊薬、ホルモン療法など)
リスク要因
- 60歳以上
- 過去に血栓症を起こしたことがある
- 肥満(BMI 30以上)
- 手術後、特に整形外科やがんの手術
- 長時間の飛行機や車の旅(4時間以上)
- 妊娠中や産後6週間以内
- がんやその治療
- エストロゲンを含む薬の使用
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 脚の片方が急に腫れて痛む
- 息苦しさや胸の痛みがある(すぐに119番)
- 腫れた部分の皮膚が赤黒くなる
定期受診を予約すべき場合:
- 脚に何となく違和感がある、だるい、むくみが続く
- 以前血栓症と言われたことがある場合の経過観察
診断
医師は問診と診察を行い、必要に応じて画像検査を行います。まずは血液検査(Dダイマー)で血栓の可能性を調べ、その後、超音波検査で血管の中を確認します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(Dダイマー): 血栓ができているときに上昇する物質を調べる
- 超音波検査(エコー): 脚の静脈を圧迫しながら血栓の有無を確認する
- 場合によっては、CTスキャンやMRI、血管造影を行うこともあります
診察で予想されること
診察室で脚の状態を見せ、触診を受けます。超音波検査は痛みがなく、約15〜30分で終わります。結果がすぐに出ることもあります。必要なら血液検査の結果を後日確認します。
治療
治療の目的は、血栓が大きくなるのを防ぎ、肺に飛ばないようにすることです。主に血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を使います。治療は数か月から、場合によっては長期にわたります。
自宅でのセルフケア
- 脚を心臓より高く上げて休む(横になって、脚の下に枕を置くなど)
- 弾性ストッキング(圧迫ストッキング)を医師の指示で使う
- 水分をしっかりとる(脱水は血液を濃くする)
- 長時間同じ姿勢でいないようにする
- 医師の許可が出たら、軽い散歩など脚を動かす
医療治療
主な治療は、血液を固まりにくくする薬(抗凝固薬)を飲むか注射することです。治療中は定期的に血液検査を行い、薬の量を調整します。また、血栓を溶かす薬を使うこともありますが、それは重症の場合に限られます。最近は、直接飲むタイプの薬も増えていますが、どの薬を選ぶかは医師が患者さんの状態に合わせて決めます。
手術が検討される場合
ごくまれに、薬で血栓が改善しない場合や、血栓が大きくて危険な場合に、カテーテルで直接血栓を取り除く手術(血栓除去術)が行われることがあります。
この病気と共に生きる
治療中は、血栓が飛ばないように安静が勧められることがあります。ただし、医師の指示があれば、弾性ストッキングを着用し、適度に歩くことも大切です。通院や薬の服用をしっかり続けましょう。
生活習慣のアドバイス
- 長時間座り続けるときは、こまめに立ち上がって歩く
- こまめに水分を取る
- 禁煙する
- 体重管理を心がける
- 医師に相談せずに市販の止血剤などを使わない
食事と運動
特に血栓症のための特別な食事制限はありませんが、野菜や魚を多く含むバランスの良い食事を心がけましょう。ビタミンKを多く含む食品(納豆、ほうれん草など)は、一部の血液をサラサラにする薬(ワルファリン)の効果に影響するため、それらの薬を服用している場合は医師の指示に従ってください。運動は、医師の許可が出たらウォーキングなどの有酸素運動を無理なく行いましょう。
精神的健康と心の健康
血栓症の診断は不安を感じるかもしれません。また、治療が長引くこともあり、ストレスがたまることもあります。そのような時は、ひとりで抱え込まずに、家族や医師に相談してください。
予防
完全に防ぐことはできませんが、リスクを減らすことは可能です。特に手術後や長旅の際は、医師の指示に従って弾性ストッキングを使ったり、血液をサラサラにする薬を予防的に使うことがあります。日常生活では、こまめに動き、水分を十分に取り、禁煙することが大切です。
検診プログラム
一般の人を対象とした定期的なスクリーニング検査は推奨されていません。ただし、血栓症のリスクが高い人(例:過去に血栓症があった、家族に血栓症の人が多い、がん治療中など)は、医師と相談して必要に応じて検査を受けることがあります。
合併症
治療しない場合
- 肺塞栓症: 血栓が肺の血管に詰まり、息苦しさや胸の痛みを引き起こす。命に関わることもある。
- 血栓後症候群: 血栓ができた場所の静脈が傷つき、慢性的な脚の腫れ、痛み、皮膚の変色、潰瘍ができることがある。
- 血栓が再発するリスクが高まる
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、ほとんどの方は回復し、重い合併症を防げます。治療期間は通常3か月から6か月ですが、原因によっては長期にわたることもあります。治療を続けることで、再発のリスクも減らせます。希望を持って治療に取り組むことが大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月21日
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