運動後にできやすい「イボ」について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
イボは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが、皮膚の小さな傷から入り込んでできる、皮膚の小さなできものです。運動中にできた傷や、ジムやプールなどの共用の場所を介してうつることがあります。多くは良性で、1~2年ほどで自然に消えることもあります。
重要な事実
- イボはウイルスによる感染症ですが、感染力はそれほど強くありません。
- 運動後の蒸れや傷はイボができやすい環境を作ります。
- すべてのイボが治療を必要とするわけではなく、皮膚科で相談しながら決めます。
はい、よく見られる症状です。日本では皮膚科を受診する人の中でも、イボは頻度の高い皮膚のトラブルのひとつです。
特に10~20代の若い世代に多く見られますが、どの年齢でもできることがあります。運動習慣がある人や、ジム・プールをよく利用する人は注意が必要です。
症状
- イボのまわりが急に赤く腫れ、熱を持ち、悪寒(ふるえ)や高熱がある場合は、重症の細菌感染の恐れがあります。すぐに119番(救急)に電話してください。
- イボの治療後などに、急な息苦しさや全身のじんましんなど、アレルギー反応が疑われる症状が出た場合は、直ちに119番(救急)に電話してください。
- ⚠イボからの出血が続く(当日または翌日中に皮膚科を受診)
- ⚠イボの周囲が化膿して強い痛みがある(当日または翌日中に受診)
- ⚠イボの形や色が数週間で明らかに変わる(早めの受診が必要)
一般的な症状
- 皮膚に小さなぶつぶつができる
- 表面が固く、ざらざらしている
- 足の裏にできると、痛みを感じることがある
子供の症状
- 子どもは膝や手、指などにできやすい
- 痛みがなく、気づかないまま数か月経つこともある
高齢者の症状
- 高齢者は治りが遅く、数個から多数に増えることがある
- 見た目が気になったり、毎日の生活に影響を感じるときは皮膚科で相談するとよい
原因
主な原因
- ヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚の傷口から入って感染する
- 運動後などで皮膚が湿った環境が続くと、ウイルスが定着しやすくなる
- タオルやマット、道具の共用によって間接的にうつることがある
リスク要因
- ジム・プールの床や更衣室を素足で歩く
- 肌の乾燥や傷がある
- 免疫力が低下している(疲労・ストレス・睡眠不足など)
- タオルや靴下を他の人と共有する
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- イボが急に大きくなる、痛む、出血する
- 足の裏のイボが歩行に支障をきたす
- 糖尿病や末梢神経の病気などで足の感覚が弱っている場合は、早めに皮膚科を受診する
定期受診を予約すべき場合:
- イボが気になる
- 自然に治らない
- ほかの人にうつしたくない(特に家族に子どもがいる場合)
診断
皮膚科の医師が目で見て触って診断します。また、必要に応じて特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)で詳しく観察することもあります。
行われる可能性のある検査
- 視診(医師が肉眼で確認する)
- ダーモスコピー(拡大レンズで表面を詳しく見る)
- まれに、皮膚の一部を採取して病理検査(顕微鏡で調べる)を行う
診察で予想されること
診察は数分程度で、痛みはほとんどありません。皮膚科の医師から、今後の治療の選択肢とそれぞれの費用・期間について説明があります。疑問があれば遠慮なく尋ねましょう。
治療
イボの治療は、感染した細胞を取り除く「ウイルス除去」が基本です。皮膚科ではいくつかの方法があり、イボの場所・大きさ・数・患者さんの生活に合わせて選びます。自己判断で市販薬を使う場合は、薬剤師に相談してからにしてください。
自宅でのセルフケア
- 触らず、こすらず、引っかかない
- 運動後は汗をよく拭き、肌を清潔に保つ
- タオルや靴下、マットなどを家族と共用しない
- 手足のイボは、できればテープや靴下で保護する
医療治療
皮膚科では、液体窒素で凍らせて壊死させて除去する「凍結療法」が一般的です。ほかにも、外用の塗り薬、レーザー治療、電気焼灼(電気で焼いて取る)などがあります。どの治療法が良いかは、医師がイボの性質や患者さんの希望を聞きながら決定します。
手術が検討される場合
手術は、大きなイボや何度も再発するイボなどが対象です。局所麻酔(その部分の感覚をなくす注射)をしてから、メスや電気メスで取り除きます。外来で短期間で終えることが多いです。
この病気と共に生きる
イボができると気になるかもしれませんが、日常生活や運動を続けても問題ありません。ただし、肌に傷があるときは運動後にしっかりケアをし、イボがうつらないように注意しましょう。
生活習慣のアドバイス
- ジムやプールでは、できれば専用のスリッパやサンダルを履く
- 運動後はシャワーを浴びて、皮膚を清潔・乾燥させる
- 傷やあかぎれがあるときは早めに処置する
食事と運動
特別な食事制限はありません。バランスの良い食事と十分な睡眠を心がけ、免疫力を保つことが役立ちます。運動は感染のリスクに気をつければ、普段どおり続けて問題ありません。
精神的健康と心の健康
イボの見た目が気になったり、「人にうつしてしまわないか」と心配になることもあるかもしれません。その気持ちは自然なことです。自己判断で隠したり強く洗ったりせず、医師や薬剤師、周りの人に相談してみましょう。
予防
完全に防ぐことは難しいですが、リスクを減らすことはできます。肌を清潔に保ち、傷を最小限にする、共有物の使用を避ける、などが役立ちます。
ワクチン
子宮頸がん予防のためのHPVワクチンは、一部のイボの原因となるウイルス型にも効果があるとされています。ただし、皮膚のイボ全般を予防する目的で広く推奨されているわけではないため、希望する場合は医師と相談してください。
検診プログラム
イボの定期的な検診はありませんが、気になるイボや増え続けるイボは早めに皮膚科で診てもらいましょう。
合併症
治療しない場合
- イボの数が増えたり、大きくなったりすることがある
- 家族や友人にうつす可能性がある
- 足の裏では歩くときの痛みの原因になる
- まれに、見た目を気にして運動や外出を避けてしまうことがある
長期的な見通し
イボは多くの場合、時間の経過とともに自然に消えることもあります。治療を行えば、きれいに治ることがほとんどです。ただし再発することもあるため、皮膚科で経過を見てもらいながら、焦らずに対応するとよいでしょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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