片目だけ涙が出る
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
片方の目だけ涙が止まらず、いつも潤んでいる(または涙がこぼれ落ちる)状態です。これは「流涙症」の一種で、涙の通り道(涙道)が詰まったり、まぶたの位置がずれたりすることで起こります。
重要な事実
- 片目だけ涙が出るのは、多くの場合、涙の通り道(鼻涙管)が詰まっていることが原因です。
- 特に高齢者や赤ちゃんによく見られますが、どの年齢でも起こります。
- 原因によっては自然に治ることもありますが、治療が必要なこともあります。
比較的よくある症状です。特に高齢者では、まぶたのたるみや涙の出口(涙点)の狭窄などが原因で起こりやすくなります。
赤ちゃんから高齢者まで、あらゆる年齢層で起こります。特に新生児では鼻涙管がまだ完全に開いていないことが多く、生後数週間から数ヶ月で自然に治ることがほとんどです。高齢者では加齢による変化が原因で起こりやすくなります。
症状
- 急に強い痛みが目に生じた
- 突然、ものが非常に見えにくくなった
- 目をぶつけた後の症状
- 目から異物が出た、または取り除けない
- ⚠目の周りが赤く腫れて痛みがある(感染の可能性)
- ⚠発熱を伴う目の症状
- ⚠涙に血が混じっている
- ⚠目やにが濃く、緑色や黄色で量が多い
一般的な症状
- 片方の目だけ涙が止まらず、常に潤んでいる
- 涙が目からあふれて頬を伝う
- 目やにが多い(特に朝)
- 目がかすむ(涙で視界がぼやける)
- まぶたが赤くなったり、腫れたりする(感染を伴う場合)
子供の症状
- 生後数週間から数ヶ月の赤ちゃんに多い
- 涙が目にたまり、目やにが増える
- まぶたが赤く腫れる(感染の兆候)
- 特に泣いていないのに涙がこぼれる
高齢者の症状
- まぶたがたるんで涙の出口がずれることで起こりやすい
- 涙が目からあふれて皮膚がかぶれたり、ただれたりする(眼瞼炎や皮膚炎)
- ドライアイと涙があふれる症状が同時に起こることもある(反射性流涙)
原因
主な原因
- 鼻涙管の詰まり(涙が鼻に流れなくなる)
- まぶたのたるみや位置異常(涙の出口である涙点がずれる)
- ドライアイ(目の乾きに対する反射で涙が過剰に出る)
- アレルギー性結膜炎(目の炎症で涙が増える)
- 加齢による涙道の狭窄
リスク要因
- 高齢(加齢によるまぶたや涙道の変化)
- 新生児期(鼻涙管が未熟)
- 顔面のけがや手術の既往
- 慢性的なアレルギー性疾患
- コンタクトレンズの長期使用
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 目の周りが赤く腫れて痛い
- 発熱がある
- 目やにが異常に多い、または血が混じっている
- 急に視力が低下した
定期受診を予約すべき場合:
- 数日以上症状が続いている
- 涙が止まらず、日常生活に支障をきたす
- 目の不快感がある
- 赤ちゃんの場合、生後1~2ヶ月経っても症状が続く
診断
診断は主に問診と目の観察で行います。医師が涙の通り道(涙道)を調べたり、目の内側を押して異常がないか確認します。
行われる可能性のある検査
- 視力検査(視力に影響がないか確認)
- 細隙灯顕微鏡検査(目の前の部分を詳しく観察)
- 涙道洗浄(細い管で涙の通り道を調べる)
- 涙道造影(レントゲンやCTで涙道の詰まりを確認する検査)
診察で予想されること
検査は通常、外来で行われ、10~30分程度で終わります。涙道洗浄は少し違和感があるかもしれませんが、痛みはほとんどありません。結果に応じて、さらに詳しい検査が必要になることもあります。
治療
治療法は原因によって異なります。自然に治ることもありますが、症状が続く場合や感染を伴う場合は治療が必要です。
自宅でのセルフケア
- 目の周りを清潔に保つ(特にまぶたの縁)
- 清潔なガーゼや綿棒で涙や目やにを優しく拭く(外側から内側に向かって)
- ドライアイが原因と思われる場合は、目を休ませたり、加湿器を使う
- コンタクトレンズは清潔に扱い、装用時間を守る
医療治療
医師は、炎症を抑える目薬や抗菌薬の点眼を処方することがあります。涙道の詰まりに対しては、細い管で涙道を広げる処置(涙道ブジー)や、涙道にチューブを入れる治療があります。感染を繰り返す場合は、抗生物質の内服が必要になることもあります。具体的な薬や処置は医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
保存的な治療で改善しない場合、手術が検討されることがあります。例えば、涙道バイパス手術(涙嚢鼻腔吻合術)などがあります。手術は局所麻酔または全身麻酔で行われ、入院が必要な場合もあります。医師とよく相談してください。
この病気と共に生きる
片目だけ涙が出る症状は、日常生活に不便を感じることがありますが、多くの場合、特別な制限はありません。目の周りを清潔に保ち、症状に合わせてケアを続けてください。
生活習慣のアドバイス
- 目をこすらないようにする
- 目の周りを清潔に保ち、メイクは控えめにする
- 乾燥した環境では加湿器を使う
- コンタクトレンズを使用している場合は、装用時間を守り、清潔に扱う
食事と運動
特に制限はありません。バランスの良い食事と適度な運動を心がけてください。抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eを含む食品(緑黄色野菜、果物など)は目の健康に良いとされています。
精神的健康と心の健康
慢性的な涙目は見た目を気にしてストレスになることがあります。症状に悩んでいる場合は、医師に相談して適切な治療を受けることで改善することが多いです。
予防
完全に予防することは難しいですが、目の周りを清潔に保ち、感染を防ぐことで症状の悪化を防ぐことができます。目をこすらない、まぶたを清潔にするなどの習慣が役立ちます。
ワクチン
特に関連するワクチンはありません。
検診プログラム
特に定期的なスクリーニングは推奨されていませんが、目の症状が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 感染を繰り返す(涙嚢炎)
- まぶたの周りの皮膚がかぶれる(眼瞼皮膚炎)
- 視力に影響が出ることがある(かすみ目など)
- まれに目の周囲に膿がたまる(膿瘍)
長期的な見通し
ほとんどの場合、適切な治療によって症状は改善します。赤ちゃんの場合は自然に治ることが多く、大人でも治療を受ければ日常生活に大きな支障なく過ごせることがほとんどです。感染症を予防するためにも、気になる症状があれば早めに受診しましょう。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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