ループグラム検査(ストーマの尿路を調べる造影検査)
概要
ループグラムは、尿路変向(尿の道を新しく作る手術)で作った回腸導管(おなかの表面に尿を出すストーマにつながる管)を、造影剤(X線で見えやすくする液体)とX線で調べる検査です。尿が腎臓から導管を通ってストーマへ流れる様子、漏れ、狭くなっている場所、尿の逆流などを見ます。治療ではなく、状態を確かめるための検査です。
重要な事実
- ストーマから細い管を入れて造影剤を流し、X線で写真を撮ります。
- 尿の流れ、漏れ、狭い場所、結石、逆流などを確認するのに役立ちます。
- 検査時間は施設によって異なりますが、準備を含めて30〜60分程度のことが多いです。
尿路変向の手術を受けた方では、必要に応じて行われる一般的な検査です。
主に、膀胱を摘出するなどして回腸導管による尿路変向を受けた方です。小児や高齢者にも、必要に応じて行われます。
症状
- 高熱と震えがあり、ぐったりしている — すぐに119番へ連絡してください
- 尿がまったく出ない — すぐに119番へ連絡してください
- 激しい腹痛や腰背部痛で動けない — すぐに119番へ連絡してください
- 意識がぼんやりしている、会話がかみ合わない — すぐに119番へ連絡してください
- 呼吸が苦しい、唇が青い — すぐに119番へ連絡してください
- 繰り返す嘔吐で水分が取れない — すぐに119番へ連絡してください
- ⚠38℃以上の発熱
- ⚠ストーマの腫れ、色の変化、出血
- ⚠尿の出がいつもより少ない
- ⚠ストーマ周囲の漏れが急に増えた
- ⚠痛みが強くなっている
一般的な症状
- 発熱や震え
- 腰背部痛や腹痛
- 尿の出が少ない、または出ない
- ストーマ周囲からの尿漏れ
- 尿が濁る、匂いが強い
- 繰り返す尿路感染
子供の症状
- 機嫌が悪い、元気がない
- 尿の量が少ない
- ストーマ周囲の皮膚トラブルや漏れ
高齢者の症状
- 発熱がはっきりしないのに元気がない
- 食欲低下
- 混乱や眠気
- 尿の出の変化
- 腰背部の違和感
原因
主な原因
- 尿路変向の術後で、尿の流れやストーマの状態を確認するため
- 発熱、腰背部痛、尿の出の減少など、感染や閉塞が疑われるとき
- 手術前の計画や、術後の経過観察のため
リスク要因
- 回腸導管などの尿路変向を受けたことがある
- 尿路感染を繰り返したことがある
- 尿路結石や狭窄の既往がある
- 手術後の合併症の既往がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 38℃以上の発熱や震えがある
- 尿がほとんど出ない
- 激しい腰背部痛や腹痛がある
- ストーマ周囲からの尿漏れが急に増えた
- ストーマの色が黒っぽい、腫れている、出血している
定期受診を予約すべき場合:
- 定期的な術後フォローを受けている
- 尿の匂いや濁りが気になる
- ストーマケアの相談をしたい
- 検査結果の説明を聞きたい
診断
ループグラムは、画像で尿路の形と尿の流れを調べる検査です。結果は主治医が、これまでの症状や他の検査と合わせて判断します。
行われる可能性のある検査
- ループグラム(造影X線検査)
- 血液検査
- 超音波検査
- CT検査
- 腎機能の検査
診察で予想されること
検査の前に、ストーマ袋を外し、ストーマの周りをきれいにします。細い管をストーマから入れ、造影剤を流してX線写真を撮ります。造影剤が入るときに冷たい感じや軽い圧迫感があることがあります。何度か体位を変えることがあります。終わったら管を抜き、新しい袋をつけます。検査について不安があれば、事前に医療者に伝えてください。
治療
ループグラムは検査であり、治療そのものではありません。結果から、尿の流れが悪い場所、漏れ、感染、結石などが見つかることがあります。治療は原因に合わせて主治医と相談して決めます。
自宅でのセルフケア
- 検査前の指示を守る(食事や水分の制限がある場合はその指示に従う)
- ストーマ周囲を清潔に保つ
- 検査後にいつもと違う痛み、発熱、尿の出の変化があれば医療機関に連絡する
- 水分制限がある人以外は、いつものように水分を取る
- ストーマ袋をこまめに空にする
医療治療
見つかった問題に応じて、感染の治療、尿の流れを良くする処置、ストーマや導管の調整、結石の処置などが検討されます。具体的な方法は、症状、検査結果、全身状態をみて医師が説明します。薬についての疑問は主治医や薬剤師に確認してください。
手術が検討される場合
漏れが続く、狭くなった場所が処置で改善しない、大きな結石や導管の問題があるなど、他の方法で解決が難しい場合には手術が検討されます。必ずしも手術が必要というわけではなく、主治医が利点と負担を説明します。
この病気と共に生きる
ストーマがある生活では、袋の交換や皮膚のケアを日常に取り入れます。ループグラムの結果は、今後のケアを調整するために役立ちます。困ったときは一人で抱えず、ストーマ看護師や主治医に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙を心がける
- 適度な活動を続ける
- 便秘を避ける
- ストーマ周囲の皮膚を清潔で乾燥した状態に保つ
- 定期的な受診を続ける
食事と運動
バランスのよい食事と、医師に制限されていない範囲での水分摂取を心がけます。運動は体調に合わせて無理のない範囲で行いましょう。術後間もない時期の重い物を持ち上げる動作は、主治医の指示に従ってください。
精神的健康と心の健康
ストーマや検査への不安、恥ずかしさ、疲れを感じることは自然です。気持ちがつらい日が続くときは、医療者や信頼できる人に話してください。必要に応じて心理的なサポートも利用できます。
予防
ループグラム自体は、必要なときに受ける検査であり、予防するものではありません。ただし、ストーマケアを丁寧に行い、水分を適切に取り、定期受診を続けることで、尿路の感染や閉塞などの合併症を早く見つけやすくなります。
ワクチン
ループグラムを予防するワクチンはありません。感染症予防のワクチンについては、主治医や自治体の案内をご確認ください。
検診プログラム
ループグラムは症状や術後の経過に応じて行われます。決まった間隔のスクリーニングがあるわけではないため、主治医が示すフォローの予定を守ってください。
合併症
治療しない場合
- 感染が広がり、全身の具合が悪くなることがある
- 尿の流れが悪くなり、腎臓に負担がかかる
- 漏れや狭い場所が進む
- 結石が大きくなる
- ストーマ周囲の皮膚トラブルが悪化する
長期的な見通し
多くの方は、原因に応じた適切なケアで安定した生活を続けられます。気になる症状を早めに相談することが、安心につながります。
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最終更新: 2026年11月3日
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