セリアック病の血液検査
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
セリアック病の血液パネル検査は、体内に特定の抗体(かんたい)があるかどうかを調べる検査です。セリアック病は、グルテン(小麦などに含まれるたんぱく質)を食べると免疫(めんえき)の仕組みが過剰に反応して小腸を傷つける病気です。この検査で陽性(ようせい)なら、さらに詳しい検査が必要になります。
重要な事実
- セリアック病は遺伝(いでん)と関係があり、特定の遺伝子を持つ人に起こりやすい。
- 血液パネル検査は診断の第一歩で、tTG-IgA抗体というものを測ることが多い。
- 検査結果だけでは確定診断はできず、胃カメラで小腸の組織を調べることが必要。
日本では比較的まれですが、欧米では約100人に1人といわれています。最近は日本でも診断される人が増えています。
子どもから大人まで誰でもかかる可能性がありますが、特にヨーロッパ系の人や、1型糖尿病などの自己免疫疾患を持つ人に多くみられます。
症状
- 激しい腹痛が続く
- 吐き気や嘔吐(おうと)が止まらない
- 意識がもうろうとする
- 血を吐いたり、便に血が混じる
- ⚠数日間下痢が続き、水分が取れない
- ⚠めまいや立ちくらみがひどい
- ⚠体重が急に減った
一般的な症状
- 慢性的な下痢(げり)や便秘(べんぴ)
- お腹が張る、ガスがたまる
- 体重が減る、成長が遅れる(子ども)
- 疲れやすい、貧血(ひんけつ)
子供の症状
- お腹の張りや痛み
- 発育の遅れ、低身長
- イライラしやすい、元気がない
- 歯のエナメル質の異常
高齢者の症状
- 関節の痛みやこわばり
- 原因不明の疲労感
- 骨粗しょう症(骨がもろくなる)
- 皮膚のかゆみや湿疹(しっしん)
原因
主な原因
- グルテン(小麦、大麦、ライ麦に含まれる)を食べると、免疫システムが小腸の粘膜を攻撃してしまう。
- 遺伝子(HLA-DQ2やHLA-DQ8)を持っていることが大きな原因。
リスク要因
- 家族にセリアック病の人がいる
- 1型糖尿病、甲状腺(こうじょうせん)の病気などの自己免疫疾患がある
- ダウン症やターナー症候群などの染色体異常がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合はすぐに救急車(119番)を呼んでください。
- 強い腹痛や嘔吐が続く場合
定期受診を予約すべき場合:
- 数週間以上、原因不明の下痢や腹痛が続く
- 疲れやすさや貧血が改善しない
- 子どもが成長しない、体重が増えない
診断
まず血液パネル検査で抗体の有無を調べます。結果が陽性なら、胃カメラ(内視鏡)で小腸の組織を少し取り、顕微鏡で調べる検査を行います。
行われる可能性のある検査
- セリアック病血液パネル(tTG-IgA抗体など)
- 遺伝子検査(HLA-DQ2/DQ8)——診断の補助に使うこともある
- 小腸の内視鏡検査と組織生検(せんさく)
診察で予想されること
血液検査は腕から採血するだけで数分です。結果が出るまで数日かかります。陽性の場合は、消化器内科の医師が内視鏡検査について説明します。検査前にグルテンを食べ続ける必要があるため、医師の指示に従ってください。
治療
セリアック病の治療の基本は、グルテンを含まない食事(グルテンフリー食)を一生続けることです。これにより小腸の炎症が治まり、症状が改善します。
自宅でのセルフケア
- グルテンを含む食品(小麦、大麦、ライ麦)を完全に避ける
- 食品表示をよく確認し、隠れたグルテンに注意する
- グルテンフリーの調味料や加工食品を選ぶ
医療治療
食事だけでは症状が改善しない場合、医師がビタミンやミネラルの補給を勧めることがあります。また、重度の場合は炎症を抑える薬が処方されることもありますが、必ず医師の指導を受けてください。
手術が検討される場合
手術が必要になることはほとんどありません。ただし、合併症で腸閉塞(へいそく)などが起きた場合は緊急手術の対象になることがあります。
この病気と共に生きる
グルテンフリーの食事を続けることが日常の中心です。外食ではメニューを確認し、調理のこんたみん(混入)に注意します。米粉やそば(100%そば粉)などを使った料理を楽しむこともできます。
生活習慣のアドバイス
- 食品の原材料表示を習慣的に読む
- 調理器具やまな板をグルテン用と分ける
- 外食時に店員にアレルギーや食事制限を伝える
食事と運動
バランスの良いグルテンフリー食を心がけます。米、いも、豆類、野菜、果物、肉、魚、卵は基本的に大丈夫です。適度な運動は骨や筋肉の健康を保つのに役立ちます。
精神的健康と心の健康
食事制限が続くと、ストレスや孤独感を感じることがあります。外出や旅行の計画が難しく感じるかもしれません。そうした気持ちは自然なことで、周囲の理解とサポートが大切です。
予防
残念ながら、セリアック病そのものを予防する方法は今のところありません。遺伝的にかかりやすい体質の人に発症します。
ワクチン
該当しません。
検診プログラム
家族にセリアック病の人がいる場合や、自己免疫疾患がある場合は、症状がなくても一度血液検査を検討するとよいでしょう。医師に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 栄養不足による貧血や骨粗しょう症
- 成長障害(子ども)
- 不妊や流産のリスク上昇
- 腸のリンパ腫(まれながん)のリスクが高まる
長期的な見通し
適切なグルテンフリーの食事を続ければ、ほとんどの人は症状が改善し、健康的な生活を送れます。小腸の傷も時間とともに治ります。早期発見と治療がとても重要です。希望を持って取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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